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ダークモード対応時に色の命名規則を決めてみた

Last updated at Posted at 2021-06-23

私はRadiotalkというラジオ配信サービスのアプリ開発インターンをしています。
本記事では、iOSダークモード対応をする際に、Colorの命名規則を決めたことについてご紹介します。
今回決めた命名規則は課題も残っているため、参考程度に目を通していただければと思います。

ダークモードとは何か

公式ドキュメントを基に説明します。

Dark Mode - Visual Design - iOS - Human Interface Guidelines - Apple Developer

ダークモードとは、黒を基調とした画面モードのことです。
ユーザーはダークモードに設定することで、システム全体の外観を黒基調の配色に切り替えることができます。
ダークモードに切り替えることで、ユーザがよりコンテンツに集中しやすくなるという利点があります。

従来のRadiotalkの色の規則

Radiotalkで使用する色について

Natural colors

現在、Radiotalkで定義されている色(Natural colors)は以下の通りです。

さらに、上記の緑枠で囲まれているBase colorやAccent colorが存在します。

  • Base color

  • Radiotalkのベース色

  • 例)背景→Navy、テキスト→White

  • Accent color

    • 全体的に少ない使用量で、強調させる色
    • 例)Yellow、Orange、Red

Surface color

Natural colorsとは別にSurface Colorがあり、以下の意味を持ちます。

  • 数字は白の透明度を表す割合
  • 他のコンポーネントに重ねて使用

階層

Radiotalkでは、色の明度差を階層と呼んでいます。
背景やテキストなどに、階層が存在します。

例を挙げると、背景はRadio_Navyの3つの階層を使用します。

ダークモード対応時に発生しうる課題

従来では、以下のような命名規則でした。

  • Radiotalk + [ 色の名前 ]
    • RadiotalkNavy
    • RadiotalkOrange
    • RadiotalkYellow
    • RadiotalkNavyWhite

このような色の定義でダークモード対応を行った場合、次のことが起こります。

①②のような色をベースとした命名規則では、以下の課題が発生します。

  • 色の理解がしづらく、名前だけで判断できない
  • 新しく色を追加しづらい
  • ダークモードの色の考慮が必要

解決策

従来の命名規則では、色の名前のみを定義していたため、上記の課題が発生しました。

そこで、色の整理を行い、以下の流れで命名規則の検討を行いました。

これらを踏まえて、以下の命名規則にしました。

[ コンポーネント名 ] + [ 色の名前 ] + Color

  • 背景,ボタンなど各コンポーネントに使用する色として定義
  • ベースカラーは色の名前を省略
  • 階層が存在する場合、Primary、Secondary、Tertiaryを[ 色の名前 ]の前に追加

[ 汎用名 ] + [ 色の名前 ] + Color

  • AccentやErrorは少ない使用量で、強調させるコンポーネントに使用する色
  • Surfaceは白の透明度を表す
  • 例)Surface5の場合、白の透明度5%

[ 汎用名 ]を追加する理由は、1つの色に対してボタンやCellなどの小エリアといった複数のコンポーネントに使用する場合があるからです。

全てのコンポーネントに名前をつけて色の定義する必要がありません。

[ 色の名前 ]の補足

名前が区別しやすくなり、名前の冗長化を防ぐといった利点から、以下の条件を加えました。

  • コンポーネントに対して、1色のみ使用 → 色の名前を省略
例) ActiveButtonの場合、Surface colorの40%の1色
    - ActiveButtonColor
  • コンポーネントに対して、2色以上使用 → 色の名前
例) Iconの場合、WhiteとNavyの2色
    - IconWhiteColor
    - IconNavyColor

実際に当てはめてみた

次に、以下のRadiotalkのトーク詳細画面を用いて説明します。

[ コンポーネント名 ] + [ 色の名前 ] + Color

  • TextPrimaryColor

ベースとなるテキスト用の色です。
階層が一つ下のテキストの場合はTextSecondaryColorです。

命名規則に当てはめると以下の通りです。
- [ コンポーネント名 ] → Text
- [ 色の名前 ] + Color → ([ 色の名前 ]は省略) PrimaryColor
  • BackgroundPrimaryColor

ベースとなる背景色です。
階層によって、SecondaryやTertiaryも使用します。

命名規則に当てはめると以下の通りです。
- [ コンポーネント名 ] → Background
- [ 色の名前 ] + Color → ([ 色の名前 ]は省略) PrimaryColor
  • ActiveButtonColor

フォロー中のボタンの色です。

命名規則に当てはめると以下の通りです。
- [ コンポーネント名 ] → ActiveButton
- [ 色の名前 ] + Color → ([ 色の名前 ]は省略) Color
  • IconWhiteColor

白いアイコン用の色です。

命名規則に当てはめると以下の通りです。
- [ コンポーネント名 ] → Icon
- [ 色の名前 ] + Color → WhiteColor

[ 汎用名 ] + [ 色の名前 ] + Color

  • AccentYellowColor

強調させるコンポーネントに使用する色です。
ボタンやスライダーなどの小エリアに使用します。

命名規則に当てはめると以下の通りです。
- [ 汎用名 ] → Accent
- [ 色の名前 ] + Color → YellowColor
  • Surface12Color

白の透明度12%の色です。

命名規則に当てはめると以下の通りです。
- [ 汎用名 ] → Surface12
- [ 色の名前 ] + Color → ([ 色の名前 ]は省略) Color

ダークモード対応後

解消前

以下①②のように色の名前のみで定義した規則でした。

解消後

上記により、同じNavyであってもどこに使う色かという情報が明確になりました。
さらに、別のNavyが追加されても規則に沿って追加しやすくなりました。

実装の具体例

トーク詳細画面をダークモード対応した結果が以下の通りです。

まとめ

本記事では、ダークモード対応をする際に、コンポーネントベースな色の命名規則で対応する過程をご紹介しました。
ダークモードに取り掛かる予定の方、もしくは、命名規則の考え方において少しでも参考になれば幸いです。

また、Radiotalkは1タップで簡単にラジオ収録することができるサービスです。
ぜひ、ダウンロードしてみてください!
https://radiotalk.jp/

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