はじめに
この記事はPythonで小さなOSを作るシリーズの第2回の記事です。
今回はブートメッセージを表示してみたいと思います。PCの電源を入れるとBIOSが起動し、OSが起動するわけですが、その時OSには何か(ロゴや読み込みマーク)が表示されています。
今回はこれを表示してみたいと思います。
ディレクトリ構成
とりあえず、ディレクトリを構成します。
.
└── src
├── boot.py
└── main.py
起動処理をboot.py
に書き、メイン処理をmain.py
に書くことにします。
基本的な設計思想としては、特定の機能ごとにファイルを分け、それをmain.py
で呼び出すというものを採用します。
では、実際に
書いたプログラム
boot.py
import time
def acronym():
print("P.O.S.")
print("")
time.sleep(1)
print("Python")
time.sleep(0.5)
print("Operating")
time.sleep(0.5)
print("System")
time.sleep(0.5)
def boot():
acronym()
このOSの名前をP.O.S.
として、その下にPython Operating System
と表示するようにしました。アクロニムというやつですね。
現状処理の遅延とかは特にないので、time.sleep()
で適当に遅延を入れています。
main.py
import boots
def main():
boots.boot()
if __name__=="__main__":
main()
boots
モジュールをインポートし、boots.boot()
を呼び出すだけです。今後呼び出すものは増えると思います。P.O.S.のエントリーポイントとしての役割を果たしています。
実行結果
P.O.S.
Python
Operating
System
いい感じに表示されました。表示されただけ。
終わりに
今回はブートメッセージを表示することができました。将来的にGUI化した時にはこのメッセージがビジュアライズされるわけですが、それがいつの日になるのかはまだわかりません。
本当はガンダムSEEDのOSみたいにバクロニムを使った表示をしたかったのですが、いい感じのものが思いつかなかったので、この形に落ち付きました。
現状、リポジトリは以下のようになっています。
それではまた次回。