Automation Anywhere Community Edition (2020年7月頭に出たA2019.14、ビルド5322)のアクションパレットを見ていて、フリートライアル版や商用版と比べてコミュニティ版にしか入っていないパッケージがいろいろあったのでメモしておきます。Community EditionからはBotのエクスポートができないため、他との互換性が問題になることは今のところありませんが、Community EditionでBotを作成する場合は独自のパッケージがあることを認識しておいた方がいいでしょう。
A2019.14で正式にサポートされているパッケージはリリースノートに一覧があります。 そのため、ここにないパッケージはサポート外、ベータ版、サンプル等、いずれにしても品質は自己責任で使ってくれということなのでしょう。
A2019DemoPackage
2つ出てきますが、これはいずれもなぜかSDKサンプルパッケージがインストールされているもので、使うためのものではないはずです。
AWS Comprehend NLP
"Beta" がついているものとついていないものがあり、アクション名が多少違います。
Bot Storeに公開されている『Amazon Comprehend NLP』がインストールされているようです。
オフィシャル製品ドキュメントに使い方の記載があります。『AWS Comprehend NLP パッケージ』
Credential Manager
Credential Vaultからユーザー名とパスワードを読み込み、文字列型変数に格納するアクションのようです。文字列型変数に格納すると中が見えてしまうので使い方としては望ましくないですが、テストをするには便利です。
Currency Conversion
通貨コンバータのようです。リアルタイムと過去の時点のデータが参照できます。
Document Extractor
OCRと機械学習を使った文字認識のようです。テストのための特定用途?
File Upload
APIを通してファイルをアップロードするためのもののようです。テストのための特定用途?
Google Calendar (Beta)
Google Calendarと連携するためのアクションです。
オフィシャル製品ドキュメントに、英語ですが使い方の記載があります。『Google Calendar package』
Google Drive
Google Drive (Beta)
Google Driveと連携するためのアクションです。こちらはベータ版です。
オフィシャル製品ドキュメントに、英語ですが使い方の記載があります。『Google Drive package』
Google Sheets (Beta)
Google Sheetsと連携するためのアクションです。
オフィシャル製品ドキュメントに、英語ですが使い方の記載があります。『Google Sheets package』
G-Suite Apps
G-Suiteアプリとの連携するために必要な認証をつかさどるアクションです。
G-Suite Apps (Beta)
G-Suiteアプリとの連携するために必要な認証をつかさどるアクションです。
オフィシャル製品ドキュメントに、英語ですが使い方の記載があります。『G-Suite Apps package』
IBM Watson
フリートライアル版にもあります。IBM Watsonと連携するためのパッケージです。
オフィシャル製品ドキュメントに、英語ですが使い方の記載があります。『IBM Watson Authentication package』『IBM Watson Speech to Text package』
JSON Object Manager
Bot Storeに公開されている『JSON Object Manager』がインストールされているようです。
ML - Microsoft Anomaly Detection
Bot Storeに公開されている『Microsoft Anomaly Detection Bot』がインストールされているようです。
MS Word
Microsoft Word用のパッケージのようです。まだアクション数が少なくテスト中といったように見えます。
NumberUtils
フリートライアル版にもあります。v11ではVariable Operationコマンドのテキストボックスの中で四則演算ができましたが、A2019では数字フィールドの中で四則演算ができます。「Calc」は「数字」パッケージの「代入」と同じ作りで、単純に数字フィールドを数字型変数に代入するだけですが、四則演算を行うなら「数字:代入」で十分ではないでしょうか??
「Round」は小数点以下の指定した桁数で数字を丸めるユーティリティです。
One Drive
正式なパッケージである「Office 365 OneDrive」とは別に存在。ただしアクションを見ると「Office 365 OneDrive」とほぼ同じであり、正式版作成前のサンプルパッケージであった可能性もあります。
PDFUtils
Bot Storeに公開されている『PDF Utilities』がインストールされているようです。
A2019.14から「PDF」パッケージで「Merge documents」という新しいアクションが実装され、これが「PDFUtils」の「Merge PDF files」アクションに似ています。
SAP
正式なパッケージである「SAP」とは別に存在。アクションの名前からして、デモ目的のパッケージです。
Teknei
これは謎の単語です。そもそも言語が英語ではないように見え、アクションのアイコンもサンプルパッケージのものなので、多言語対応などを試すためのサンプルなのでしょう。
Utils
ユーティリティ系のアクションが集まったパッケージですが、既存のパッケージ/アクションと重複する機能のものが多く、何らかの実験をしているようにも見えます。
たとえば、「Simulate Keystrokes」アクション自体は、正式なパッケージが別にありますが、説明に「Simulate KeyStrokes by running an internal VBScript」とあるので、シミュレーションの方式が異なっているように見えます。
「Get Type of Value」は、すべての型の変数を指定可能で、そこから格納されている値の種類 (StringValue, NumberValueなど)を得ることができるようです。文字列型や数字型は変数型が返りますが、任意型は中の値によって戻り値が異なるようです。
結果: