2005年のInnobase買収でトランザクション対応ストレージエンジン消滅の危機を迎えた旧MySQL社が開発に取りかかったのがFalconストレージエンジン。InterBaseやオープンソースデータベースのFirebirdの生みの親であるJim Sterkeyを旧MySQL社に迎え、新たなトランザクション対応のストレージエンジンを目指した。そう、目指した。
知名度:★★☆☆☆
闇度 :★★★★☆
はずだった度:★★★★☆
InnoDBよりも新しい設計で同時実行性能が高いと宣伝されていた。MVCCをサポートし、InnoDBのようなクラスターインデックスではないので構造的に性能が出る(はず)で、さらにオンラインのDDLサポートなど、みんなの夢の詰まったストレージエンジンとして設計されるはずだった。そう、はずだった。
2008年の6月に設計担当のJimは軽やかにMySQLから去って行った。
http://blog.kimuradb.com/?eid=662231
その後のFalconの開発動向を知る人は少ない。ちなみにJimが設立したNuoDBは2020年にフランスの航空防衛系の製造企業グループ・ダッソーのソフトウェア子会社に買収されたらしい。