先日リリースされたONLYOFFICE Docs v8.3に続いて、Windows、Linux、macOS向けデスクトップアプリの新バージョンもリリースされました。ONLYOFFICEデスクトップエディタv8.3ではセルフホスト版スイートの主要な新機能と環境が取り込まれています。この記事ではその新機能を詳しくご紹介します。
Apple iWorkとHancom Officeファイルの読み込み・編集に対応
オンライン版と同様に、今回のデスクトップアプリ更新で対応形式が増えました。以下のファイル形式を開いて内容を確認できます:
- Apple iWorkのPages、Keynote、Numbers
- Hancom Officeの.hwp、.hwpx
これらのファイルはデスクトップアプリで閲覧可能で、編集する場合はOOXML形式(テキスト文書はDOCX、スプレッドシートはXLSX、プレゼンはPPTX)へ変換されます。
PDFファイルでスタンプとマルチページ選択が可能に
PDFエディタも機能強化されました。1つ目はスタンプ機能で、契約書や合意書などPDFにスタンプを挿入することで、よりプロ仕様に仕上げられます。「承認済み」、「機密」、「ドラフト」、「完成」など多彩なスタンプから選べます。
場所: 「コメント」タブ → スタンプ
また、大きなPDFを扱う際に便利なマルチページ選択を追加しました。複数ページをまとめて選んで削除や回転などの操作が可能です。Ctrlキーで個別選択・解除、Shiftキーで範囲選択ができます。
ドキュメント・シート・スライド、PDFでの図形結合
v8.3では図形の合成機能がデスクトップアプリにも導入されました。複数のシェイプを以下の方法で組み合わせ、独自のビジュアルを素早く生成できます:
- ユニオン
- コンバイン
- フラグメント
- インターセクト
- サブトラクト
場所: シェイプを右クリック → 図形の結合
「デザイン」タブでスライドを管理
プレゼンテーションエディターに新設された「デザイン」タブでは、スライドスタイルや配色、スライドサイズをまとめて調整可能になりました。
場所: 「デザイン」タブ
外部リンクを自動更新する機能を有効化
スプレッドシートでは、Excelファイルなどに含まれる外部リンクの自動更新を有効にできます。これにより、重要な数値がいつでも最新に保たれます。
場所: 「データ」タブ → 外部リンク
また、オートフィル機能が拡張され、日付(曜日、平日、月、年)などの自動入力が可能になりました。
RTLサポートの向上と新たなローカライズ
バージョン8.3のデスクトップアプリでは、RTL(右から左)言語サポートが強化され、スプレッドシートでシートの既定方向を変更したり、テキスト文書で段落方向をLTR⇌RTLに切り替えたりできるようになりました。
場所: シート → 「ファイル」タブ → 詳細設定 / 文書 → 「ホーム」タブ → テキスト向き
さらにアルバニア語のローカライズにも対応しました。アプリ設定でインターフェイス言語をアルバニア語に切り替え可能です。
タブやウィンドウをコンテキストメニューで管理
今回のバージョンでは、タブやウィンドウをコンテキストメニューで管理できます。別ウィンドウを右クリックすると、「閉じる」、「フォルダで表示」、「タブに固定」などのオプションが表示されます。
タブに対しては、「新規作成」、「開始位置に移動」、「終了位置に移動」などのオプションも提供されており、タブをウィンドウ化したり、ウィンドウをタブ化したりを手早く行えます。
バージョン8.3のその他の改善点
上記以外にも多数の改善点があります。例えば:
- PDFの注釈編集用クイックパネルと注釈の不透明度設定
- プレゼン編集でスライドマスターの名称変更、クイックアクセスツールバーからの「最初から再生」
- 発表中スライドへの描画(ペン&ハイライト)
- ピボットテーブルで計算アイテムを開閉&保存
- スプレッドシートで水平・垂直スクロールバーの表示/非表示を切り替え
- 更新された関数ウィザード(引数説明を表示し、ヒントを得やすく)
- その他多岐にわたる改良
バージョン8.3の詳細はブログをご覧いただくか、以下の動画でご確認ください:
Windows向けオンラインインストーラーでアプリをインストール
Windows環境をご利用の方は、「オンラインインストーラー」でONLYOFFICEデスクトップエディタをインストールできます。online-installer.exeを起動すると、まだアプリを持っていない場合のインストールや、既存のアプリのアップデート・修復、アンインストールの選択が可能です。
Windows向けのインストーラーは公式サイトで入手できます。動作や使い方の詳細は、こちらのブログ記事を参考にしてください。
ONLYOFFICEデスクトップエディタv8.3を入手
最新版のONLYOFFICEデスクトップエディタ(Windows、Linux、macOS対応)は、すでに公式サイトで配布中です。Snap、Flatpak、AppImage版は後日リリース予定です。お楽しみに!
お役立ちリンク
- ONLYOFFICEデスクトップエディタについて
- ONLYOFFICEデスクトップエディタのGitHubページ
- ONLYOFFICE Docs v8.3: ブログ / ウェビナー