以前,Mendeleyで引用した順(Vancouver Style)に番号をふるスタイルを投稿したが,今回共同研究先がZotero推しということで,Zoteroでも同様のこと,すなわち,
- 文献を番号で引用
- 文献番号は引用した順(参照順,Vancouver Style)に振り,参考文献リストはその番号順に並べる.
- 文献番号はブラケット
[]
で囲む, - 文献番号が3つ以上連続する場合は最初と最後だけをつなぐ.e.g.
4-7,11,15
- 文献番号が2つ以上ある場合は,それらを一つのブラケットに収める.
[4-7,11,15]
をやってみようとした.
Background
ZoteroもMendeley同様MS Word用Add-inがあり,Citationスタイルもいろいろ用意されている.
分野的にACMかまたはIEEE系のをそのまま使えればいいのだが,
- ACM系のCitationスタイルは,参照順(バンクーバ方式)ではない.
- IEEE系のCitationスタイルは,バンクーバ方式ではあるのだが,一つの数字にいちいちブラケットがつく.e.g.
[4]-[7],[11],[15]
- Vancouverスタイルもあるのだが,こちらは数字が丸かっこ
()
でくくられている.
たぶんちゃんとスタイルライブラリを探せばあるのかもしれないが見つけれられなかったので,Mendeleyの場合と同様IEEE方式を基に編集を試みた.
これに先立ち,試してわかったこととして,
- MendeleyもZoteroもcslファイルでスタイルを設定しており,cslの中身はxmlでコーディングされている.
- MendeleyではGUI的にスタイルを設定できるサイトが用意されているが,Zoteroではコードでしかスタイルをいじれない.
- Mendeleyでつくったcslファイルをエクスポートする機能は見つけれられなかった.
- Mendeleyで作ったcslの内容はxmlとして表示できるので,それを部分的にZoteroのcsl編集画面でコピペしてもなんかエラーを吐かれた.
そこでMendeleyでIEEEスタイルを基準にブラケットが各数字につかず,数字列を囲むように作ったcslファイルのxmlコードとZoteroのIEEEスタイルのcslのファイルを見比べてみたら一か所だけcut & pasteすればいいことに気付いた.
Method
- Zoteroの設定を開く.
- Word add-inから
Zoteroタブ
>Document Preference
>スタイルを管理する
- Zoteroから
編集タブ
>設定(N)
- 引用タブ
- スクロールボックスから
IEEE
スタイルを選択 - スクロールボックスの下にある
ツール
>引用スタイルエディタ
-
<!-- Citation -->
とコメントあるところを探し,以下のように変更する.
<!-- Citation -->
<citation collapse="citation-number">
<sort>
<key variable="citation-number"/>
</sort>
<layout delimiter=", " >
<group prefix="[" suffix="]" delimiter=", ">
<text variable="citation-number"/>
<text macro="citation-locator"/>
</group>
</layout>
</citation>
<!-- Citation -->
<citation collapse="citation-number">
<sort>
<key variable="citation-number"/>
</sort>
- <layout delimiter=", " >
+ <layout delimiter=", " prefix="[" suffix="]" >
- <group prefix="[" suffix="]" delimiter=", ">
+ <group delimiter=", ">
<text variable="citation-number"/>
<text macro="citation-locator"/>
</group>
</layout>
</citation>
またこのままだとインポートしてもスタイル名がIEEEのままなので,上部の<info>
タグ以下の<title>
の内容を変える
<info>
- <title>IEEE</title>
+ <title>Vancouver_Bracket</title>
...
あとは名前を付けて保存でcslファイルを保存できるので,これをさっきのスクロールボックスの株の+
ボタンからインポートすると使えるようになる.
p.s.
今回作ったのにかなり似た形式としてElsevier - Vancouver
スタイルがあった.これと今回の都の違いは最後の参考文献リストでの文献情報の表し方の違いにある(ファーストネームが先か,ラストネームが先かなど)