0. はじめに
Db2はIBMのデータベース管理システムで、主にIBMi(旧AS/400)上で使用される一方、
VSCodeのようなモダンな開発環境からも接続できます。
本記事では、VSCodeでDb2を使用する方法とIBMiのネイティブ環境でDb2を操作する方法を比較し、
それぞれの利点や使い勝手について主観を交えながら紹介します
1. IBM iでDb2を使用する方法
IBM iは、Db2をネイティブでサポートしており、SQLクエリの発行やテーブル管理を直接行うことができます。
IBM iの環境でDb2を使用する際の主な方法は以下の通りです。
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1-1. 環境設定
- 5250エミュレータ(例: IBM i Access Client Solutions)
- STRSQLコマンドやRUNSQLコマンドを利用してSQLを実行
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1-2. 実操作
下記以外にもいくつか方法はあるのですが、代表的なコマンドを簡易的に記します
1-2-1. Db2データ挿入してみた
①STRDFUコマンド投入(入力後、実行)
視覚的に入力できるのが
②STRSQLコマンド投入
1-2-2. Db2データ参照してみた
①DSPPFMコマンド投入
DSPPFM FILE(LIBRARY/TESTDB)
ん…?なんだか文字化けしていますね
バイナリデータをそのまま表示するため、このような文字化けが発生するようなのですが
5250エミュレータ操作する中で、このような文字化け問題は時折発生する気がします
2. VSCodeでDb2を使用する方法
VSCodeは、プラグインを追加することでさまざまなデータベースに接続でき、
Db2もその対象に含まれます。以下は、VSCodeでDb2を使用する際の手順です。
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2-1. 環境設定
以下リンクをご参照ください
- VSCodeのセッティング
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VSCode基礎知識
該当のライブラリが表示され、ライブラリ内のテーブルも閲覧できます。
テーブル定義も視覚的に確認できるのが
テーブル名右横にある、メモ帳のようなマークのView contentsをクリックすることで
新しいファイルが起動されます
※View contents実行後は、自動でSELECT文実行
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2-2. 実操作
2-2-1. Db2データ挿入してみた
SQLを入力し、Run SQL statementを実行します。今回は欲張って2レコード挿入します。
2-2-2. Db2データ参照してみた
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2-3. おまけ
Db2用のSQLサンプルクエリをまとめておくと、
必要なときにすぐに参照できるのも利点だと感じました。
毎回SQLを一から記載しなくても、サンプル編集で簡略化が可能です。
※TESTDB_insert.sql
としてサンプル保存した例
3. IBMiとVSCode比較
4つの観点で、IBMiとVSCodeを比較してみました。
項目 | IBMi | VScode |
---|---|---|
UI/UX | テキストベース | モダンなGUI |
環境 | 標準搭載で特別なインストール不要 | クライアントツールのインストール、プラグイン追加 |
柔軟性 | IBMi固有環境 | マルチDB対応が容易 |
パフォーマンス | ローカル環境で高速かつ安定 | クライアント依存、ネットワーク越しのアクセス |
導入 | IBMiのコマンド操作への適応 | GUIベースで比較的簡単 |
4. まとめ
VSCodeでのDb2利用は開発効率や柔軟性に優れ、特に複数のデータベースや言語を扱う場合に便利です。
また、SQL発行も簡易的に行えるので、ささっと確認できるのは便利な点のひとつです。
一方、IBM iのネイティブ環境でD2を操作する方法は、パフォーマンス面でのメリットがあると感じました。
好みもあると思いますが、それぞれの環境に合わせて、最適な選択が必要ですね!