私はタスク管理が苦手だ。
何か作業をしていて、コレが終わったら次はアレをしなければ、と思う。
私は愚かではないので、その程度の事、忘れるわけがない、と確信がある。
確信がある以上、それをメモしたり、リストにいちいち書くなど、面倒でやれるはずがない。
だが、メールが来て、割り込みが入る。
メールで入った割り込みを対処している間に、Slackが来て、割り込みが入る。
メールで入った割り込みを対処している間に入ったSlackの割り込みを対処していると、人が来て、割り込みが入る。
人を追い返し、メールで入った割り込みに戻り、対処する。
対処が終わり、えーと何をしていたっけ?そうだ、アレをしないといけなかったんだよな。
アレをしているとふと気づく。違う、アレじゃない、コレをしていたんだった。
コレを…どこまでやっていたんだったか…と記憶を遡る。遡っていると、メールが来て、割り込みが入る。
メールで入った割り込みを対処していると、Slackが来る。
「先ほどの問い合わせの回答をお願いします」
いい加減にしろ!
私は愚かではないが、私を取り巻く環境はそれを上回るいやらしさで、私に気にしていたタスクを忘れさせようとする。
いいだろう。ToDoリストを使ってやろうじゃないか。
そしてGoogle Tasksにタスクを登録する事にした。
するべき作業をGoogle Tasksに登録し、作業にとりかかる。
メールで割り込みが入る。舌打ちをし、悪態を独りごちて、それをGoogle Tasksに登録し、対処を始める。
Slackが来る。怒号混じりのため息をつき、それをGoogle Tasksに登録し、対処をし、チェックボタンにカーソルを合わせ、力強くクリックする。打ち消し線が入り、忌々しいそいつが消え去る!なんと清々しい!!最高の気分じゃないか!
MTGの時間だ。画面共有のため、一旦ブラウザを閉じる。アドリブをまくし立て、上席を煙に巻いてやりすごし、自席に戻る。
ブラウザを開く。MTG中にもいちいち私を苛立たせるメールがいくつも届いており、それに対応していく。Slackが来る。人が来る。もうたくさんだ!!
そういえばToDoリストがあったのではないか!!すっかり存在を忘れていた!一旦ブラウザを閉じた時に閉じてしまったのだ!目に付かないToDoリストなど、存在していないのと何も違わないのだ!!
Googleカレンダーをスタートページに登録しても、タブを次から次へ開いていくと、埋没してしまう。
このままでは「Googleカレンダーのタブを探す」というタスクをGoogle Tasksに登録しようとしてGoogleカレンダーのタブを探す…という無限ループに突入してしまう!
私の人生は、こんなところでおしまいなのか!?
Vivaldi ブラウザには「サイドパネル」の機能があり、そこにGoogle Tasksの埋め込みURL(※後述)を設定する事で、ブラウザの右端に常にToDoリストを表示させ、ようやくToDoリストが機能するようになった。
ただ、Vivaldiはフォントが小さかったり、Ubuntu MATEだとタブを別ウィンドウに分離させようとタブをドラッグしてデスクトップ上にドロップした時に、ウィンドウは開くのだがエラーダイアログが表示され、デスクトップにゴミファイルができてしまう。地味に不快。
何とかChromeでそのサイドパネルが実現できないか。Chromeにもリーディングリストやブックマークを表示させられるサイドパネルは存在する。隠しオプションを有効にするとそこに「WebView」が追加され、それを使えば実現できそう…という情報も検索すると出てくるが、今のChromeではどう探してもそれが無い。どこかのタイミングで、削られてしまったのだろうか。
これでおしまいなのか!?
Page Sidebar | Open any page in side panel
https://chromewebstore.google.com/detail/page-sidebar-open-any-pag/gkkebamcfeaggmcfciekfakbmlgckdnh?hl=ja
ありがたい Chrome Extension を作ってくださっている人がいた。
このExtensionをインストールし、その設定で
https://tasks.google.com/embed/?origin=https://calendar.google.com&authuser=《Googleアカウント名》
というGoogle Tasksの埋め込み用URLをデフォルトで開くようにすれば、Extensionのアイコンワンクリックで、表示しているChromeのウィンドウの右端にGoogle Tasksが表示される。
これでようやく、タスクリストとともに、前に進むことができる。