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システムアーキテクチャ(主題101)
Linuxのインストールとパッケージ管理(主題102)
GNUとUnixコマンド
デバイス、Linuxファイルシステム、FHS(主題104)
パーティションとファイルシステムの作成
fdisk(Fixed Disk)
「MBR(Master Boot Record)」→ 内蔵型の固定ディスク(Fixed Disk)に内蔵されているため
fdisk コマンド
-
fdisk -l /dev/sda
→-l
は指定したデバイスのパーティションテーブルを表示 -
m
→ メニュー(コマンドのヘルプを表示) -
l
→ リスト(利用可能なパーティションタイプを一覧表示) -
n
→ 新規パーティション作成 -
d
→ 既存のパーティションを削除 -
p
→ 現在のパーティションテーブルを表示 -
t
→ 既存のパーティションのタイプ(システムID)を変更 -
w
→ 変更をディスクに書き込み、プログラムを終了 -
q
→ 変更を保存せずにプログラムを終了
gdisk(GPT fdisk)
「GPT fdisk」→ GPT(GUID Partition Table)の管理ツール
mkfs(Make File System)
様々なファイルシステムを作成可能
-
mke2fs
→ext2, ext3, ext4
のファイルシステムを作成 -
-t
→ 「type(タイプ)」の指定 -
-j
→ ジャーナリング機能を追加したext3
ファイルシステムを作成
MBR(Master Boot Record)とGPT(GUID Partition Table)の違い
- MBR: パーティション番号が一意に振り分けられていないため、複数のシステム間でのパーティション調整に手間がかかる
- GPT: GUID(Globally Unique Identifier)を使用し、パーティション番号が一意に振り分けられる
parted(Partition Editor)
パーティション操作ツールで、MBR(Master Boot Record)とGPT(GUID Partition Table)の両方のパーティションテーブル形式をサポート
-
-s
→ 非対話モードで実行 -
mklabel
→ パーティションテーブルを設定するコマンド(例: MBR、GPT) -
q
→ 終了
ファイルシステム
-
ext(Extended File System): Linuxの初期のファイルシステムで、
ext2, ext3, ext4
がある。特にext4
は広く使われている - XFS(Extent File System): 大規模データストレージに適したファイルシステム
- JFS(Journaled File System): IBM開発のジャーナリング機能を持つファイルシステム
- Btrfs(B-tree File System): 高機能なLinuxの新しいファイルシステムで、サブボリュームを持つ
パーティションタイプ
- FAT(File Allocation Table): 初期のMicrosoftによるファイルシステム
- exFAT(Extended File Allocation Table): 異なるOS間での互換性を持つ
-
Linuxパーティション (83):
ext2, ext3, ext4
用 - Linux LVM (8e): Logical Volume Manager 用
- Linux swap (82): スワップ用パーティション
動的 inode(Index Node)
ファイルシステムが必要に応じて inode
を動的に割り当てる
ファイルシステムの整合性の維持
-
du(Disk Usage): 指定したファイルやディレクトリのディスク使用量を表示
-
-S
: サブディレクトリのサイズを含まず、指定したディレクトリ自体のサイズを表示 -
-c
: 合計容量を表示 -
-s
: ディレクトリ全体のサイズを表示 -
-h
: 人間が読みやすい単位(KB、MB、GBなど)で表示
-
ファイルシステムのパラメータ調整
-
tune2fs
→ext2, ext3, ext4
ファイルシステムのパラメーターを調整-
-L
→ ファイルシステムの名前変更
-
-
df(Disk Free)
→ ファイルシステムの利用状況や空き容量を確認 -
xfs_fsr(XFS File System Reorganizer)
→ XFSファイルシステムのデフラグ- 断片化(フラグメンテーション)を解消し、アクセス速度を向上
-
fsck(File System Consistency Check)
→ ファイルシステムの整合性チェック-
-r
: 対話的に修復 -
-N
: 実際には修正せず、行われる操作を表示
-
-
xfs_db(XFS Debugger)
→ XFSファイルシステムのデバッグツール
ファイルシステムのマウントとアンマウント
-
/etc/fstab(File Systems Table)
→ システム起動時に自動的にマウントされるファイルシステム情報 -
/etc/mtab(Mounted File Systems)
→ 現在マウントされているファイルシステム情報 -
/proc/mounts
→ システム内部の全てのマウント情報
dump フラグ(バックアップ設定)
-
dump
コマンドによるバックアップ対象かどうかを指定-
1
: バックアップ対象 -
0
: バックアップ対象外
-
システムファイルの検索と適切なファイル配置
-
which
→ コマンドの実行ファイルを検索 -
type
→ コマンドの種類(内部コマンドか外部コマンドか)を表示 -
whereis
→ 実行ファイル・ソース・マニュアルの場所を検索
FHS(Filesystem Hierarchy Standard)
LinuxやUnix系OSでディレクトリ構成を統一するための標準規格
-
/bin(Binaries)
: 基本コマンド -
/etc(Etcetera)
: 設定ファイル -
/home(Home Directories)
: ユーザーのホームディレクトリ
その他のコマンド
-
pgrep(Process Grep)
→ 指定したユーザーのプロセスIDのみを表示 -
s
→ 実行可能属性やセットユーザーID(setuid)などのパーミッションを指定 -
t
→ "sticky" ビット(粘着ビット)を指定