➊ 🔰 はじめに
新人エンジニアさんも、ベテランさんも、少しお時間いただき、『要求』に関する大事な気づきや再認識があるかもしれないので、記事を読んで頂けると幸いです。
さて、あなたは――
顧客の言葉をそのまま信じますか?
そのまま信じるアナタは、プロ失格かもしれません! 🫵😂
今回は、コーヒーショップの小さなロールプレイングエピソードから、アナタの対応力をレベルアップさせるヒントをお届けしたいと思います。
➋ 🫵 それでは問題です
アナタは駅前のコーヒーショップ店員です。
【朝8時】
駅前のコーヒーショップ。
アナタの前には、長蛇の列。
焦る心――せかす視線。
そんななか、ひとりのお客さんがこう言った。
「
あのぅ~すみません。。。コーヒーの量をもうちょっと少なくできますか?
」
ちなみに、コーヒーメーカー(機械)で、コーヒーをコップに入れているので、少なめに作る場合、少しコーヒーを捨てないといけません。また、そんなマニュアルはありません。
🫵アナタなら、どう対応をしますか?
➌ ☕️ 対応パターン
いくつか対応パターンを作ってみました。
アナタは、どの対応パターンが良いと思いますか?
1️⃣ 対応パターン1
「
すみません。いまとても忙しく、他のお客さまも長らくお待たせさせてしまっています。大変申し訳ないのですが、ご遠慮いただくことはできますか?
」と、やんわりと断る。
2️⃣ 対応パターン2
「
コーヒーは、機械で一杯分ずつ決まった量が抽出されます。お作りした後にコーヒーを少し減らしてご提供する形でもよろしいでしょうか?
」と機械の仕様を説明後、コーヒーを作りし直し、そこから少量捨てて、笑顔で提供する。
3️⃣ 対応パターン3
「
コーヒーの分量を少なくしても、お値段はそのままとなりますが、それでもよろしいでしょうか?また、コーヒーの分量ですが、半分くらいに減らす感じでよろしいでしょうか?
」とお客さんに値段や減らす分量を的確に確認をして対応する。
🧠 シンキングタイム
それでは、スィンキィン・ターイム❗️
どの対応パターンが良いか決めたら、次へお進みください❗️
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➍ 📈 対応分析
対応分析になりますが、実はこれ、正解はないんです。
状況に応じて、何を選ぶかが重要になります。
それでは、ここまで挙げた対応パターンについて、ひとつずつ分析していきます。
1️⃣ 対応パターン1
忙しいことを理由に、やんわり断る対応
✅ 良い点
列ができている状況では、全体最適(多くの顧客の待ち時間)を優先できる。トラブルを避けるため、無理なサービスを控える判断は合理的。
❌ 課題
目の前の顧客の個別の事情を無視してしまっている。「自分のお願いを聞いてもらえなかった
」と顧客が感じるリスクが高い。
ただし、普通のコーヒーショップで、いくら忙しいとはいえこんな塩対応だと、ほとんどのお客さんは「
なんだこのコーヒーショップ!?二度と行くかっ!
😡」ってなっちゃいますよね🤣🤣🤣
2️⃣ 対応パターン2
機械の仕様を説明したうえで、コーヒーを少し捨てて対応
✅ 良い点
仕組みを説明し、選択肢を与えたうえで対応しているため、納得感がある。丁寧な確認をしており、顧客との信頼関係を損なわない。
❌ 課題
顧客の「なぜ少なくしたいのか
」という本質的な理由にまでは踏み込んでいない。機械的な対応に見え、感情的な共感が薄い印象を与える場合がある。
3️⃣ 対応パターン3
価格や分量について具体的に確認
✅ 良い点
顧客に選択肢を細かく提示し、意思決定を尊重している。トラブル防止のための透明性(値段や分量)を事前に確保している。
❌ 課題
顧客が「どれくらい減らしたいか
」だけでなく、「なぜ減らしたいか
」を自然に聞き出すアプローチが足りない。表面的な確認作業に見え、やや事務的な印象を与えることがある。
➎ 💬 では、別な聞き方をしてみましょう
アナタは、多忙のなか顧客の要望を聞き、対応パターン2、または、対応パターン3で誠心誠意対応しました(したとします)。それなのに、お客さんはまだスッキリしていない様子です。
なんででしょうか?
