記憶が薄くならないうちに、昨日実施されたAI実装検定の感想と備忘録を残そうと思います。
●AI実装検定とは
「AI実装検定」とはStudy-AI株式会社が運営する資格で、機械学習を実装できる能力を証明する資格です。
ただ第1回ということもあり、今後どれほどの効力を持つものかはまだわかりません。
(受験してみた限り「初歩は修得しました」という証明にはなるかな、といったところです。)
ページ「AI実装検定とは | AI実装検定」によると、
【AI実装検定とは】
独りよがりの知識ではなく、体系的なディープラーニングの実装知識とスキルを自他ともに認められるための客観的なメジャーがAI実装検定です。
この検定により自分の持っている知識、足りない知識をしっかりと把握することができ、客観的に証明することができます。【AI実装検定のその後】
★AI実装検定の合格者には「ディープラーニング実装士」の称号が付与されます。ロゴや認定証が配布されますのでPRにご活用ください。
★AI実装検定(A級)合格者は「E資格」の勉強に取り掛かることができる実力を備えます。
ということです。
注意すべきは**「「E資格」の勉強に取り掛かることができる実力を備える」だけであって「「E資格」の受験資格を得られるわけではない」**という点です。紛らわしい書き方してますよね。
●公式教材
■バンビチャレンジ
ページ「試験対策 | AI実装検定」にて、「AI実装検定公式テキストの「バンビ・チャレンジ」」が紹介されています。現状**「テキスト版(講師解説なし): お一人様 3,000円(税込) 【期間限定販売中/受験エントリー者のみ購入可】」だけ購入可能です。
おそらくしばらくしたら「ビデオ版(講師解説あり) : お一人様 45,000円(税込)【2020年5月1日 販売開始予定】」**だけになるかと思います。
■公式教材に関する注意事項
まず第一に、公式テキスト「バンビチャレンジ」は試験範囲全体をフォローしていませんでした。肌感覚としてフォロー範囲は5~6割程度といったところでしょうか。上記試験対策ページには**「A級 ~市販の書籍などでも対策可能です~」**とありますが、**むしろ市販の書籍などで対策しないとわからないところが少なくありませんでした。**特に数学の問題は別途学習が必要です。
●全体の流れ
「数学問題20問→プログラミング問題20問→AI問題20問」流れで計60問の問題が出ました。
■数学問題
半分以上公式テキストには含まれていない問題でした。別途高校数学の学習が必要と思います。行列問題と微分問題が3~4割ずつで比率的に高かったです。
■プログラミング問題
半分近く公式テキストには含まれていない範囲の問題があった気がします。ただ検定問題サンプル | AI実装検定に載っている「Numpy」「Pandas」「Matplotlib」「Seaborn」「Sciket-learn」の基本を押さえておけば大丈夫だと思います。
■AI問題
ほぼすべて公式テキストをしっかりやっておけば解ける問題だったと思います。1, 2問は変則的な問題がありました。
●個人的攻略方針と感想
■攻略方針
全体として**「『知らないもの』は後回しにする」を基本として立ち回りました。
1時間で60問回答なのでG検定の2時間226問まではいきませんが速度が必要です。私は「知っている問題=10秒」「考えれば解ける問題=45秒」くらいを目標にしていました。
それ以外の「知らない問題(=考えてもわからない問題)」は調べました。これはオンライン試験の強みですね、ひたすらGoogleで検索しました。
今回の試験は前ふたつ「数学問題」と「プログラミング問題」にわからない問題が集中しており、最後の「AI問題」に即答できるもの、あるいは少し考えれば解けるものが多くありました。そのため前半で悩みながら問題を解いていくと、最後のほうの比較的簡単な問題を解く余裕がなくなってしまったと思います。
今回は「わからないものは飛ばしてとりあえず全問見る」を徹底して、とりあえず40分で最後まで行きました。そこから最初のわからなかった問題に戻り、調べながら進めて1分前**にどうにか全問回答できました。
この方法の何がいいっていうと**「ある程度の余裕をもってできる」**というところです。わからない問題は解けなくても仕方ない、それよりもわかる問題を解くときに余裕がないほうがリスクが高い、という考えはなかなか効果的だと思います。
■感想
試験前から事務局の対応には不安がありました(連絡が来なかったり通知が遅れてきたりなど。)まぁそれは初回なので仕方ないのかもしれませんが、何とも言えない気持ちで試験に臨みました。
また、今回は試験数日前に試験問題サンプルを確認し、嫌な予感がして公式テキスト以外書籍などで学習したのが功を奏しました。逆を言えば公式テキストだけで勉強した人は正答率がだいぶ低くなってしまったと思います。
実戦での力をみるという点では間違いではないのかもしれませんが、公式テキストが試験範囲をフォローしていないというのは悩ましいところです。
さらに言うと、試験の注意事項に**「試験においては、【14:05】以降の「はじめる」ボタン押下、【15:00】以降の「終了」ボタン押下は、実施履歴がシステムに記録されず『未実施・不合格』となりますので、十分にご注意ください。」という記載がありました。
試験開始5分後までしか入場を認めないのはわかるのですが、試験終了以降も「はじめる」「終了」ボタンが押せるのは仕様としてどうなのかと思います。
全問回答後「達成率が0%」**だったのも気になるところです。合格発表日に全員不合格だった、なんてことにならなければいいのですが。
ちなみに上記の合わせ技で全問回答後達成率が0%で、おかしいと思って「はじめる」ボタンを押してしまった方もいるのではないか、というかいたらどうするのだろうという要らぬ心配もしています。
以上、書き散らした備忘録でした。