とある日の上司からの言葉
とある日、現場のPLと1on1をしました。その時PLに「問題解決能力があるので問題を細分化して都度報告するようにしてください」と言われました。
上記の指摘内容をまとめると「問題を細分化して報連相を徹底してくれ」ということだろう。ぼくは管理職になったことはないけれど、相手からのレスポンス待ちになる場面が多い役職は考えるだけでもやもやしてしまいます。
う「問題を細分化する方法がよくわかりません」
こんな基礎的な質問をしてしまうのは申し訳ないけれど、何とかこの現場に貢献したいと思いPLに伝えました。
P「俺はBOSCARっていうフレームワーク使っているからうるし君も使ってみなよ」
BOSCARとは
う「PLさん、BOSCARって何ですか?思考フレームワークみたいないものですか?」
P「BOSCARは思考フレームワークじゃなくてプロジェクト管理のフレームワークのことだね。内容は
- Background(背景): プロジェクトの背景や目的を明確にする
- Objective(目的): プロジェクトが達成しようとするゴールを定義する
- Scope(範囲): プロジェクトの範囲を設定し、対象外となる部分も明記する
- Constraints(制約): プロジェクトに影響を与える制約を明確にする
- Assumptions(仮定): プロジェクト開始時に立てた仮定をリスト化し、これらが正しいかどうかを確認する
- Risks(リスク): プロジェクトで考えられるリスクとその対策をまとめる
って感じだね」
う「へ~そうなんですね!知らなかったです!」
う「でもぼく管理職とかになるつもりないですよ?」
P「確かにBOSCARは管理をする人が使うフレームワークだけど仕事をする人全員が意識するべき内容だね。管理職はいろんな仕事のペースを管理することが大切なんだけど非管理職の人も結局自分の仕事の管理をすることになるよね?自分の仕事の管理を全部管理職の人に任せたらパンクしちゃうよね?」
う「確かに、小規模でも難しそうだけど中規模・大規模になったら相当難しいですね」
P「だろ?そしたら結局自分の仕事ができなくなるだろ?だから非管理職の人も自分の仕事は自分でまとめて、それを管理職の人に連絡するだけにすれば問題ないんだよ」
う「確かに大切そうです!そしたらBOSCARの具体的な使い方について教えてください!」
BOSCARの使い方
P「そうだね。このBOSCARはプロジェクト向けになっているから非管理職向けの表現に変えてみようか」
- Background(背景): タスクの背景を明確にする
- Objective(目的): タスクが達成しようとするゴールを定義する
- Scope(範囲): タスクの範囲を設定し、対象外となる部分も明記する
- Constraints(制約): タスクに影響を与える制約を明確にする
- Assumptions(仮定): タスク開始時に立てた仮定をリスト化し、これらが正しいかどうかを確認する
- Risks(リスク): タスクで考えられるリスクとその対策をまとめる
P「プロジェクトの部分をタスクに変えただけだけどこれで考えやすくなったかな?」
P「もちろん上流の人たちでタスクの背景や目的の部分をまとめているからだいたいコピペで済むんだけど、自分で一度考えてみるっていうのも力になるだろうからやってみてほしいな」
う「わかりました!試してみます!」
おわりに
これは1年以上前の話を脚色して書いています。BOSCARについて話してくれたのは本当ですかそれ以降の使い方のような部分は現場でちょくちょく相談しながら行っていました。
今は個人タスクの管理にBOSCARを使っておりません。やはりプロジェクトの規模とタスクの規模だとサイズ感が合わないと感じました。これより個人タスク管理向けのフレームワークはいくらでもありますが、プロジェクト管理も、タスク管理も本質的には同じなんだよという部分が伝われば幸いです。
参考文献