では、お客さんにこのように聞いてみましょう。
「
はい、もちろん可能なのですが、いかがしましたか?もしよろしければコーヒーを少なめにする理由を教えていただけますか?
」と、やさしく尋ねてみましょう。
そのときお客さんはこんなふうに答えました。
「
実は………朝コーヒーを買って、急いで仕事場へ持っていくとこぼれちゃうので、こぼさないようにするため、コーヒーを少なくして欲しいの
」ということが理由でした。
➏ 📖 大切なのは
せっかく誠心誠意に対応した「対応パターン2、対応パターン3」でも、これでは顧客が満足していないことが分かります。なぜなら、顧客は「真の要求」を聞いてもらえていないからです。
大切なのは「ただリクエストに応える」のではなく、「顧客の真の要求」を理解すること
です。アナタが対応すべきなのは、表面的なリクエストに答えることではなく、本当の目的に気づき、寄り添うことです。
ここまで分かれば、「では、こぼれにくいように大きなカップにコーヒーを入れ替えて提供しますね」とか、「カップに蓋を取り付けますね」とか、「コーヒーカップの蓋が外れにくくなるように、蓋をセロテープで補強しておきますね」という対応ができるでしょう。
例えば、このロールプレイング以外で、万が一対応策がすべて無い場合でも、顧客の悩みを理解し寄り添うことで、お客さんは仕方ないなと納得することと思います。
➐ ✍️ 総括(潜在的な要求を探せ)
このロールプレイングから分かることは、顧客のリクエストは顕在化された要求であり、顧客の本当の目的は潜在的な要求で、隠れていることがあるということです。
➑ 🍊 ちょっと寄り道:オレンジの争い
この有名なお話、知っていますか?
「オレンジをめぐって姉妹が大ゲンカする」――そんなエピソードです。
ある日、姉と妹が、家に一個だけ残っていたオレンジを取り合いました。
お互い譲らず、取っ組み合いの大喧嘩。
殴り合いのあと、少し冷静になって
「なぜ、あなたはオレンジが欲しいの?」
と理由を聞いてみたら、驚きの事実がわかりました。
姉は、オレンジの実を食べたい!
妹は、オレンジの皮でジャムを作りたい!
そう、本当に欲しかったものは違ったのです。
だから、
オレンジの実は姉に、皮は妹に――
両方が満足する完璧な解決ができましたとさ。
めでたし、めでたし。。。
この話が教えてくれるのは、「表面的な要求だけで交渉しても、誰も幸せにならない」ということ。
大事なのは、「なぜそうしたいのか?」という相手の本当の理由(背景・ニーズ)を聞くこと。
つまり――
✨ 顧客のリクエストには、必ずその奥に「本当の目的」がある。
今日から、顧客の「お願い」の裏にある「本当の願い」を聞き出してみませんか?
いますぐできる小さな一歩。それは、『なぜ?
』を優しく問いかけることです。
➒ さいごに
★定期的な学習とロールプレイング
こういう要求分析や潜在ニーズなどは、よくあるロジカルシンキング的な研修で学ぶことが多いと思います。研修直後や心に余裕があるときはできるけど、研修から時間が経ったり、焦っているときは目の前のことでイッパイイッパイになっちゃって、せっかく学んだことが実践できないこと多々ありますよね。
実践できるようにするためには、定期的に改めて学び直すとか、焦ったときのロールプレイングをしておくことで、いざというときに対応することができるようになります❗️
★相手の要求を常に分析
このような潜在ニーズは、ビジネス(顧客、上司)だけでなく、家族、彼氏/彼女、友人、知人など、様々な要求に当てはまります。これを実践することで、相手の満足度が爆上がりします⤴︎⤴︎⤴︎
★アナタは要求を整理して伝えている?
自分も相手に要求をするときに、きちんと真意(ニーズ)が伝えられているかを考えてみてください。相手に指示してもうまくアウトプットが出てこないと嘆く前に、自分の要求を整理して相手に伝えられているかをもう一度確認してみてください。
★参考になれば幸いです
記事をご覧いただきまして、ありがとうございます。
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お疲れさまでした😊