こんにちは。
株式会社エーティーエルシステムズの大場です。
Power BI に「データポイントをテーブルとして表示」というオプションがあることをご存じでしょうか?
この機能、フィールドの設定方法によっては、可視化の集計元データが表示されるため
見せたくないデータがある場合、注意が必要です。
今回は、集計元のデータが表示される例と、それを非表示にする方法を共有します。
サンプルデータ
ダミーデータとして、フィットネスジムの来館者履歴を用意しました。
以下はデータの一部の行です。
グラフを作成
Power BI Desktopを用いて、フィットネスジムの月ごとの来館者数推移を可視化します。
折れ線グラフを選択し、値を次の通り設定。(以下は失敗例です)
- X軸に「月」
- Y軸に「名前」のカウント
データポイントをテーブルとして表示
Power BIのオプションに、「データポイントをテーブルとして表示」するものがあります。
ビジュアルの作成に使用されたデータの一覧を表示できる機能です。
作成した棒グラフの1つの要素を右クリックし、「データポイントをテーブルとして表示」を選択してみます。
棒グラフには、月ごとの集計人数が表示されていますが、
このオプションを選択することで、選択月と登録されている「名前」が表示されました。
もし、レポートの閲覧者に、 グラフに表示している情報以外は見せたくない
(来館者の名前を知られたくない)場合 このように表示されてしまうのはマズいですよね。
集計に関連するデータ表示させない方法
メジャーを作成・使用することで、集計元のデータを非表示にすることができます。
「データポイントをテーブルとして表示」する機能には、上記のMicrosoft公開情報に
記載されている考慮事項と制限事項があり、メジャーの使用がこれに当てはまるからです。
メジャーを使用して改善
来館者数をカウントするメジャー 来館者数 = COUNT(Sheet1[名前])
を作成し、Y軸に設定します。
棒グラフの要素を右クリックしてみると、「データポイントをテーブルとして表示」ができなくなっていることがわかります。
※以下のように、データを非表示にするだけでは、
「データポイントをテーブルとして表示」が有効で、集計元データが表示されてしまうためご注意ください。
まとめ
- 「データポイントをテーブルとして表示」すると集計元データが表示される
- メジャーを使用することで上記機能が使用できなくなり、集計元データを非表示にできる
- データを非表示にしても上記機能は有効なため、集計元データが表示されてしまう
Power BI で集計元データを表示したくないとき、ひとつの手段として参考にしていただければと思います。