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【BizRobo! の使い方】 「DS」「DA」の違いと使い分けのポイント

Last updated at Posted at 2023-06-27

はじめに

新しいツールの利用をはじめたばかりの場合、資料や動画などコンテンツはたくさんあるけど、「ざっくり概要を理解したい」「もう少しだけ詳しく知りたい」と思うことはありませんか?

本記事では、BizRobo!の利用をはじめたばかりのユーザー様向けに、よくある質問の
BizRobo!「DS」と「DA」の違い について紹介します。

本記事は、BizRobo!v11.1の利用を前提に解説します。

「DA」はv11.2以降「ロボット」という名称になりました。v11.2以降をご利用の場合、「DA」部分を「ロボット」と置換えて、記事をご覧ください。

BizRobo! 5つソフトウェアの概要

RPAツールのBizRobo!は、ロボットの開発から運用・管理まで総合的にサポートするツールで、5つのソフトウェアがあります。

BizRoboのソフトウェア一覧(DS/DA/MC/RS/Kapplets)

※KappletはBasic/Liteユーザー様のみ

「DS」と「DA」とは

「DS」は、ソフトウェアの1つで、ロボットを開発するときに利用する” 開発環境 ”です。
「DA」は、開発環境である「DS」内にある ” 拡張機能 ” です。


というのも、「DS」が作るロボットは、苦手なことが2つあります。

  1. 動的に動くWEBサイトやWEBアプリケーション操作
  2. PCにインストールしたデスクトップアプリケーション操作

今皆さんが使っているブラウザーも、基本機能は「検索」ですが、プラグイン(拡張機能)を追加すると、「検索」以外の機能も利用できるようになりますね。同じように、 「DS」のロボットが基本機能で、できないこと を「DA」を利用することで、たくさんの操作ができるようになります。



では、具体的に「DS」ができないこととは何でしょうか?
「DS」や「DA」の「できること、できないこと」を見てみましょう。

「DS」と「DA」の違い

「DS」と「DA」の違いを表にまとめました。

DS DA
機能概要 ロボットを作成するための統合開発環境
  • デスクトップアプリケーションを操作するための拡張機能(別PC遠隔操作)
  • 特定機能(Chromium,Build in Excel等)を操作するための機能
できること
  • 静的なWEBサイトやWEBアプリケーションの操作
    (HTML、REST、XML、SOAP、JSON)
  • 一部のデスクトップアプリケーションの操作
    メール送信、一部のExcel(※1)・CSV・PDF機能
  • ローカルファイルの操作
    CSVファイル,テキストファイルなど
  • コマンドラインの実行
    (バッチファイル、VBScript など)
  • データベースの操作
    データベースドライバ経由でのSQL操作(Oracle, SQL Server, MySQL, Postgres)

    • (※1) Excel
    • 「フォーマットの決まった帳票(リスト形式ではない)からのデータ抽出、入力
    • データ数の少ない帳票リスト(100件程度~端末スペックにより数百件)からのデータ抽出、追記、編集
    • 空のExcelファイルにデータを入力、生成する場合
  • 動的・静的なWEBサイトやWEBアプリケーションの操作
    (ActivX、ブラウザ拡張機能、プラグイン、最新技術を利用したWEBサイト)
  • 大半のデスクトップアプリケーションの操作
    ※Excelはデータ数の多いリスト処理、ピボットテーブルや、マクロ、グラフ作成など、DSで行えないExcel操作
 (DSで操作可能な操作)
利用しているブラウザレンダリングエンジン
  • Webkit
  • Classic
Chromium
JavaScriptへの対応 非同期処理であるJavaScriptが苦手 JavaScriptが得意
ロボットツリーの作成 操作画面の表示完了から0.5秒後 ロボットフロー作成中にもブラウザの状態が動的に変更
メリット
  • 動作が安定している
  • デバックが簡単
  • ステップが単純でわかりやすい
  • ほぼ全てのデスクトップアプリの機能を実装することができる
  • デバッグ時にDA端末が実際に動作するため実装した処理がわかる
デメリット 実装できない機能がある
  • 遠隔端末操作の場合、端末の状態によって、安定性に乏しいことがある
  • 遠隔端末操作の場合、別端末が必要。且つDASのインストールや設定が必要
BizRobo「DS」「DA」操作対象の違い

DAの特定機能「Chromium」「組み込み Excel ドライバー(Built in Excel)」とは

「DA」は「デスクトップアプリの操作」を行います。しかし、「動的なWEBアプリの情報読み込み」「Excelで背景色を変更したい」「指定した範囲をテーブルに変換したい」といった「よく利用する操作」のために、別の端末を用意するのは、手間ですし、無駄な場合があります。

例えば、人間が作業を行う時も同じですが、もしデスクトップアプリ操作用の端末が1台しかない場合、他の開発者のロボットが操作している時は、ロボットの処理が終わるまで待たなければなりません。ロボットの数が増えれば増えるほど、順番待ちになる可能性があり、非効率ですよね。

そのような事態を避けるために、「DS」がインストールされている端末だけで、「よく利用する操作」を利用できるようにしています。

これがDAの特定機能である「Chromium」と「組み込みExcelドライバー(Built-in Excel)」です。

DAの特定機能「Chromium」「組み込み Excel ドライバー(Built in Excel)」は別端末不要で操作できる。

使い分けのポイント

  • 使い分けのポイントは、「DS」でできるかどうか。
  • DSの方が動作が安定するため、[DS」でできることは極力DSで行う。
  • 可否の判断がつかないときは、ひとまず「DS」で試し、ダメならChromium、さらにダメなら「DA」で別のPCに「DAS」をいれ、遠隔操作がおすすめ。

動的なWEBサイトやWEBアプリが多くなっているので、今後のバージョンアップでは、DAが主流になる可能性があります。バージョンにより利用方法は変わるので、利用しているバージョンに応じた使い方をしてくださいね。

「DS」と「DA」の違いのまとめ

「DS」と「DA」の違いをおさえて・実際に操作確認しながら開発をしましょう。

1.「DS」「DA」は操作できる対象や機能が違う

  • 「DS」は、”静的な”WEBサイトやWEBアプリの操作が可能で、安定しているが、動的なサイトやWEBアプリの読み込みはできません。

  • 「DS」は、PCにインストールした大半のデスクトップアプリケーションの操作をすることができません。

  • 「DA」は「DS」ができない操作を行うことが可能です。
    デスクトップアプリを操作するために、「DS」がインストールされているPCとは別の端末に遠隔アクセスして、デスクトップアプリを操作する必要があります。
    ただし、「DA」でも「動的なサイト読み込み『Chromium』」と「Excel『Built in Excel』」は別端末不要で操作が可能です。

2.「DS」「DA」は処理方法が違う

  • 「DS」はバックグラウンド処理、「DA」はフォアグラウンド処理です。(※Chromiumのみの機能利用時はバックグランド処理)
  • 「DS」はサーバーが一気に処理を完了してくれるため、早く・安定しています。
  • 「DA」は人が行う動作と同じように、画面を操作して進むため、人が行うPC操作の大半を操作することができますが、処理スピードが「DS」に比べ緩やかです。

BizRobo! 講座・マニュアル

※他のバージョンは、こちら

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