ONLYOFFICEは日本国内で注目を集めています。高い互換性と多機能性を兼ね備えたこのオープンソースのオフィススイートは、ドキュメント編集やチームでの共同作業を円滑に進めるためのツールとして、多くのユーザーに支持されています。
本記事では、ONLYOFFICEで日本語ユーザーに人気のフォント「Takao Gothic」をデフォルトフォントとして設定する手順を詳しくご紹介します。
ONLYOFFICEのデフォルトフォントについて
ONLYOFFICEでは、新たに作成するドキュメントのデフォルトフォントとして以下の設定がプリセットされています:
- DOCXおよびPDF形式:Arial(11 pt)
- XLSX形式:Calibri(11 pt)
- PPTX形式:Arial(各種プレースホルダーも含む)
しかし、一部のユーザーにとって、これらのフォントでは日本語の文書作成時に最適な表示が難しい場合があります。そのため、Takao Gothicのようなフォントをデフォルトに変更することで、より日本語に適した文書作成体験が実現します。
ONLYOFFICEのデフォルトフォントを変更する方法
デフォルトフォントを変更するプロセスは以下の手順を参考に進めてください。このガイドではDocker版のONLYOFFICEを例にしています。
ステップ1:コンテナへのアクセス
まず、ONLYOFFICEのファイルコンテナにアクセスする必要があります。以下のコマンドを実行してください:
sudo docker exec -it onlyoffice-files bash
ステップ2:テンプレートフォルダに移動
次に、空のファイルテンプレートが保存されているフォルダに移動します:
cd /var/www/products/ASC.Files/server/DocStore/new
ステップ3:ファイルを確認
現在のファイルテンプレート一覧を表示します:
ls
必要に応じて、言語設定(例:en-USフォルダの内容)に基づいて編集するフォルダを選択してください。
ステップ4:コンテナ外へファイルコピー
編集対象のテンプレートファイルをホストマシンにコピーします:
sudo docker cp onlyoffice-files:/var/www/products/ASC.Files/server/DocStore/new/en-US /root/en-US
ステップ5:フォント設定の変更
コピーされたファイルをONLYOFFICEデスクトップエディターで開きます。必要に応じてデフォルトのフォントを「Takao Gothic」に変更し、保存します。
ステップ6:テンプレートをコンテナへコピー
編集したファイルをコンテナ内に戻します:
sudo docker cp /root/en-US/. onlyoffice-files:/var/www/products/ASC.Files/server/DocStore/new/en-US
これにより、新しいドキュメントはTakao Gothicフォントで作成されるようになります。
DEB/RPM版およびWindows版の特別な手順
DEB/RPM版
DEBまたはRPMパッケージを使用している場合、テンプレートファイルは以下のフォルダに保存されています:
/var/www/docspace/products/ASC.Files/server/DocStore/new/
編集方法やファイルの移動手順はDocker版と同様です。
Windows版
Windows版を使用している場合、テンプレートファイルの保存先は以下のパスです:
C:\Program Files (x86)\Ascensio System SIA\DocSpace\products\ASC.Files\DocStore\new
Windowsエクスプローラーを使用して対象ファイルを編集、保存しなおしてください。
カスタマイズのメリット
デフォルトフォントをTakao Gothicにカスタマイズすることで、日本語文書の美観と可読性が格段に向上します。また、このプロセスを完了することで、より効率的なワークフローを構築できます。ONLYOFFICEの柔軟なカスタマイズ性を活用し、最適な文書作成環境を手に入れてください。