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【OCVS Migration】オンプレミスVMware環境からOCVSへのクラウドリフトについて

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みなさん、こんにちは!

2023年11月、Broadcom社によるVMware社の買収に伴い、VMwareの代替製品の検討や、オンプレミスVMware環境からクラウドリフトを模索する動きが広がりつつあります。
今回はクラウドリフトに焦点を当て、クラウドの中でもOracle Cloud Infrastructure(OCI)のVMwareソリューション
「Oracle Cloud VMware Solution(OCVS)」について紹介いたします。

Oracle Cloud VMware Solution(OCVS)とは

Oracle Cloud VMware Solution(以下OCVS)とは、※Oracle Cloud Infrastructure(以下OCI)上でVMware vSphere環境を提供するサービスです。
※OCI...Oracle社が提供しているクラウドサービスであり、PaaSやIaaSのサービスを提供している

OCVSは、オンプレミスと同じVMware vSphere環境をそのままクラウド上で利用することが可能です。
そのため、新たにツールの使用方法や管理方法を覚える必要がなく、従来通りの操作でVMware環境の管理を実現します。

OCVSのようなVMwareクラウドサービスはいくつかありますが、その中でもなぜOCVSを選定するのか。
次のセクションでは、OCVSのようなVMware関連サービスと比較してOCVSの特徴を紹介します。

VMwareクラウドサービスの中でもなぜOCVSなのか

今回は6つのポイントからOCVSの特徴を見ていきます。

OCVS VMware Cloud on AWS Google Cloud VMware Engine Azure VMware Solution
①ライセンス あり あり あり あり
②配置されるネットワーク ユーザの仮想ネットワーク内 別ネットワーク 別ネットワーク 別ネットワーク
③管理者権限の所有 ユーザが保持 AWSが保持 GCPが保持 Azureが保持
④Oracle Databaseとの連携 可能 可能 可能 可能
⑤HCXの利用 可能 可能 可能 可能
⑥CPUタイプ Intel/AMD Denseシェイプ、Intel/AMD Standardシェイプ Intel Denseシェイプ Intel Denseシェイプ Intel Denseシェイプ

①ライセンス
VMwareライセンスは、NSX-T/vSphere/vSAN/vCenter/HCXを提供しています。
・ライセンス費用はOCVSに含まれている

②配置されるネットワーク
OCI上のクラウド・ネットワーク内にVMware専用仮想ネットワークを構成し、VMware環境を構築します。
・セキュリティやポリシーをオンプレミス同等に設定することも可能
・同じネットワーク内でデータベースやクラウドサービスを稼働することで、安定且つ、低遅延なアクセスと連携を実現

他クラウドサービスでは、VMware環境を別のネットワークへデプロイするため、VMware環境の管理が制限されます。
また、ベンダーが管理者権限を保持しているため、管理者アクセスが制限されます。

③管理者権限の所有
OCVSはフルマネージドサービスではないため、ユーザが管理者権限を保持します。
・ユーザが管理者権限を保持することで、vCenter ServerやESXiホストへの管理者アクセス、パッチ適用やバージョンアップなどの作業をユーザのタイミングで実施することが可能
・他のシステムやソフトウェアの利用においても管理者権限が必要になる場合があるため、ユーザが権限をコントロールできることは、運用の自由度を高める

④Oracle Databaseとの連携
OCVSは、Oracle Databaseとの連携を柔軟に行えます。
・OCVS上でデータベースやアプリケーションを稼働させたり、別のハードウェアでデータベースをPaaSまたはIaaSで稼働させたりすることが可能
・Oracle DatabaseライセンスのBYOLが可能のため、新たにライセンスを購入する必要がなくコストを最小限に抑えることが可能

⑤HCXの利用
HCXとは「Hybrid Cloud Extension」の略で、データセンターからクラウドといった異なるサイト間で仮想マシンの移行を実現できるソフトウェアです。
・HCXの機能の一つである「L2延伸」を利用することで、既存のネットワーク構成を維持しつつ、異なるサイト間の移行を可能とする
・HCXによる移行方法は数種類あるため、要件に合った移行方法を選択することが可能

⑥CPUタイプ
CPUタイプに関してはOCVSではなくOCIの特徴となりますが、OCVSを構築する上で土台となる部分のため紹介します。
・他クラウドサービスで使用できるCPUは「Intel Denseシェイプ」のみだが、OCIではクラウドサービスで唯一AMDを使用することが可能
・16種類のサーバが提供されており、「Intel/AMD Denseシェイプ」「Intel/AMD Standardシェイプ」から要件や用途に合ったスペックを選択することが可能
OCIのサーバの詳細については、以下Oracle公式サイトをご参照ください。
コンピュート・シェイプ

最後に

簡単ではありますが、OCVSについて紹介いたしました。
オンプレミス環境とクラウド環境に互換性があり、使い慣れた仮想化基盤をクラウド上で利用できること、そして何よりも柔軟性と自由度の高さがOCVSの特長だと思います。

次回は「オンプレミス環境からOCVSへのVM移行方法」について紹介しますので、是非ご覧ください。

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