問題の発見された beta109 を飛ばして GDevelop v5.0.0-beta110 がリリースされました。
今回も色々追加されたので、個人的に気になった更新内容をピックアップしてご紹介します!
✨ 新機能
・ビットマップテキストオブジェクトの追加
新しく「ビットマップテキスト(Bitmap Text)」オブジェクトが、実験的なオブジェクトとして追加されました。
このオブジェクトを使用することで BMFont や bmGlyph などのソフトウェアで生成された、ビットマップフォントを表示できるようになります。
ビットマップフォントは、デザインされた文字を予め画像として保存したものを利用するので、これまでは表現できなかった文字の装飾などが可能になります。
また、従来のテキストオブジェクトより描画にかかる負荷が軽く、頻繁に更新されるテキスト(例えばスコアなど)での利用に向いています。
対して画像なので、拡大すると画質は下がってしまう点と、用意していない文字は表示できない点に注意が必要です。
・オブジェクトの中心が利用しやすくなりました
オブジェクトの中心を取得したり、中心を利用して位置を指定するための、アクション、条件、および式が追加されました。
今までもスプライトオブジェクトは Point("Center") で Center 位置は取得できましたが、それ以外のオブジェクトの中心位置も簡単に取得できるようなりました。
また、中心位置を基準にした位置指定も可能になりました。
💝 改善点
・衝突マスクエディタとポイントエディタを刷新
編集画面が大きく表示されるようになり、かなり使いやすくなりました!
プレビューと設定欄の分割はドラッグすることができます。
ポイントにカーソルを合わせると、ツールチップにポイント名が表示されます。
ポイントや衝突マスクの頂点を画像より外側にドラッグしても、カーソルに追従し続けるようになりました。(衝突マスクは画像より外側には設定できません)
衝突マスクの設定欄を折りたためるようになりました。
スプライトの衝突マスクがたくさんある場合に便利です。
エディターの市松模様の背景も、選択したテーマに合わせて異なる色を使用するようになりました。
・ビヘイビアの設定が折りたためるようになりました
・オブジェクトの衝突マスクとポイントを表示するアクションを追加
デバッガーツールに「衝突ヒットボックスとポイントを描画する(Draw collisions hitboxes and points)」というアクションが追加されました。
ハイ便利~👍
・P2P でクライアント ID を任意の値に設定できるようになりました
へ、へぇ……😅(P2P 使ったことないけどきっと便利っぽいw)
・Firebase の Firestore にネットワークと永続性の構成を追加しました
ほほう……😅(オフラインでも DB のキャッシュへアクセスが可能になるとかなんとか……なんか便利そうw)
・XFromAngleAndDistance() と YFromAngleAndDistance() を追加
角度と距離を指定すると、X 軸または Y 軸の座標を返してくれる、便利な式が追加されました!
単独で「XFromAngleAndDistance(45, 100)」と使ったり、「Object.XFromAngleAndDistance(45, 100)」としてオブジェクトの中心からの座標を取得することができます。
・エディターの UI を改善
ダイアログの外側をクリックすると問答無用でキャンセル扱いになってしまう動作が改善されました。(設定で変更できます)
他にも、色々と分かりやすくしたようです(雑)
🐛 バグの修正
・スプライトの更新が 1 フレーム遅れる問題を修正
イベントでスプライトを生成した瞬間や、シーンが変更されたときなどの「ちらつき」が修正されます。
また、イベントでオブジェクトを生成した瞬間に、適切なサイズ、位置、角度になっていない問題も修正されました。
・Web ページに埋め込まれたゲームでキーボードが使用されたときのページスクロールを修正
これは嬉しい!
追加の Javascript でインターセプトする必要はなくなりました!
🤓 まとめ
描画負荷の低いビットマップテキストの追加は嬉しいですね。
ただ、ビットマップフォント自体が古典的な手法なので、生成できるソフトもあまり新しいものは無いのが辛いところ😓
もし良いソフトが見つかったら紹介しますね。
他には、衝突マスクエディタとポイントエディタの刷新が、個人的にはかなり嬉しいです👍
正直、以前のは使いにくかった!
気になっていた点はほぼクリアーされているので、衝突マスクが多いスプライトの設定もストレス無くおこなえそうです😊
以上!
ここで紹介した点以外にも、色々と改善されているので、詳しくは GitHub の GDevelop Releases ページをチェック!