1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

【読み物】よく聞く「レイヤー2」とは?「Base」を題材に考えるレイヤー2の未来

Last updated at Posted at 2023-08-10

このドキュメントは、Zeneca @ZENECA メールマガジン「Letters from a Zeneca」"Letter 46: Base, A New L2 Blockchain"の内容を要約したものです。

イントロダクション

NFTがたとえ弱気な相場であっても、暗号資産全体では、常に数え切れないほどの「新しい出来事」が起こっています。それらを、ほんの一部でも把握し、追い続けるのは、もはや困難なことでしょう。私自身もそうですし、これはもう「フルタイム」で取り組む仕事です。

ここでは、今話題になっている「Base」とは一体何ものなのか?なぜ注目すべきなのか、そして新しいブロックチェーンとやりとりをどう実現しているかを見てみることにします。

Baseとは?

Baseとは…?簡単に言えば、Baseとは「イーサリアムの上に構築された新しいL2(レイヤー2)のブロックチェーン」と言うことができます。世界最大で、最も評判の良い暗号取引所の一つ「Coinbase」によって作られました。(Coinbaseが「Base」の名前の由来にもなっています)

レイヤー2とは?

私は、皆さんが「レイヤー2」を知っていることを前提として、話を進めるつもりはありません。しかし、「レイヤー2とは…」と解説を行うには、それ自体でレターを書く必要があるので、簡単に説明をします。

基本的に、「レイヤー2」(以降、L2と書きます)とは既存のチェーン(レイヤー1)の上に構築される、別のブロックチェーンと考えてください。例えば…ビットコインとイーサリアムは、どちらも「レイヤー1」(以降、L1と書きます)と呼ばれています。

L1は、セキュリティと非中央集権の点で優れていますが、多くのアクティブユーザーを抱えている場合には拡張性に欠けることがあります。それは、手数料(例えばガス代)が高かったり、取引時間が長かったりするためです。

L2は、元のL1チェーンの基本的なセキュリティを活用しながら、取引速度を向上させ、手数料を削減する巧妙な方法なのです。

もっと詳しく知りたい方は、 このページをぜひ読んでみてください。

Baseは、Optimismの力を借りている

Baseは、Coinbaseによってイーサリアム上に構築されたL2です。これが唯一のL2ではなく、他にも多くのL2があります。例えば…「Optimism」「Arbitrum」は最も人気のあるL2の代表格です。

実際、Baseは「OPスタック」を使って構築されており、これは「Optimism」を支えるオープンソースのソフトウェア群です。「Optimism」がBase(を含む他のL2)のパワーを支えてくれていることに、大きな賞賛をおくりたいところです。コチラの記事では、 OPスタックについて詳しく書かれていますので、興味のある方はぜひ、読んでみてください。

しかし、これには疑問があります…。それは、なぜ今Baseなのか?ということです。

なぜ今、Baseなのか?

「Optimism」「Arbitrum」などの、他のL2がすでにあり、Baseは単に「Optimism」と同じ技術を使っているだけだとしたら…なぜ、Baseなのでしょうか?

これは、一言で言えば、Coinbaseにあります。

Coinbaseは、2021年末から2022年初めにかけて、独自のマーケットプレイスをリリースすると発表しました。これには、NFT関係者なら誰もが興奮したことでしょう。

なぜなら、Coinbaseのプラットフォームには、1億人以上のユーザーがいます。そして私たちは、彼らのマーケットプレイスがローンチされれば、突然何百万人もの人々が、NFTに参入してくるはずだ…と大きな期待を寄せていました。

しかし、残念なことに、彼らのマーケットプレイスは立ち上げられはしたものの、事実上の失敗に終わります。

Coinbaseに資産を預けている1億人のユーザーが 、オンチェーンでやりとりできるようになるという見込みは、非常に魅力的であり、率直に言って、とても素晴らしいことでした。

