Windows 11 パソコンを買ったので、Shuriken 2018 の使用をやめて他のメーラーに移行しようとした。Thunderbird も候補だったが、秀丸メールの方が Shuriken に近い外観だったので、秀丸メールを選択。
秀丸メールを、なるべく使い慣れた Shuriken 2018 っぽくするための「設定変更」を調べ上げるのが大変だったため、一部(途中まで)をここに残しておく。
秀丸メールは高度なカスタマイズが可能なため、ほぼ Shuriken ぽくさせることができるかもだが、あまりにたくさんのカスタマイズが必要なため、現在、移行作業は中断中。(再開の予定無し)
なお、Windows 11 パソコンに、一太郎2020プラチナ から Shuriken2018 がインストールできた。
秀丸メールを Shuriken ぽくするための設定
1. アカウント設定
アカウント設定がうまくできなくてメールが受信できないことがあると思います。
そんな時にお助けになる設定ガイドです。
Shuriken の場合、以下のような設定が多いと思います。(POP受信の場合)
受信 | 送信 | ||
---|---|---|---|
SSLを使用 | する | SSLを使用 | する |
STARTTLSを使用 | しない | STARTTLSを使用 | しない |
APOPを使用 | しない | 送信前の受信サーバーによる認証(POP before SMTP) | しない |
______ | _____ | SMTP認証 | する |
______ | _____ | SMTP認証に受信サーバーのアカウント情報を使う | 使う |
受信 | 送信 | ||
---|---|---|---|
SSL | 使用する | SSL | 使用する |
______ | _____ | 認証 | 使用する |
______ | _____ | SMTP-AUTH | チェック |
POP over SSL | チェック | SMTP over SSL | チェック |
STARTTLSを使用 | ノーチェック | STARTTLSを使用 | ノーチェック |
SSL/TLSのバージョン指定 | TLS1.2 | SSL/TLSのバージョン指定 | TLS1.2 |
証明書を検証しない | チェック | 証明書を検証しない | チェック |
2. Shuriken のメールを秀丸メールへコピー
Shuriken のメールは、フォルダごとに秀丸メールにコピペすることができます。その手順です。
Shuriken の各フォルダの中のメールを「すべて選択」し、秀丸メールの該当するアカウントへ「ドラッグ&ドロップ」すると、
「ドラッグ&ドロップされたファイルのインポート」ダイアログボックスが開く。
→「インポートするファイルの種類」に「1メール1ファイル形式(Outlook Express等)」
→「インポートする場所」に「特定のフォルダに入れる」→「フォルダ作成」
ここでフォルダ名を指定して「OK」するとフォルダが作成される。
フォルダを入れ子にしたいときは、秀丸メールのアカウントを右クリックして「フォルダの新規作成」を行う。
3. 「非アクティブ」項目の背景色(薄すぎる!)を変更
アカウントのフォルダを選択すると、フォルダの背景が青くハイライトされてわかりやすいが、そのフォルダの中のメールを選択すると、デフォルトではフォルダの背景がとても薄いグレーになって、今どのフォルダが選択されているかがほとんど分からなくなる。この色を変更して分かりやすくするための設定。
「設定 > 全般的な設定 > ウインドウ > (「上級者向け設定」にチェック) > カラー > アクティブじゃない時 > 選択背景(6)」の色を変更。(「システム・灰色」→ (文字なし)「ライトグレー」がオススメかも。「色の設定」で自作もできる。)
4. フォルダを選択した時の、メールの自動選択(デフォルトでは「以前選択してたメール」)
フォルダを選択すると、その中の、「以前選択していたメール」が選択された状態でメール一覧が開く。これを未読メールが自動で選択されるようにするための設定。
「設定 > 全般的な設定 > 未読メールの閲覧(の詳細) > フォルダ切り替え時に選択するメールの指定」→最新メール
5. マルチパートメール(テキストメール+HTMLメールの合体メール)の場合にテキストメールをデフォルトで表示する
秀丸メールでは作者のこだわりがあるのか、マルチパートメールでは HTML メールがデフォルトで表示される。しかし、これがとても見にくいことが多く(逆に見やすい場合もあるが)、Shuriken のようにテキストメールをデフォルトで表示させるようにする。
「設定 > 全般的な設定 > 上級者向け > デコード > HTMLメールのテキスト形式(plain text)への変換」で、
□ HTMLパート中に含まれてるリンク先を最後に付ける
□ text/plainパートがあっても無視する
□ 信頼できないtext/plainパートは無視する
のどれもチェックを外す。
(受信済みのメールの場合は、そのメールを選択し、「編集 > 受信解析のやり直し」が必要。)
※参考(https://log.maruo.co.jp/hidesoft/hidesoft_8/x2209492.html)
6. メールをプレビューしたら未読を既読にする
デフォルトの動作はもう忘れてしまったが、メールを「既読」にするための条件を設定する。
「設定 > 全般的な設定 > 未読メールの閲覧 > 未読から既読への自動切り替え」
