macOS上で,homebrew
や macport
を使わずにgcc
をインストールしたい.
1.ミラーサイトでtar.gzファイルをダウンロードする.
ここではtsukuba serverからのダウンロードを想定する(多分どこのサーバーでも同じ).releasesに入り,欲しいバージョンを選択し,tar.gzファイルをダウンロードする.tar.gzファイル
の保存先はどこでも良いが,アクセスしやすい場所(デスクトップなど)に置くのが良い.
以降は,gcc-12.2.0.tar.gz
を,デスクトップ
に保存したとして,インストールの過程を述べる.
gcc-12.2.0.tar.gz
は展開しておく(ダブルクリックでできる).
2. Terminal上で必要なものをインストールする
2.1 Terminalを起動し,gcc-12.2.0
へ移動する.
> cd ~/Desktop/gcc-12.2.0
2.2 prerequisites のダウンロード
> contrib/download_prerequisites
うまくいくと,以下のような表示が出る:
gmp-6.2.1.tar.bz2: OK
mpfr-4.1.0.tar.bz2: OK
mpc-1.2.1.tar.gz: OK
isl-0.24.tar.bz2: OK
All prerequisites downloaded successfully.
3. gcc のインストール
3.1 build
フォルダを作成し,その中でインストール作業を行わせる:
> mkdir build && cd build
3.2 configure をまわす:
ここでは,gccのディレクトリはusr/local/gcc
に保存することにする.
場所を変えたい場合は,prefix=
の値を自身の望む保存先に指定すれば良い.
> ../configure --prefix=/usr/local/gcc --enable-languages=all
3.3 make & install
> make -j 4
> sudo make install
sudo make install
の代わりにsudo make install-strip
を試したが,うまくいかなかった.理由はよくわからない.
4. CHECK
gccがインストールできているかどうかをしらべる.
Terminalを再起動し,以下のコマンドを叩く:
> cd /usr/local/gcc/bin && ls
これでgcc
,g++
などのUnixコマンドが表示されればヨシ.
5. PATHを通す.
PATH
を通す方法は二通りある.ひとつ目は,自身が使うコマンドだけシンボリックリンクで/usr/local/bin
にショートカットを置く.ふたつ目は,/usr/local/gcc/bin
のPATH
を登録する.
後者の方がまとめてできるので,こちらの方法のみ書く.
/usr/local/gcc/bin
のPATH
を登録する.
ここでは,閲覧者がTerminal 上でzsh
を用いていることを想定する(そうでなければ多分bash
).
1. /etc/zshrc
をデスクトップに複製する.
2. デスクトップ上のzshrcを開き,編集可能にする.
3. zshrc
の最後の行に,export PATH=/usr/local/gcc/bin:$PATH
を追加する.
4. /etc/zshrc
(はじめからあるヤツ)を,/etc/zshrc_original
とかに名前を変えておく.
5. デスクトップにあるzshrc
を/etc
に保存する.
6. Terminal を再起動する.
多分これで終わり.
「いかがだったでしょうか?」