現在のオラクルのクラウドサービスOCI (Oracle Cloud Infrastructure)はGeneration 2 Cloud(略してGen 2)という構成になってる。2があるなら1もあった。このGen 1にはなかなかMySQLのクラウドデータベースが用意されなかったが、2016年9月にMySQL Cloud Serviceという名称でサービスが提供開始された。
知名度:★★☆☆☆
闇度 :★★★☆☆
紆余曲折度:★★★★★
MySQLの開発チームが運用も担当し、MySQL Eneterprise Editionベースというのは現在のMySQL HeatWave Database Serviceと同じ。ところがデータベースのマネージドサービスと言いながらインスタンスを作成した後はSSHで接続する。いや、データベースのマネージドサービスなのにSSHなの?
MySQLマネージドサービスにつないだらプロンプトがこれ
そう、MySQLサーバーが稼働するOSつながった状態となる。SSHだもんね。んで、気を取り直してMySQLサーバーに接続しようとするとデフォルトのユーザーopcではダメでoracleという一般ユーザーに変更しろと言われる。MySQLを使うのにユーザー名はoracleなのね、という謎感を味わえる。ストレージの利用状況をfdで確認できちゃったりフォルダ構成もマニュアルに書かれていたりと斬新なサービスだった。レプリケーションもGUIでポチポチでは無く普通にmy.cnf書き換えてCHANGE MASTER TO打ったりする それマジでマネージドサービスなの? 柔軟性の高いサービスであった。
運良く 運悪くGen 2登場が迫っていたため大幅な改良も行われること無く、現行のMySQL HeatWave Database Serviceのコア機能であるMySQL Database Serviceに取って代わられることとなった。
MySQL HeatWave Database Serviceの名称に落ち着くまでも紆余曲折はあった。
- 「MySQL Database Service」の名称で登場
- 分析エンジンは「MySQL Analytics Cloud Service」としてリリースされると予告
- プレスリリースで「MySQL Database Service Analytics Engine」として製品発表
- プレスリリースの約1週間後のオラクルの決算発表では「MySQL HeatWave Database Service」
*最後の名称変更はハワイ方面からの神託(oracle)があったとかなかったとか。
ちなみにMySQL HeatWave Database Serviceの分析エンジンHeatWave無し構成にはこれといった名称が無いため中の人は困っており、単に「MySQL Database Service」と呼んでみたり「MySQL HeatWave Database Service without HeatWave Cluster」みたいな意味不明なことになったりする模様。