□ 一定時間表示したら(時間はお好みで)
にチェックを入れる。
7. マークA,B,C,D,マークなしのツールアイコンを作る
Shuriken では、「マーク」をつけることで、メールに「色」をつけることができた。ここでは秀丸メールの受信メールのそれぞれに「色」をつけるための設定を行う。
ツールバーのところで右クリック→「ツールバー・ボタンの追加/削除」
→「他のコマンド」→「編集」→「色」
→「色=赤」(マークAに相当)を選択し、「追加」
...(同様に、マークB,C,...なども追加)
最後に「OK」
なお、「他のコマンド」をツールバーに追加するのは7つぐらいまでが限度らしい
秀丸メールへの注文
すでに解決法はあるのに、私がそれに「気づけていないだけ」という場合もあるかもしれません。
でも、「解決法が簡単に見つからない」ということも問題だと思います。
1. 「フォルダの作成」を連続して行うとき、「IMEモード(日本語入力ON/OFF)」を引き継いで欲しい
現状、毎回「日本語入力ON」にしないといけない。フォルダ名のほとんどが日本語名の場合、これはきつい。
※これは恐らくアカウント作成時にしか気付けないので、忘れないうちに書いておきます。
2. メールをコピペするとき、「全て既読にする」オプションを作って(以後、それを継承して)欲しい
メールをドラッグ&ドロップしてコピペ後、メール一覧を「全て選択」し、「すべて既読にする」を延々くり返しています。「未読」のままだと、本当の未読メールが目立たないからです。もし、良い方法があるならそれをデフォルトにしておいて欲しいです。なぜなら、この操作は「メーラーの乗り換え時の一回だけ」なので、「秀丸メール初心者」の一番最初の作業になるからです。また、この時2回「Enterキー」を押しますが、これもできれば無くしていただけるとその分作業がスムーズにはかどります。
3. フォルダを選択するとき、フォルダ名が短くてフォルダ名の上ではないわずかに外れたところでクリックしても、その左側のフォルダ名をクリックしたものとして処理して欲しい
4. アドレス帳(CSV形式)をインポートするとき、「○列目移行はすべてインポートしない」オプションを作って欲しい。(優先度は低い)
(私の場合、1列目が名前で2列目がメールアドレスで、その後の列は全て空白だった)
5. フォルダのアイコンの色の種類をもっと増やして欲しい
現在の色は「黒・灰・赤・黄・緑・赤紫(色名は紫とのことだが実際は赤紫かピンクに近い)」だけだが、虹の七色「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫(赤紫ではなく)」は揃えて欲しいし、その順に表示すればきれいに見える。
6. 「メール一覧」の左端のアイコンにマウスオーバーすると、そのアイコンの意味をツールチップ表示して欲しい
初めてのアプリは、誰にとっても慣れないもので、だからこそ親切な作りが求められると思います。
7. ツールバーのボタンの追加数の制限(現在は「7」個まで?)をもっと増やして欲しい
8. 「簡単振り分け設定」の「振り分け条件の指定(受信系メール用)」画面で、「Subject」の一部を条件にしたいとき、文字列を選択すると文字列の末尾までが表示されるのを、先頭から表示されるようにして欲しい
「簡単振り分け設定」の「振り分け条件の指定(受信系メール用)」画面で、「その他 > Subject 」の文字列の一部分を指定したい時、文字列全体が選択されて「末尾まで」表示されるのではなく、「(文字列の)先頭から」の表示にして欲しいことが多い気がする。なので、そのように設定できるようにして欲しい。
9. 「簡単振り分け設定」の「振り分け条件の指定(受信系メール用)」画面で、「複数の条件を組み合わせる」オプションを作って欲しい
現状、単一の条件でしか「簡単振り分け設定」からはできないようであるが、選択中のメールのヘッダー情報を使って複数の条件を組み合わせる振り分け設定ができるようにして欲しい。
10. 「全般的な設定」に「適用」ボタンを作って欲しい
「OK」をクリックしなくても、変更を画面に反映してくれるもので、例えば「カラーの変更」など、結果を見てみないとわからない変更の場合、何度も「全般的な設定」を開き直さないといけないのがとてもわずらわしいことがある。
11. 全送受信を強制ストップするボタンが欲しい
最後に
以上、いろいろ書いたが、
私が使ってきたメーラーは、Windows 98 時代は「Outlook Express」。
その後は、2007 年頃からずっと「Shuriken」を20年近く使ってきた。
長く使い続けることができたのは、やはり「使いやすい」からだ。
Shuriken の代わりになるメーラーは簡単には見つからない。
秀丸メールは、有限会社の運営だそうで、作者が引退などすれば Shuriken のように開発が中止になるかもしれない。そんな心配もあります。
高度にカスタマイズできる性能はそれだけでも価値がありますが、すべてのユーザーがすべてのカスタマイズを使いこなせるわけではないと断言できそうなほど、カスタマイズ項目は非常にたくさんあるようだ。
カスタマイズを使いこなせないユーザー向けに、いくつかの設定セットメニューが入ったマクロを作ってくれてもいいのではないでしょうか?
個人的には、Shuriken の復活を強く望みます。単体でも購入したいほどです。
今のところは、Windows 10 で Shuriken 2018 を使い続けるつもりです。メールの送信は、Web メールも使えるのでどうにもならないわけではありません。