じっくり考えてみると、Coinbaseのビジネスモデル全体は、ユーザーに同社のプラットフォームを使ってもらい、同社のプラットフォームで資金を管理し、同社のプラットフォームでスワップや交換を行い、これらすべてからお金を稼ぐというものです。

彼らは今も成長を続け、ユーザーが自分たちのプラットフォームから、「Coinbaseのウォレット」に資金を持ち出すことを奨励しています。彼らは長期的なビジョンを持ち、暗号資産の将来を信じている企業です。今後、数年間でBaseを分散化することにまでコミットしています。「Baseは、次の100万人のビルダーと10億人のユーザーをオンチェーンに参加させるという明確なビジョンを持って設立されました」

CoinbaseのNFTマーケットプレイスが、頓挫してしまったのに対して、Baseは成功しそうな気配がしています。彼らはあらゆる手段を講じており、これまでのところ、立ち上げまでは非常にうまくいっています。

オンチェーンの夏、到来

今日(8月9日)から、信じられないようなMINTやパートナーシップが次々と発表されています。詳細は コチラから

DeeKayは個人的に好きなNFTアーティストの一人だし、 Parallelは、私がこれまで見てきたNFT企業の中で正真正銘、最高のゲーム会社のひとつです。彼らは何年も前から存在し、正しい方法で構築し、実際に素晴らしいゲームと強力なエコシステムを持ち、誰でも買ってすぐに遊べるスターターデッキを発売してきました。

スクリーンショット 2023-08-10 171751.png

コカ・コーラは、文字通り地球上で最も認知度の高いブランドです。以前にもNFTのようなことをやったことがあって、その時はうまくいきませんでしたが、今回は…?

もっと知りたい方は、ぜひコチラのアナウンスを見てください。

ムンク、フェルメール、ゴッホの作品を持ってくるとは…?
新進気鋭の素晴らしいアーティストの数々は言うまでもありません。
でも、本当にゴッホ…?と。

正直なところ、これらのどれが利益を生むのか、あるいはこのようなものを発行して、単にお金を稼ぐつもりなのか、私には見当がつきません。しかし、すぐに利益を得られなくても、収集できる素晴らしいもの、参加できる新しい経験、サポートし探求する新しいエコシステムがあります。
スクリーンショット 2023-08-10 172333.png

L2について、Zenecaからのメッセージ

私はイーサリアムに対して非常に強気です。イーサリアムこそ、未来のインターネットを支えるブロックチェーンだと思うからです。私はマルチチェーンの未来を信じてはいますが、イーサリアムがすべてのアプリケーションベースのユースケースで支配的なレイヤー1になると考えています。そしてビットコインが「価値の保存」目的で支配的なレイヤー1になるだろう…と。

イーサリアムが「世界のコンピュータ」であることの最大の問題は、その使用料が非常に高いことです。取引手数料はべらぼうに高く、オンチェーンの取引に3ドル~100ドルかかるメインネットでの取引を正当化することは、99.9%不可能だと思います。

そこで、L2の登場です。これらは、私たちが必要とするスケーリング・ソリューションであり、イーサリアムのレイヤーとして、とてもエレガントに設計されています。イーサリアムのすべてのセキュリティと、より高速なブロックチェーンのスピードと低手数料を得ることができます。

イーサリアムに強気なら、L2にも強気であるべき。これが、私の考えです。

「どのL2が勝つのか?」

私は、この質問は重要であるとは思いません。そして、必ずしも「1つの」勝者が存在するとも思いません。多くのL2が繁栄し、イーサリアムのエコシステムが繁栄すると思います。

時間が経てば経つほど、私たちはますますL2を使うようになるでしょう。

今こそ、それらについて学ぶ良い機会です。確かに、今は弱気な相場であり、強気だった頃よりも儲けは少ないかもしれません。しかし、あなた自身が、あなたの知識、そしてあなたの未来という、お金よりももっと価値のあるものに投資することができるチャンスです。

学ぶことを止めては、いけません。

この記事は、著者が運営するメディア「ぬるぺでぃあ」でも読むことができます(記事はコチラ

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?