1. 実は Windows 11 は Windows 10
- 理由は簡単で、Windows 11 のバージョン番号が 10.xxxxx から始まっているため。
- PowerShell 5.1 では今でも「Windows 10」として認識される。
- これは間違いではなく、バージョン構文としては完全に正しい反応。
2.空き容量が20GB近く必要
- 大型アップデート時、事前に20GB程度の空き容量が必要。
- さらに、インストール後も一時的に11GB前後が維持される。
- この条件を知らずに削除・移動を始めるとAppX構造が破損する可能性が高い。
3. VS Code の実態(容量問題)
- VS Codeは本体の容量よりもAppData や拡張機能で2GB近く消費する。
- USB移管は可能だが、初回インストール時点で AppData にユーザー設定が残存
- → 外付けへ完全移動するには一度完全削除してから再構成が必要。
- VSCODEだけでなく、昨今のプラグイン形式のアプリは要注意。
4.128GBクラスでは最低でも容量の20%がないとアップデートできない
128GBしかないストレージに対して、1回の大型アップデートで20GBを占有するOSは設計として破綻している。
⚠️ 4-1. 更新設計とストレージ前提の乖離(スペック無視)
Windows Update はストレージ128GB端末を対象にしておきながら、
実際には以下を大量に使用:
項目 | 実際の消費量(参考値) |
---|---|
Windows.old |
18〜25GB(Build更新後) |
WinSxS (Side-by-Side DLL群) |
8〜12GB(増加し続ける) |
SoftwareDistribution |
1〜5GB(更新キャッシュ) |
DeliveryOptimization |
数GB単位のP2P更新一時保存 |
→ 事実上、30〜40GB以上の一時領域を要求される構造
⚠️ 4-2. 削除タイミングがユーザーに制御できない(不透明構文)
- Windows.old は自動削除まで最短10日
- それまでに「削除すると壊れるが、削除しなければアプリが戻らない」という詰み構造になる
- 環境によっては、Windows.old削除により Copilot や ChatGPT が破損
⇒ AppXは**"実行時に現在のWindows環境に依存している"**という事実が露呈
仮にWindows.old削除すると、Copilot、ChatGPTなどが起動せず、アクセスする権限がありませんというエラーが発生する。つまり完全なバックアップではなく、今のシステムに接続している。
⚠️ 4-3. Copilot / WebExperiencePackの構成依存が破綻(分離不能構文)
- MicrosoftWindows.Client.WebExperience(=Copilotの本体)はWindows.old に実体が残っていた
- 削除によって Add-AppxPackage も winget も機能不能に
- → つまり「CopilotはOSとは別の構成だが、同時に消してはならない不可視構成」
⚠️ 4-4. 問題の背景Windows.old
✅ 4-4-1. 復元ではなく「完全な旧Windowsの複製」に近い
- Windows.old は旧OSの全体をほぼフルコピー
- たとえば「Windows 10から11への移行」では、旧OSと新OSがほぼ並列で存在する状態になる
→ 当然、20〜25GB必要になる
✅ 4-4-2. AppX構造が「OS依存」なのに「OSと切り離されている」
- Copilot / ChatGPT / Storeアプリは AppX構造(MSIX)
- AppXは「OSとは別扱い」なのに、実体は OS構成内に組み込まれる
- つまり「戻すためにAppX構成も Windows.old に保存」される
- → 「削除で壊れる」
✅ 4-4-3. 回復目的なのに構成依存で壊れる矛盾構文
設計名目 | 実際の構文 |
---|---|
復元用構造 |
Windows.old は「壊れたら戻せる」構造として存在する |
構文的実態 | 実際には「今のOSが壊れても、Windows.old だけでは復元できない」構造になっている |
結果 | 削除すれば構成が壊れ、削除しなければ容量が詰まる——どちらにしても詰む |
🧩 4-4-4.結論:Windows.old は「冗長な復旧保険」から「実はシステムの一部となっている爆弾」に変化した
項目 | かつて | 現在 |
---|---|---|
Windows.old の役割 | 復旧保険 | 実質的にシステムの一部 |
容量 | 数百MB〜1GB | 15〜25GB |
削除の安全性 | 比較的安全 | 削除で AppX / Copilot / Store が壊れる |
5. Copilot/WebExperiencePackの構成依存が破綻(分離不能構文)
CopilotやAppInstallerが Windows.old 内の構成に依存していた
しかしそれをユーザーに通知しない
仮に削除すると、Copilot、ChatGPTなどが起動せず、アクセスする権限がありませんというエラーが発生する。
6.情報システム管理者の方へ
128GBクラスのWindows 11 PCを導入するのはやめた方がいいです。
空き容量が不足すると、修復不能なシステム破損に直結します。
禁忌 | 理由 |
---|---|
ストレージ128GBのWindows11導入 | Build更新で詰む。Store/ChatGPT/AppX壊れる |
USBや外部HDDにアプリを移動 | 標準構成外でバックアップ困難になる |
ISO修復非対応構成 | USBポートが壊れていたら物理的復旧不能 |
Windows.oldの自動削除依存 | 管理外で発生する破損がある(Copilot依存構造) |
💣 現実には…
Surface Go シリーズや一部教育用PCは未だに 128GB構成が流通中
これらの端末で Windows 11 を展開すると
→ 半年〜1年後に壊滅的な破損が発生する可能性がある
項目 | 推奨スペック例 |
---|---|
ストレージ容量 | 256GB以上(NVMe) |
修復用USBポート | 2ポート以上(BIOSで有効化済) |
AppX再構築可能構成 | winget / Store / ISO インストール確認済 |
USBがないと完全に終わります。
💣 結論:この構造は「民生用128GB機種」では設計として詰んでいる
しかし思い返してみるとSSDが128GBのWindows11マシンはないとは言えない。
安物PCだけではなく、Surface Goシリーズ、タブレットPCの多くは128GB〜256GBである。
今回は厳しく絞って20GBだが、40GB〜50GBになる場合もあり、そうなると、容量の大半がWindowsで埋まり、残りがこのような一時ファイルで消える。
結果:Windows Update自体が「自壊装置」になる。このサイズのSSDではアプリをいったんアンインストールしてアップデートを適用するのはかなり難しい。
いつからアップデートが地雷になったのか?
OSとしての本質を問われる時期に来ている。
とりあえずの進捗
- 64GB USBの購入(以下 D ドライブとする)
- PowerShell 7 の最新版を USB に配置
→ ZIPファイルを解凍して D:\Tools に展開 - VS Code の D ドライブへの移管
- Windows Update を起動し、容量要求を計測
- アプリの削除
対象:Power Automate、Copilot、天気、Acrobat Pro、VSCode など
※一部のアプリは 本体以上に付属モジュールが多く、削除対象は「アプリ一覧」より実際には多くなる - Windows 11 の ISO ファイルを入手
- Windows の整合性確認
コマンド:sfc /scannow
→ エラーを検出・修正してから次工程へ - アップデートの適用(=大型Build更新)
- Windows.old の削除 → システム障害多発(Copilot消失・AppX破損)
- ISOファイルを用いた In-Place Upgrade により修復