はじめに
Mackintosh PerfomaからMacをこよなく愛してきたが、Macbook Proのハードウェア的な不満が募りSurface Pro 7発売を機に乗り換えたのでWindows10の使用感をレポートする。結論から言うと、Windows10もかなり進歩しており気に入ったハードウェア、普段使うソフトウェアで選べば良い。
(ちなみにデスクトップ機はiMacを継続して使っている。)
概要
macOS Mojave 10.14.6とWindows10 1903の基本的な機能比較。ただし、ハードウェア的な要素を含むものは除外する。
コンテンツ
- デスクトップ
- キーバインド
- 音声アシスタント
- 検索
- ターミナル
- IME
- ログインIDによる連携
デスクトップ
メニューバー、タスクバー
まず大きな違いはメニューバーが上にあるか下にあるかであるが、位置は変えられるので両者の使用感に差異はない。Mac使いはWindowsのタスクバーを上に配置すれば違和感なく使えるだろう。ただWindowsのタスクバーの場合はDock的な役割の意味合いが強いと思われる。
仮想デスクトップ
MacではLeopardからSpacesという機能名で仮想デスクトップが搭載されているが、Windowsも10から仮想デスクトップ機能が搭載された、両者とも切り替えにはショートカットキーはもちろんのこと、MacはMissionControl、Windowsはタスクビューで切り替えができる。ここまでは大した差異は無いのだが後発のタスクビューでは、作業履歴もここに表示されるため大変便利な機能に仕上がっている。
キーバインド
カット、コピー、ペースト、アンドゥ、リドゥ
cmdキー(Mac)かCtrlキー(Windows)の違いだけであり、これしか使わないなら両者一緒である
カーソル移動
この差がでかい。MacではEmacsキーバインドで移動できるが、Windowsではカーソルキーを使用する必要がある。Emacsに飼いならされたエンジニアなら作業効率に著しく影響するが、keyhacおよび、fakeymacsを導入することで改善することができる。ただし文字の入れ替え系(C-t)等は対応できない。この点はMacの圧勝と言って良いだろう。
音声アシスタント
Siri、Cortanaともにまだまだアホである。Google、Amazonを見習ってほしい。
検索
MacはSpotlight、Windowsは検索ボックス?というらしい。
ファイル、Web、設定、アプリ検索
使い勝手はどちらでも一緒。Macのショートカットキーcmd+スペースがYosemite以前はIMEの切り替えであったため、打ち間違えてイライラするくらい。
(2020/03/01追記)
と書きましたが、全文検索の機能について抜けていたので追記。(kkddさま、ありがとうございます。)
NASがSpotlightの対象にならないのですっかり忘れてた。
普段、プログラムランチャー程度にしか使っていないのがバレる。
全文検索
全文検索で言うとSpotlightの能力のほうが上でファイル内のコンテンツプレビューが表示されたり
E-メールなどメディアの種類に関わらず一元的に表示してくれて操作感がいい。
Windowsのほうは「すべて」のタブなのにWeb検索(bing)ばかりがフィーチャーされていて、(多分、Bingを使わせたいんだろう)
ファイル内検索やメール検索などは、それぞれのタブに切り替えないと表示されない場合があり使いにくい。
ターミナル
WindowsのコマンドプロンプトやPowerShellと比較しても面白くないので、Windows Subsystem for Linux(以下、WSL)と比較する。
macOSはBSD系UNIXであるため標準でbashが搭載されている。(Catalinaからはzsh)。一方、WindowsはWSLにより好きなディストリビューションのOSをインストールすることができる。ターミナルの機能そのものはMacが勝るが、OS選択の自由度はWindowsが良い。なお、Windows TerminalというMicrosoft製のターミナルを開発中のようなので今後に期待したい。
IME
macOS日本語入力とMS-IMEの比較であるが、Macのライブ変換は慣れると文字入力の効率が上がり素晴らしい。MS-IMEはお察し。クラウド変換には対応したがWindows10 20H1でエンジンの刷新が検討されているようなので期待したい。
ログインIDによる連携
Apple IDによるApple製品、サービス間の連携は素晴らしいものがあるが、実はWindowsもMicrosoftアカウントを使用するとOneDriveを使ったクラウド同期や一部OS設定の同期などが行える。Windowsもどんどん便利になっているが、この点はまだMacの方が優位だと思われる。
まとめ
長年Macを使ってきた身としてWindowsが使えるか不安ではあったが、OSとしての機能はWindowsが勝っている部分もあり新鮮な気持ちになれた。使用者のスキル次第でどちらのOSを使ってもよい仕事をしてくれるので、用途に合わせて選ぶことが大切だ。