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【Xdebugのバージョン変更に注意!】Xdebug3 + docker + VSCodeで開発環境を作る

Last updated at Posted at 2021-01-11

はじめに

docker(windows) + VSCodeの開発環境で、Xdebugを使ってPHPのデバッグ環境も作ろうと思ったのですが
xdebugのバージョンが2から3に上がって、php.iniの記述方法がだいぶ変わっていたのでメモとして共有します。

環境

Docker Desktop (OS:Windows 10 Home)

気づいたらwindows 10 Homeでも、Docker Desktopが使えるようになってました。
まだ試していない方がいたら、インストールすることをオススメします。
このおかげでMacの場合とほぼ同様に開発環境を作れます。

Visual Studio Code

最近流行っているVSCodeです。拡張機能が多くて便利です。

Xdebug 3 (Dockerコンテナ内にインストール)

PHP+Apacheのコンテナを生成して、その中にXdebugをインストールします。
ローカル環境には、上2つ以外にはPHPも何もインストールする必要がないので便利です。

特にバージョンを指定せずにXdebugをインストールすると、現在はバージョン3がインストールされます。
これに伴って、php.iniの書き方が変わっています。(詳しくは以降に説明)

各種インストール

1. Docker Desktopのインストール

Windows Home に Docker Desktop をインストール

下記ページの手順通りにやれば問題ないと思います。(Windows 10 Home)

2. Visual Studio Codeのインストール

VSCode ダウンロードページ

ここからダウンロード、インストールします。

3. VSCodeの拡張機能をインストール

VSCodeの拡張機能として「PHP Debug」をインストールする。
手順:サイドバー「拡張機能」-> 検索欄に「PHP Debug」-> 「PHP Debug」をインストール

インストール後は一応VSCodeを再起動してください。
install.png

DockerコンテナにXdebugをインストール

0. ディレクトリ構成

今回はサンプルということで、簡単に構成しました。
folder.png

1. DockerFile, docker-compose.ymlの記述

今回はより簡単にするように、PHP+ApecheのコンテナにXdebugをコマンドでインストールするようにDockerfileを作成します。

DockerFile
FROM php:7.3-apache

RUN apt-get update && apt-get install -y \
    git \
    unzip \
    vim

# xdebug インストール
RUN pecl install xdebug \
    && docker-php-ext-enable xdebug

docker-compose.ymlもディレクトリ構成に合わせて下記のように記述します。

docker-compose.yml
version: '3'

services:
    app:
        build:
            context: ./docker
        container_name: app
        stdin_open: true
        tty: true
        ports:
            - '5000:80'
        volumes:
            - ./src:/var/www/html
            - ./docker/php.ini:/usr/local/etc/php/php.ini

2. launch.jsonの作成と記述

VSCodeのサイドバー「実行」-> 「launch.jsonファイルを作成します」をクリック-> 環境の選択から「PHP」を選択
この段階でlaunch.jsonが自動生成され、下画像のようなディレクトリ構成になると思います。
launch.png
自動生成されたlaunch.jsonにpathMappingsを追加して、下記のようにしておきます。

launch.json
{
    "version": "0.2.0",
    "configurations": [
        {
            "name": "Listen for XDebug",
            "type": "php",
            "request": "launch",
            "port": 9000,
            "pathMappings": {
                "/var/www/html/": "${workspaceRoot}/src"
            }
        },
        {
            "name": "Launch currently open script",
            "type": "php",
            "request": "launch",
            "program": "${file}",
            "cwd": "${fileDirname}",
            "port": 9000
        }
    ]
}

3. php.iniの記述(本題)

今回の記事を書こうと思ったきっかけの部分です。
下記のように記述しました。

php.ini
[xdebug]
; リモートデバッグ有効化
xdebug.mode=debug
; リモートデバッグの自動開始
xdebug.start_with_request=yes
; ホスト指定
xdebug.client_host=host.docker.internal
; ホスト側のポート指定
xdebug.client_port=9000
; VSCODEをIDEとして指定
xdebug.idekey="VSCODE"

Xdebugのバージョンが2から3になるにあたって、書き方の変更が必要でした。

公式ドキュメント:Upgrading from Xdebug 2 to 3

今回記述した設定だと、下記のような変更が必要です。
この他にも書き方が色々と変わっているみたいなので、詳しくは公式ドキュメントを参照してください。

リモートデバッグの有効化

Xdebug 2: xdebug.remote_enable=1
Xdebug 3: xdebug.mode=debug

リモートデバッグの自動開始

Xdebug 2: xdebug.remote_autostart=1
Xdebug 3: xdebug.start_with_request=yes

ホスト指定

Xdebug 2: xdebug.remote_host=host.docker.internal
Xdebug 3: xdebug.client_host=host.docker.internal
※以前は「host.docker.internal」はMac限定だったようですが、現在はWindowsでも使用可能です。

ホスト側のポート指定

Xdebug 2: xdebug.remote_port=9000
Xdebug 3: xdebug.client_port=9000

4. index.phpの作成

サンプルレベルで試してみます。

index.php
<?php
    echo 'Hello World';

5. Dockerコンテナのビルドと起動

Docker Desktopを起動してから、Windows PowerShell または VSCodeの表示-> ターミナルから下記コマンドを実行します。

ターミナル
$ docker-compose up -d --build

デバッグの実行

1. ブレークポイントの設置、デバッグ実行

設置したい行の左をクリックしてブレークポイントを設置します。
breakpoint.png
この状態でF5キーを押すか、緑三角マークの「デバッグの開始」を押すとデバッグが実行されます。

2. ブラウザで接続

docker-composeでポート番号5000を設定したので、ブラウザから接続します。
port.png

3. VSCodeで確認

手順の1~2を実行すると、下記画像のようにブレークポイントで止まります。
これで成功!
stop.png

おわりに

Xdebugのバージョン変更に伴った変化により、自分はデバッグ環境が動かない原因の特定に時間がかかりました。
もしも同じような人がいて、助けになれば幸いです。

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