M5StickC Plus2 を使った Arduino チュートリアル
1. M5StickC Plus2 とは？
M5StickC Plus2 は、ESP32-PICO-V3-02 を搭載したコンパクトな開発ボードで、TFTディスプレイ、ボタン、IMU、RTCなどが組み込まれています。Arduino IDE や UIFlow を使って簡単にプログラムを書くことができます。
2. 開発環境のセットアップ
必要なもの
- M5StickC Plus2 本体
- USB-C ケーブル
- 開発用PC（Windows / macOS / Linux）
- Arduino IDE（または PlatformIO）
Arduino IDE の準備
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Arduino IDE をインストール
-
ESP32 ボードの追加
- Arduino IDE を開き、[環境設定] を開く。
- [追加のボードマネージャのURL] に以下を追加:
https://raw.githubusercontent.com/espressif/arduino-esp32/gh-pages/package_esp32_index.json - [OK] を押して設定を保存。
-
ボードのインストール
- [ツール] → [ボード] → [ボードマネージャ] を開く。
-
esp32を検索し、esp32 by Espressif Systemsをインストール。
-
M5StickC Plus2 用のライブラリをインストール
- [スケッチ] → [ライブラリを管理] を開く。
-
M5StickCPlusを検索してインストール。
3. M5StickC Plus2 にプログラムを書き込む
サンプルスケッチ：ディスプレイに文字を表示
以下のスケッチを Arduino IDE にコピーし、M5StickC Plus2 に書き込みます。
#include <M5StickCPlus2.h>
void setup() {
M5.begin(); // 初期化
M5.Lcd.setRotation(3); // 画面の向きを設定
M5.Lcd.fillScreen(BLACK); // 画面を黒でクリア
M5.Lcd.setTextColor(WHITE);
M5.Lcd.setTextSize(2);
M5.Lcd.setCursor(10, 10);
M5.Lcd.println("Hello, M5StickC Plus2!");
}
void loop() {
// ここにメインの処理を記述
}
書き込み手順
[ツール] → [ボード] から M5StickC Plus2 を選択。
[ツール] → [シリアルポート] で M5StickC Plus2 のポートを選択。
[スケッチ] → [マイコンボードに書き込む] をクリック。
書き込みが完了すると、M5StickC Plus2 の画面に Hello, M5StickC Plus2! が表示される。
4. 応用編：Bボタンを押すと時計画面を表示
M5StickC Plus2 には RTC（リアルタイムクロック）が搭載されており、現在時刻を取得して表示することができます。
スケッチ：Bボタンを押すと時計画面を表示
#include <M5StickCPlus2.h>
unsigned long lastUpdate = 0; // 最後の更新時刻
const unsigned long updateInterval = 1000; // 1秒間隔
bool showClock = false; // 時計を表示するフラグ
void setup() {
M5.begin();
M5.Lcd.setRotation(3);
M5.Lcd.fillScreen(BLACK);
M5.Lcd.setTextColor(WHITE);
M5.Lcd.setTextSize(2);
// 起動時に "Hello, M5StickC Plus2!" を表示
M5.Lcd.setCursor(10, 30);
M5.Lcd.println("Hello, M5StickC Plus2!");
// RTCの初期化
M5.Rtc.begin();
// RTCの時刻を設定（初回のみ実行し、設定後はコメントアウト）
// m5::rtc_date_t date = {2024, 3, 10}; // 年, 月, 日
// m5::rtc_time_t timeData = {12, 30, 0}; // 時, 分, 秒
// M5.Rtc.setDate(&date);
// M5.Rtc.setTime(&timeData);
}
void loop() {
M5.update();
// Aボタンが押されたら時計表示モードに切り替える
if (M5.BtnA.wasPressed()) {
showClock = true;
M5.Lcd.fillScreen(BLACK); // 画面をクリア
}
// 時計を表示する場合、1秒ごとに更新
if (showClock && (millis() - lastUpdate >= updateInterval)) {
lastUpdate = millis();
m5::rtc_date_t date;
m5::rtc_time_t timeData;
M5.Rtc.getDate(&date);
M5.Rtc.getTime(&timeData);
M5.Lcd.fillScreen(BLACK);
M5.Lcd.setCursor(10, 30);
M5.Lcd.printf("%04d/%02d/%02d", date.year, date.month, date.date);
M5.Lcd.setCursor(10, 60);
M5.Lcd.printf("%02d:%02d:%02d", timeData.hours, timeData.minutes, timeData.seconds);
}
}
実行手順
スケッチを書き込む。
M5StickC Plus2のAボタンを押すと、画面に現在時刻が表示される。
(正確な時間ではないため課題)
5. まとめ
このチュートリアルでは、M5StickC Plus2 の基本的なセットアップ方法と、ディスプレイにテキストを表示したり、ボタンを使って時計画面を表示する方法を紹介しました。
M5StickC Plus2 には IMU（加速度センサー）、RTC（リアルタイムクロック）、IR トランスミッターなどの機能があり、さらに高度なプロジェクトにも活用できます。
今後は、Wi-Fi や Bluetooth を活用した IoT プロジェクトにも挑戦していきたい。