Matplotlibのax.plot()
についての解説
ax.plot()
は、Pythonのデータ可視化ライブラリMatplotlibを用いてデータをグラフに描画する基本的なコマンドです。このコマンドを利用することで、カスタマイズされたプロットが可能になります。以下に、このコマンドの要素について詳しく説明します。
1. ax.plot()
-
ax
(Axesオブジェクト):ax
は、MatplotlibのAxes
オブジェクトで、グラフの描画領域(プロット領域)を表しています。Axes
オブジェクトを通じて、グラフの詳細な設定やデータの描画を行います。ax.plot()
は、指定したデータをこのAxes
オブジェクトにプロットするためのメソッドです【1】【3】。 -
plot()
メソッド:plot()
は折れ線グラフを描画するための基本的な関数で、引数としてx軸、y軸のデータを受け取り、グラフ上にプロットを描画します。
2. データの指定
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x軸のデータ (
location
): x軸にプロットされるデータの値を指定します。通常、リストや配列で指定されます。 -
y軸のデータ (
normalized_brightness_7[i]
またはnormalized_brightness_8[i]
): y軸にプロットされるデータで、リストや配列として指定します。この場合、i
はループのイテレーション変数で、繰り返し処理の一部として異なるy軸データを順次プロットするために使用されています【1】【3】。
3. フォーマット文字列
プロットの色やマーカーの形状を指定するための文字列です。
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'bo'
: 青(blue)で丸型(circle)のマーカーを指定します。 -
'rx'
: 赤(red)で×型(cross)のマーカーを指定します。
これにより、同じグラフ上で異なるデータセットを区別しやすくなります。色やマーカーの種類を変更することで、視覚的な違いを簡単に示せます【1】【3】。
4. ラベル設定
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label='12/7' if i == 0 else ""
: 条件付きでラベルを設定します。ここでは、i == 0
の場合にのみラベルが'12/7'
として設定され、凡例(legend)に表示されます。それ以外の場合は空文字列""
が設定され、凡例に表示されません【3】。
5. 複数のプロット
このコードでは、12月7日と12月8日という異なる2つの日付のデータが異なる色とマーカーで同じグラフ上に描画されています。これにより、複数の日付のデータを一目で比較することができます。
6. インデックスi
i
は繰り返し処理で使用されるイテレーション変数です。この変数を使うことで、リストや配列内の複数のデータポイントを順番にプロットすることが可能です。例えば、ループを用いてデータセットの各要素をプロットする際に役立ちます。
グラフのカスタマイズ
Matplotlibでは、さらに軸ラベルやタイトル、凡例を追加してグラフをわかりやすくカスタマイズすることができます。
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軸ラベル:
ax.set_xlabel()
やax.set_ylabel()
を使用して、x軸とy軸にそれぞれのラベルを付けられます。 -
タイトル:
ax.set_title()
でグラフのタイトルを設定し、内容をより明確に示します。 -
凡例:
ax.legend()
で凡例を追加し、異なるデータセットの意味を簡単に理解できるようにします【1】【2】。
まとめ
ax.plot()
は、Matplotlibでデータを視覚化するための基本コマンドで、プロットするデータやマーカー、色、ラベルなどを細かく設定できます。このコードを利用することで、異なる日付のデータを同じグラフ上で比較し、視覚的に分かりやすいプロットを作成することができます。さらに、軸ラベルや凡例を追加することで、グラフを一層見やすくカスタマイズすることが可能です。
参考文献
- Qiita, Pythonの基本的なグラフ作成と可視化. Retrieved from Qiita
- Chokkan's Python Guide, Python Plotting. Retrieved from Chokkan's Python Guide
- Useful Python, Matplotlib tutorial. Retrieved from Useful Python
- Python Documentation, Line Plots in Matplotlib. Retrieved from DataCamp
この情報を活用し、視覚的に伝わりやすいPythonのグラフ作成に挑戦してみてください。