こんにちは、アジャイル4年生のFRです!
皆さんはデイリースクラム1や朝会を疎かにしていませんか?
毎回同じ報告をする、他人の進捗に興味を持たない、困っていることはあるかと聞かれても毎回思いつかない・・・
このような日々を続けているとデイリースクラムが形骸化していき、毎朝の数十分がムダな時間になってしまいます。
そうならないためにどうすればいいの・・・
この記事は実際の経験を基に「デイリースクラムを進捗報告会にさせないために」やったことを紹介します!
アジャイル未経験者や、デイリースクラムの場を改善したい方に刺さってくれると嬉しいです!
1.ファシリを持ち回り制にする
同じ人が同じように仕切ることで飽きが発生してしまうことが形骸化の第一歩です。
また、ファシリ以外の人は自分の進捗発表だけになってしまうので、他人の進捗に関心が無くなってしまいます。
ファシリを持ち回りにすることでデイリースクラムに新鮮さを出すことができ、当事者意識を持たせることもできます。
2.時間と話すことを決める
デイリースクラムは必ず15分以内に終わらせること。また、以下の3点を話すことをルール化しました。
- 昨日やったこと
- 今日やること
- 困っていること
- 特に困っていることが無い場合はスキップ。また、話が長くなりそうな場合はデイリースクラム後に必要な人を集めて別途会議体を設けることもルールに入れました。
「困っていること」って具体的に何を言えばいいの?という人もいるかもしれません。私のチームは以下のようなことを上げていました!
- チームメンバーが技術的な問題に直面している場合
- 例:「昨日、thymeleafで条件分岐の実装をしていたがtrue判定がされず困っている。知見がある方に見てほしい。」
- チームメンバーが必要なスキルやリソースを持っておらず、進捗に影響を及ぼす可能性がある場合
- 例:「バッチのスケジュールを変更しようと考えているが、変更方法がわからないためインフラ担当に協力してもらいたい。」
- できるタスクが全て完了してしまい、自身の判断で次のタスクに着手できないような場合
- 例:「次のタスクのReady条件がまだ満たされていないため、手持ち無沙汰である。何か手伝えることはないか?」
- 他の関係者とのコミュニケーションに問題がある場合
- 例:「A社側の先行タスクが終了していないため、まだ私のストーリーの着手ができていない。遅延する可能性の有無を確認したいが、誰に聞くべきか?」
3.事前に話す内容を書く
これが私の中で一番効果があると思います!
wikiなど開発メンバー全員が確認できるものにデイリースクラム用のページを作り、デイリースクラムが始まるまでに話す内容を書くようにしていました。
相手の報告を聞くだけでは情報が伝わりづらいので聞き流してしまうことが多かったのですが、目+耳の情報で理解度が大幅に上がりました。
また、話す内容を事前に書いておくことで発表する際に言いたいことをまとめやすくなりました!
話す内容を毎日記録することで自分が何をやっていたか後から確認がしやすいので、ふりかえり2にも活用できます!
4.メンバーのテンションが低いときは最近の出来事なども話す
週明けや緊急の不具合対応後などメンバーの空気が全体的に重いと感じた時はいつもの報告+最近起きた出来事などを10秒程度で発表してもらうようにしました。
アイスブレイクも兼ねることで場を温め、困っていることや相談事が言いやすくなりました。
5.バーンダウンチャートを確認する
全員の進捗報告が終わった後にバーンダウンチャート3の確認を行っていました。
これを毎朝確認することで遅延が発生していることに気が付けます。
また、誰が遅延しているタスクのサポートに回るかなどの判断もその場で行うことが出来ます。
6.QAの時間を設ける
デイリースクラムを終わらせる前に仕様やアジャイルのこと、コードの質問までなんでも聞いていい時間を設けました。
人の入れ替わりが多い現場だったこともあり、新しく入ってきた方が困らないようとにかく質問しやすい空気作りを心掛けました!
7.最後に
デイリースクラムは毎朝行うため、形骸化しやすいものです。
デイリースクラムを疎かにするとコミュニケーションの質が下がり、手戻りや考慮漏れが発生する可能性があります。
スプリントゴール4を達成させるための大事なスクラムイベントの一つだということを心掛けていきましょう!
-
デイリースクラム
スクラムイベントの一つです。チーム全体の進捗把握や、課題や障害を特定し、プロジェクトの進行に影響を及ぼす要因を見つけ出すことを目的としています。課題や障害に対して素早い調整をチーム全体で行うことで、プロジェクトの成功に繋がっていきます。
↩ -
ふりかえり(レトロスペクティブ)
スプリント終了時に行うスクラムイベントです。チーム全体で今回のスプリントで起きた出来事をふりかえっていきます。私のチームはKeep(良かったこと),Problem(課題),Try(改善策)という3つの観点でふりかえりを行っていました。
↩ -
バーンダウンチャート
プロジェクトの進捗状況をグラフで表現したものです。実践線・計画線・理想線の3つの線を見比べることで進捗に遅れが出ているかを確認することが出来ます。
↩ -
スプリントゴール
今回のスプリントの目的を短い文章でまとめたものです。スプリントゴールがあることで、そのゴールに到達するためにどのような作業を行うべきか検討しやすくなります。スプリントゴールは新しいスプリントを始める時にチーム全体で決めていきます。
↩