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MR(Mixed Reality:複合現実)とは、AR/VRとの違い(用語説明)

Last updated at Posted at 2022-01-25

TLDR

・MRはAR/VRを内包する言葉
・ARとVR両方できる機器をMR機と呼ぶのがよさそう
・ただのAR/VR機にXRの呼び方は混乱を増しそうなのでおすすめしない(嗅覚・触覚。。。なども内包するため)

AR/VRとは

AR

ARは、拡張現実

現実に画像やCG映像を重ねて表示します。

(AR機をかぶってARを体験している様子です)

VR

VRは、仮想現実

CGで作った仮想の空間に入ったような体験ができます。
見えるすべてが、CG(仮想)の世界です。

(VR界で最強クラスのオキュラスクエスト)

MRとは

MRは、ARとVRを内包した呼び名 です。

ARとVRは技術的に近く、同じデバイスで両方表示することができます。
まずは、映像をご覧ください。

映像だと、
始めに 現実の映像からCGの車が表示されました。ここまでは、AR ですね。
その後、見えるすべてがCGになりました、つまりVRになりました。

この映像は結局、ARでしょうか? それともVRでしょうか?
ARとVRが両方できる、これはMR です。

ARとVRは技術的に近く、同じデバイスAR<->VR途中で切り替えができる機器もあります。
実は、上でARとして紹介した機器でVRしたり、VRとして紹介した機器でARすることもできます。
そうなるとAR機と呼べばよいのかVR機と呼べばよいのか、、、、、わけが分からなくなってきますよね?

マイクロソフトはこうなること予見していたようです。
マイクロソフトでは、AR/VR技術をまとめてMR(Mixed Reality)と呼ぶことにしました
(これがMRという言葉の混乱の原因でもあります)

ar_vr_mr.jpg
↑現実(青い範囲)に、仮想(赤い範囲)を"どれくらい出すか"で呼び名が変わかるが、それら全部をMRと呼ぶ

混乱するMRという用語

MRという言葉は混乱しています。
MRで適当にググると出てきた、下の図を見てください。

xRまとめ.png

この図の説明ではMRとARの違い分からなくないですか?
おそらくMRの説明は、マイクロソフトの"HoloLens"のことでしょう。
マイクロソフトのページにいくとHoloLensはMRだと書いてあります。

HoloLensをかぶってARをするイメージ↓
02_mixedrealityslashmixedreality.png

マイクロソフトは、HoloLensという製品で他社とは全く違うMRという領域を築いたのでしょうか?
ここまで読んだ皆さんならお分かりですね?
👉 マイクロソフトでは、AR/VR技術をまとめてMRと呼ぶことにしました

マイクロソフトの製品ページを見ると"HoloLens"はAR機ですが、MRとして紹介されています。
そして、VR機の"Odyssey+"もMR(mixed reality)として紹介されています。

ARとVRがまとめてMRとして紹介されているマイクロソフトのページ↓
マイクロソフトMR製品ページ.png
リンク:https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/mixed-reality/discover/mixed-reality

マイクロソフトがMRという言葉を使ったのはかなり早くて、VR/ARが言われ始めたぐらいでした。
そのせいか、VR/AR/MRと3つあるという誤解が生まれました。

日本語で正しい解説をしているMoguraVR

日本で正しい解説は新聞を含めてあまりありません。
しかし、VR専門メディアのMoguraVRは正しく解説されています↓(流石!)
mogura.png
2021.03の記事:https://www.moguravr.com/microsoft-mr-next-phase/

AR/VRを合わせた用語は、XRじゃね?MRいらなくね?

xRまとめ.png

上の図に戻ると、AR/VRをまとめてXRと呼んでいます。
MRよりXRを使った方が良いと思う人もいますが、個人的には反対です。

XRを調べると、

XRとは、下記に示すVR・AR・MR・SR(Substitutional Reality / サブスティチューショナル / 代替現実)など現実世界と仮想世界を融合し、新たな体験をつくり出す技術の総称です。「X」は未知数を示すものとなり、「Extended」は拡張を意味します

のようにより広く捉えているところが多いです。

具体的には、触覚・嗅覚・味覚など視覚以外の拡張でXRという言葉が出てくることが多く、AR/VRをわざわざ"視覚XR"と表現したりします。

ARとVRが両方できる機器を表す言葉として大きすぎる気がします。

例えば、
「車には、ガソリン車と電気自動車があって、両方で走るハイブリッド車もあってややこしいよね?」ってときに、
それは「車」と呼ぼう -> わかる
それは、「乗り物」と呼ぼう -> あってるけど、電車や船や飛行機や自転車も含んじゃう、大きすぎでは?
というイメージです。

まとめ

旧来のAR/VR機では、AR/VRという言葉は一般的に普及しているのでそのままが良い思います。
しかし、ARとVR両方できる機器が登場しており、AR/VRだけだと説明がややこしくなってきています。
そのような機器はMR機と呼ぶのが分かりやすくて、言葉として適切かなと思います。
(もしくは、視覚XRと呼ぶ)

以上です。

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