Blank関数、Coalesce関数、IsBlank関数、IsEmpty関数について概要と活用例を紹介します。
紹介する内容
- Blank関数とIsBlank関数の空白判定の差異
- IsEmpty関数とIsBlank関数の違い
- Coalesce関数の活用方法
似たような名前ですが、それぞれ使い方が異なるので説明します。
関数説明・構文 (一部Learnより引用)
Blank関数
nullと同じ値を出力する引数なし関数です。
""(空白の文字列)とは異なります。
空白 の値を返します。データ ソースに NULL 値を挿入するために使用できます。
公式より引用
Blank()
Coalesce関数
引数に入力した値の中で最初に空白ではない値を出力します。
If(IsBlank(), ~)
のような処理を短縮できます。
空白 以外の値は変更せずに、空白 の値を置き換えます。
公式より引用
Coalesce(値1 [, 値2, ... ] )
IsBlank関数
レコードや値の空白判定をする関数です。
blank の値がないかを調べます。
公式より引用
IsBlank(値)
IsEmpty関数
テーブルの空白判定をする関数です。
空のテーブルがないかを調べます。
公式より引用
IsEmpty(テーブル)
使い方
Blank関数とIsBlank関数の空白判定の差異
-
Blank関数 は
null
値を扱うため、""
(空白文字列)とは異なります。結果はfalse
になります。 -
IsBlank関数 は
""
でもBlank()
でもtrue
になります。
IsEmpty関数とIsBlank関数の違い
- IsEmpty関数 はテーブルの空白判定をします。
- IsBlank関数 はレコードまたは値の空白判定をします。
空白のテーブルでは IsEmpty
が true
になり、IsBlank
は false
になります。
空白の値やレコードでは IsEmpty
はエラーになります。
Coalesce関数の活用方法
最初に空白ではない値を出力します。
IsBlank
同様に ""
も空白として処理されます。
LookUp関数の結果が存在する場合のみ結果を表示
存在しない場合は "該当なし"
を表示する例です。
If(
IsBlank(LookUp(SampleList, タイトル = "iPhone 16", タイトル)),
"該当なし",
LookUp(SampleList, タイトル = "iPhone 16", タイトル)
)
Coalesce(LookUp(SampleList, タイトル = "iPhone 16", タイトル), "該当なし")
条件分岐で行の追加/更新を行う場合
型の異なる値や動作の関数を並列で入力できないため、If
を使用します。
If(
IsBlank(LookUp(SampleList, タイトル = "iPhone 16", タイトル)),
Collect(SampleList, {タイトル:"iPhone 16"}),
UpdateIf(SampleList, タイトル = "iPhone 16", {タイトル:"iPhone 16"})
)
まとめ
-
Blank関数:
null
値を出力 - IsBlank関数:値やレコードの空白を判定
- IsEmpty関数:テーブルの空白を判定
- Coalesce関数:最初に空白ではない値を出力
用途に応じて関数を使い分けることで、効率的な条件分岐やデータ処理が可能になります。
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