概要
SharePointリストの「アイテムが作成または変更されたとき」トリガーは便利ですが、取得できるJSONデータは変更後のレコード内容のみです。この記事では、変更前のデータを取得する方法を解説します。
SharePointリストのアイテムはバージョン管理されており、各変更ごとにバージョン番号が付与されます
Power Automateの標準機能だけでは変更前データは取得できないため、SharePoint APIを活用する必要があります
実装手順
1. 変更情報の取得
「アイテムやファイルの変更を取得する(プロパティのみ)」アクションを使用します。
以降: 「アイテムが作成または変更されたとき」の「ウィンドウ開始のトークンのトリガー」を指定
実行結果からは以下の情報が取得可能:
・開始バージョン番号
・変更された列の情報
2. SharePoint APIを使用したバージョン情報取得
「SharePointにHTTP要求を送信します」アクションを使用して、直接APIを呼び出します。
取っつきにくいかもしれませんが、マスターすればAutomateの標準アクションではできないことでも手が届くようになります
リクエスト設定:
//URI
_api/web/lists/getByTitle('リスト名')/items(レコードID)/versions(バージョンID)
//ヘッダー
{
"accept": "application/json"
}
注意点:
バージョンIDは「アイテムやファイルの変更を取得する(プロパティのみ)」の動的コンテンツに出てこない場合があります。
出てこない場合は式から直接指定しましょう