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Windows11の大型アップデートは安物のPCでは事実上不可能な件

Last updated at Posted at 2025-07-13

1. 実は Windows 11 は Windows 10

  • 理由は簡単で、Windows 11 のバージョン番号が 10.xxxxx から始まっているため。
  • PowerShell 5.1 では今でも「Windows 10」として認識される。
  • これは間違いではなく、バージョン構文としては完全に正しい反応。

2.空き容量が20GB近く必要

  • 大型アップデート時、事前に20GB程度の空き容量が必要。
  • さらに、インストール後も一時的に11GB前後が維持される。
  • この条件を知らずに削除・移動を始めるとAppX構造が破損する可能性が高い。

3. VS Code の実態(容量問題)

  • VS Codeは本体の容量よりもAppData や拡張機能で2GB近く消費する。
  • USB移管は可能だが、初回インストール時点で AppData にユーザー設定が残存
  • → 外付けへ完全移動するには一度完全削除してから再構成が必要。
  • VSCODEだけでなく、昨今のプラグイン形式のアプリは要注意。

4.128GBクラスでは最低でも容量の20%がないとアップデートできない

 128GBしかないストレージに対して、1回の大型アップデートで20GBを占有するOSは設計として破綻している。

⚠️ 4-1. 更新設計とストレージ前提の乖離(スペック無視)

Windows Update はストレージ128GB端末を対象にしておきながら、
実際には以下を大量に使用:

項目 実際の消費量(参考値)
Windows.old 18〜25GB(Build更新後)
WinSxS(Side-by-Side DLL群) 8〜12GB(増加し続ける)
SoftwareDistribution 1〜5GB(更新キャッシュ)
DeliveryOptimization 数GB単位のP2P更新一時保存

→ 事実上、30〜40GB以上の一時領域を要求される構造

⚠️ 4-2. 削除タイミングがユーザーに制御できない(不透明構文)

  • Windows.old は自動削除まで最短10日
  • それまでに「削除すると壊れるが、削除しなければアプリが戻らない」という詰み構造になる
  • 環境によっては、Windows.old削除により Copilot や ChatGPT が破損
    ⇒ AppXは**"実行時に現在のWindows環境に依存している"**という事実が露呈

仮にWindows.old削除すると、Copilot、ChatGPTなどが起動せず、アクセスする権限がありませんというエラーが発生する。つまり完全なバックアップではなく、今のシステムに接続している。

⚠️ 4-3. Copilot / WebExperiencePackの構成依存が破綻(分離不能構文)

  • MicrosoftWindows.Client.WebExperience(=Copilotの本体)はWindows.old に実体が残っていた
  • 削除によって Add-AppxPackage も winget も機能不能に
  • → つまり「CopilotはOSとは別の構成だが、同時に消してはならない不可視構成」

⚠️ 4-4. 問題の背景Windows.old

✅ 4-4-1. 復元ではなく「完全な旧Windowsの複製」に近い

  • Windows.old は旧OSの全体をほぼフルコピー
  • たとえば「Windows 10から11への移行」では、旧OSと新OSがほぼ並列で存在する状態になる
    → 当然、20〜25GB必要になる

✅ 4-4-2. AppX構造が「OS依存」なのに「OSと切り離されている」

  • Copilot / ChatGPT / Storeアプリは AppX構造(MSIX)
  • AppXは「OSとは別扱い」なのに、実体は OS構成内に組み込まれる
  • つまり「戻すためにAppX構成も Windows.old に保存」される
  • → 「削除で壊れる」

✅ 4-4-3. 回復目的なのに構成依存で壊れる矛盾構文

設計名目 実際の構文
復元用構造 Windows.old は「壊れたら戻せる」構造として存在する
構文的実態 実際には「今のOSが壊れても、Windows.old だけでは復元できない」構造になっている
結果 削除すれば構成が壊れ、削除しなければ容量が詰まる——どちらにしても詰む

🧩 4-4-4.結論:Windows.old は「冗長な復旧保険」から「実はシステムの一部となっている爆弾」に変化した

項目 かつて 現在
Windows.old の役割 復旧保険 実質的にシステムの一部
容量 数百MB〜1GB 15〜25GB
削除の安全性 比較的安全 削除で AppX / Copilot / Store が壊れる

5. Copilot/WebExperiencePackの構成依存が破綻(分離不能構文)

CopilotやAppInstallerが Windows.old 内の構成に依存していた
しかしそれをユーザーに通知しない
仮に削除すると、Copilot、ChatGPTなどが起動せず、アクセスする権限がありませんというエラーが発生する。

6.情報システム管理者の方へ

128GBクラスのWindows 11 PCを導入するのはやめた方がいいです。
空き容量が不足すると、修復不能なシステム破損に直結します。

禁忌 理由
ストレージ128GBのWindows11導入 Build更新で詰む。Store/ChatGPT/AppX壊れる
USBや外部HDDにアプリを移動 標準構成外でバックアップ困難になる
ISO修復非対応構成 USBポートが壊れていたら物理的復旧不能
Windows.oldの自動削除依存 管理外で発生する破損がある(Copilot依存構造)

💣 現実には…

Surface Go シリーズや一部教育用PCは未だに 128GB構成が流通中
これらの端末で Windows 11 を展開すると
 → 半年〜1年後に壊滅的な破損が発生する可能性がある

項目 推奨スペック例
ストレージ容量 256GB以上(NVMe)
修復用USBポート 2ポート以上(BIOSで有効化済)
AppX再構築可能構成 winget / Store / ISO インストール確認済

USBがないと完全に終わります。

💣 結論:この構造は「民生用128GB機種」では設計として詰んでいる

しかし思い返してみるとSSDが128GBのWindows11マシンはないとは言えない。
安物PCだけではなく、Surface Goシリーズ、タブレットPCの多くは128GB〜256GBである。
今回は厳しく絞って20GBだが、40GB〜50GBになる場合もあり、そうなると、容量の大半がWindowsで埋まり、残りがこのような一時ファイルで消える。
結果:Windows Update自体が「自壊装置」になる。このサイズのSSDではアプリをいったんアンインストールしてアップデートを適用するのはかなり難しい。

いつからアップデートが地雷になったのか?
OSとしての本質を問われる時期に来ている。

とりあえずの進捗

  1. 64GB USBの購入(以下 D ドライブとする)
  2. PowerShell 7 の最新版を USB に配置
     → ZIPファイルを解凍して D:\Tools に展開
  3. VS Code の D ドライブへの移管
  4. Windows Update を起動し、容量要求を計測
  5. アプリの削除
     対象:Power Automate、Copilot、天気、Acrobat Pro、VSCode など
     ※一部のアプリは 本体以上に付属モジュールが多く、削除対象は「アプリ一覧」より実際には多くなる
  6. Windows 11 の ISO ファイルを入手
  7. Windows の整合性確認
     コマンド:sfc /scannow
     → エラーを検出・修正してから次工程へ
  8. アップデートの適用(=大型Build更新)
  9. Windows.old の削除 → システム障害多発(Copilot消失・AppX破損)
  10. ISOファイルを用いた In-Place Upgrade により修復
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