リモートでPCを操作したい場合は、ssh
コマンドを使用する。
$ ssh [ログインするユーザー名]@[ログイン先コンピュータのIPアドレス]
ログインするユーザー名がuser
、ログイン先コンピュータのIPアドレスが192.168.33.14
の場合は、
$ ssh user@192.168.33.14
のように実行する。
ディスプレイサーバーを使うと、リモートPCのデスクトップ画面を転送することができる。
ディスプレイサーバーを使って、デスクトップ画面を転送するためには、-Y
,-C
オプションを指定すれば良い。
$ ssh -Y -C user@192.168.33.14
ssh
で接続ができた後に、nautilus
コマンドを実行すると、ウィンドウが開いてGUIで操作できるようになる。
$ ssh -Y -C user@192.168.33.14
$ nautilus
X転送の後継の「Wayland」に移行しており、Ubuntu21.04以降などの環境では動作しないアプリケーションがある。その場合は、apt install waypipe
でwaypipeをインストールすればよい。
また、waypipe
を利用してデスクトップの転送をする場合は、ssh
の代わりにwaypipe ssh
を利用する。
一連の操作手順は、下記のように行う。
$ sudo apt install waypipe
$ waypipe ssh user@192.168.33.14
$ nautilus
Ubuntu21.10以前の環境だと、apt
でwaypipeがインストールできないので、ソースコードから直接インストールすればよい。ホームディレクトリ~
にソースコードをダウンロードする場合の実行例を記載した。
$ sudo apt install meson python3 pkg-config \
ninja-build build-essential \
liblz4-dev libgbm-dev libdrm-dev libavcodec-dev \
libva-dev libswscale-dev
$ git clone https://gitlab.freedesktop.org/emersion/waypipe.git
$ cd waypipe
$ mkdir ~/bin build-waypipe
$ meson --buildtype debugoptimized -Dprefix=$HOME build-waypipe
$ ninja -C build-waypipe install
この後、一旦ログアウトして、ログインし直すとwaypipeコマンドが使える状態となる。
付録
Linuxディストリビューションのバージョンを確認する方法
LinuxディストリビューションのOSやカーネルのバージョン情報は、/etc/
下の*-release
ファイルに記載されている。*
の部分は、ディストリビューションにより異なる。例えば、Ubuntuだと/etc/lsb-release
や/etc/os-release
に記載されている。
筆者のWSL環境での実行例は下記のようになる。
$ cat /etc/os-release
NAME="Ubuntu"
VERSION="20.04.2 LTS (Focal Fossa)"
ID=ubuntu
ID_LIKE=debian
PRETTY_NAME="Ubuntu 20.04.2 LTS"
VERSION_ID="20.04"
HOME_URL="https://www.ubuntu.com/"
SUPPORT_URL="https://help.ubuntu.com/"
BUG_REPORT_URL="https://bugs.launchpad.net/ubuntu/"
PRIVACY_POLICY_URL="https://www.ubuntu.com/legal/terms-and-policies/privacy-policy"
VERSION_CODENAME=focal
UBUNTU_CODENAME=focal