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議論の機会を得るための捏造のストーリーテリング

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僕はデザインをバックグラウンドにIAMASで学んでいます。
ここ最近戦いの中で身につけた技術について書こうと思います。

捏造のストーリーテリングについて

この手法が有効かもしれない場面

この世の有象無象の問題に取り組む時、大抵の場合は独りではなくチームだと思う。チーム内でまずは問題を明確化すること、そして構成するメンバーが問題に対してどのようにコミットできるか、を各々考えるための導入としては有効かもしれない。

特にデザインというフィールドにおいては「独りよがり」ではなく、共感を得ることが求められる。そのためのツールとして活用する。一方で悪用してはならないし、虚偽であることが既に悪と判断する人がいることを忘れてはならない。

捏造のストーリーテリングはあくまでプレゼンテーションの補助的なテクニックであり、本当に伝えたいことや理論的な裏付けは別に伝える必要がある。

ストーリーテリングとは

"「ストーリーテリング」とは、伝えたい思いやコンセプトを、それを想起させる印象的な体験談やエピソードなどの“物語”を引用することによって、聞き手に強く印象付ける手法のことです。"

コトバンク”ストーリーテリング”

この手法をコンセプトを伝える時に用いることで、深い共感を得るとともに聴衆を議論のステージに連れ出すことができると考えている。

ポストトゥルース

事実は一つしか存在し得ないが、真実はそれを観測した目の数だけ存在する。
その見解が正しいとは言い切れないが、その構造自体の存在を認めることは必要なのではないだろうか。

そういった背景を鑑み、虚偽であることを先に断った上で、ストーリーテリングを行うことで深い共感と無関心からの脱却を促すことを試みる。

具体的なテクニック

共感できる物語を作る

ここで中途半端に現実感を出す必要はなく、聴衆が登場人物に感情移入しやすい物語を心がける。
一方で自分の主張は聴衆に理解しやすいように組み込む必要がある。

原風景を用意する

聴衆を議論のフィールドに連れて行くために、おおよそ共通の感情を想起させる原風景を用意する。
この原風景は現実に存在していなくても構わないし、画像であろうが文章であろうが構わないが、表現としては誇張されたものが良いかもしれない。デザイナーとしての手腕を誇示する必要があるのであれば手描きの絵が効果的だろう。

虚構であることを示す

あくまで話される物語は虚構であって事実ではない。議論の足掛けにすぎないことを暗に伝える画面構成を心がける。
個人的にはあえて画像のアスペクト比をシネマスコープにしたり、過剰なレンズフレアを使ったり、登場人物のセリフを字幕のように書いたりすることで映画のコンテクストを借用する方法を用いることが多い。
既知の虚構のフォーマットを踏襲することで虚構を虚構のまま伝えることができる。

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