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【初心者向け】Windowsで指定サイズのデータをTCP/UDPで送信してみた(Ncat(nc)編)

Last updated at Posted at 2025-06-09

【初心者向け】Windowsで指定サイズのデータをTCP/UDPで送ってみた(Ncat(nc)編)


ネットワーク検証などでお困りの方の参考になればと思います。

この記事では、Windows環境に「Ncat(nc)」を導入し、指定したサイズのデータをTCPまたはUDPで送信する方法を解説します。

Ncatは、セキュリティツールとして知られるnmapに同梱されており、公式サイトから安全に入手可能です。
(GitHub等で配布されているnc.exeなど一部セキュリティポリシーによりダウンロードできない場合でも、nmap公式版は使用できることがあります)

本記事では、インストールからコマンド例まで、初心者向けに丁寧に解説していきます。


✅ この記事はこんな人向け

  • WindowsでTCP/UDP通信のテストをしたい方
  • 指定サイズのデータを送信してみたい方
  • 簡単にncコマンドを試したい方

1. Nmapのインストール(Ncat含む)

まずは、nmap公式サイトからインストーラーをダウンロードします。

👉 https://nmap.org/download.html
nmap公式サイト

▼ インストール手順

  1. ページ下部の「Microsoft Windows binaries」からインストーラー(nmap-<version>-setup.exe)をダウンロード
     インストーラー選択
  2. .exe を実行し、「次へ」をクリックして進めます(基本はそのままでOK)
  3. インストール先に ncat.exe が含まれています(例:C:\Program Files (x86)\Nmap\

見つからない場合は、エクスプローラーで「ncat」と検索してください。
ncat.exeの場所


2. ncat.exe の使い方

取得した ncat.exe は以下のいずれかの方法で利用できます。

  • 作業ディレクトリにコピーして使う
  • システム環境変数の PATH に通して、どこからでも実行可能にする

3. テストデータ(text.txt)の準備

送信するデータサイズに応じてテキストファイルを作成します。
たとえば「A」を1000文字分送信したい場合、以下のように作成できます。(PowerShellの例)

powershell -Command "Write-Output ('A'*1000) > text.txt"

※ファイルがなくても送信は可能です。後述するクライアントのコマンドで < text.txt を省略すると、標準入力から手動で文字列を打ち込んで送信できます。


4. UDPでデータ送信してみる

以下の手順で、UDP通信をテストします。
※すべて「コマンドプロンプト(cmd)」で実行してください。

▼ サーバー側(受信)

ncat.exe -lu -p 12345
  • -l: 受信(Listen)
  • -u: UDPモード
  • -p: ポート番号指定

▼ クライアント側(送信)

ncat.exe -u 192.168.1.10 12345 < text.txt
  • -u: UDPモード
  • < text.txt: テキストファイルの内容を送信

UDPはコネクションレスなため、受信側が起動していないとパケットは破棄されます
また、MTU(最大転送単位)を超えるサイズはOSによって分割される場合があります。


5. TCPでデータ送信してみる

次にTCP通信の送信方法です。こちらもコマンドプロンプトで実行してください。

▼ サーバー側(受信)

ncat.exe -l -k -p 12345
  • -l: 受信(Listen)
  • -k: 接続後も待ち受けを継続(複数接続対応)
  • -p: ポート番号指定

▼ クライアント側(送信)

ncat.exe 192.168.1.10 12345 < text.txt

TCPはコネクション型のため、受信側が起動していないと接続できません


🔚 おわりに

Ncat(nc)を使えば、Windows環境でも簡単にTCP/UDP通信のテストができます。
特にパケットキャプチャやMTU検証、ファイアウォール検査などの場面で非常に役立ちます。

「とにかく手軽に試してみたい」方は、ぜひ今回紹介した手順を活用してみてください。

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