Incompact3D (Xcompact3D) のインストールは,基本的にリポジトリないしは先駆者の記事を参考に進めればよい.
しかしながら,事前に準備しなければいけないライブラリが存在しており,またIncompact3D自体がアップデートされた都合から,インストールを終えるまでに時間を要した.
エラーコードを丁寧に読んで調べれば解決できるし,OpenFOAMなどで慣れてる人にとっては取るに足らない問題かもしれないが,同じような問題にあたった方々のために備忘録として残す.
OpenMPIの導入
並列計算の予定がなくともOpenMPIが導入されている必要がある.
導入方法は以下のURLの通りに実行していけばよい.
Incompact3dのソースコードを落としてくる
現在,Incompact3Dのバージョンはv4.1だったが,現時点でバージョンアップされてから2か月しか経過していない点や取り扱いが結構変わってる都合から,v4.0を導入したい.
v4.0を落としてくる方法は次の通り
mkdir Incompact3d
cd Incompact3d
git init
git remote add origin https://github.com/xcompact3d/Incompact3d.git
git fetch --depth 1 origin v4.0
git reset --hard FETCH_HEAD
Incompact3dをコンパイルする
ソースコードを落としてきただけでは計算を実行できないため,コンパイルを行う.
コンパイルはシンプルに以下のコマンドで実行される.
make
あまりに貧弱スペックなノートPCでもなければ,数分でコンパイルは終わる.
以下、こちらの記事を見て例題ケースを試してもらえれば…
「例題計算(taylor-green-vortex)の実行」から以下を参照
ここまでくれば引っかかることはそんなにないかなぁと思います.
諸言
以上,先駆者のインストール手順記事に捕捉する形で記載してみました.
慣れた人にとっては取るに足らない内容なはずなんですが、研究を始めたばかりの学部4年や修士1年の人を中心とするUbuntu初心者には苦労する部分もあるかなぁ…と思ったので記事化してみました.
引用一覧
https://github.com/xcompact3d/Incompact3d (GitHub - xcompact3d/Incompact3d: Current CPU version of our solver for the Navier-Stokes equations)
https://qiita.com/yotakagi77/items/b6b66348017d63b1372d (Xcompact3d(Incompact3d)をインストールして使ってみる #OSS - Qiita)
https://zenn.dev/ohno/books/356315a0e6437c/viewer/5a9c0c (OpenMPI|計算科学のためのWindowsセットアップ)
https://yo.eki.do/notes/git-only-single-commit/ (コミット・タグを指定してその時点でのツリーだけをgit cloneしてくる)