はじめに
Microsoft Fabricを運用するうえで、「管理ポータル」からの設定変更や容量管理は非常に重要です。ただし、この管理ポータルはユーザーのロールによって見える範囲が大きく異なります。
この記事では、Fabric管理者であるかどうかによってどのようにポータルの見え方が変わるのか、その違いを簡潔に解説します。
Fabric管理ポータルが見えない!と思っているかのヒントになれば幸いです。
前提:管理ポータルへのアクセス方法
Fabric(またはPower BI)のホーム画面や任意のワークスペースから、以下の手順で「管理ポータル」へアクセスできます。
1. Power BI ポータル URL(Fabricと共通)
https://app.powerbi.com/
2. 右上の歯車アイコンをクリック
3.「管理ポータル」を選択
Fabric管理ポータル画面の見え方の違い
Fabric管理者でない場合
管理者ロールが割り当てられていないユーザーは、以下のような非常にシンプルな画面しか見えないです。
補足:
- ドメイン管理者である場合は、ここに「ドメイン」タブが追加で表示される
- Fabric容量の管理者であれば、ここからワークスペースの容量操作(アタッチ・デタッチ、停止・再開)が可能(上の画像では見えていない)
この状態になっているということは、Fabric管理者ロールが付与されていないということでもあります。
▽参考:容量のトラブルについて
Fabric管理者の場合
Fabric管理者ロールを持っているユーザーは、以下のように多くの設定項目が表示されます。
よく使うものとしては
例えば:
- プレビュー機能のON/OFF
- 試験的な新機能の有効化などができます。
- ドメイン管理
- ドメイン単位でのガバナンス制御が可能です。
他にも、
テナント内のすべてのワークスペース一覧表示ができ、管理視点での一括監視が可能になります。
管理者ロールの違いはどこで決まる?-Azure ポータル-
この違いは、ユーザーに「Fabric管理者」ロールがAzureポータル上で割り当てられているかどうかによって決まります。
Entra IDの「ディレクトリ ロール」から確認できます。
ちなみに、別のユーザー(Fabric管理ポータル画面がシンプルだったユーザー)のロールは以下です。