今回からしばらくシリーズものの記事になります。
実際にいま私がやっているプロジェクトの内容を記録していくので、
実録のドキュメンタリーとしてお楽しみ(?)ください。
簡単に業務プロセスの概要を書いておきます。
- 1.各部門が受領した請求書をもとに、担当者が精算部門へ支払の申請をする
- 2.精算部門が内容を確認し、コンカーインボイスに連携する
- 3.コンカーインボイスから会計システムへデータを連携する
各部門の担当者が直接コンカーインボイスに登録すればいいんじゃないの?
と思う方がいるかもしれません。
かくいう私もそう思いました。
しかしどうやらなかなかそれが難しいというのが実情のようで、
精算業務専門の部門を作ってとりまとめて対応しよう、という背景があるようです。
このとりまとめの部分がボトルネックになっていて、
「Excelで管理していこう!」
という流れになり、以下のような業務プロセスが検討されました。
- 1.各部門が受領した請求書をもとに、担当者が管理用Excelに支払情報を入力する
- 2.精算部門が管理用Excelを確認して、コンカーインボイス用のインポートファイルを作成する
- 3.コンカーインボイス用のインポートファイルを所定のフォルダに格納する
- 4.DataSpiderがインポートファイルをコンカーインボイスに連携する
- 5.コンカーインボイスから会計システムへ連携する
※DataSpider:セゾンテクノロジー社が提供するデータ連携用のソリューション
このプロセスにおいて肝となるのが1および2に登場する管理用Excelで、
正しく内容が入力されていないと後続処理でエラーが出てしまいます。
それを防ぐために条件付き書式や入力規則、各種関数などで制御する必要があり、
その制限内容について白熱した議論がなされていたところに私が投入されました。
で、その制限ならMicrosoft Listsを使えば解決できますよ、という話を皮切りに、
以下のような業務プロセスを提案しました。
- 1.各部門の担当者がキャンバスアプリで作成されたフォームに支払情報を入力する
- 2.入力して申請ボタンを押下するとPatch関数でMicrosoft Listsにアイテムが登録される
- 3.Microsoft Listsにアイテムが作成されたのをトリガーにPower Automateが実行される
- 4.Power Automateが精算部門に新規申請が来た事を通知する
- 5.精算部門の担当者が申請内容をMicrosoft Listsで確認し、適宜内容を修正して更新する
- 6.「精算部門承認」フィールドが「承認済」になったのをトリガーにしてPower Automateを実行
- 7.Power Automateが所定のShare Pointに連携用のファイルをcsv形式で作成する
- 8.作成されたcsvファイルをData Spiderで取得し、コンカーインボイスに連携する
- 9.コンカーインボイスから会計システムへ連携する
これを実現するために先月(2024年10月末)にキックオフを開催し、
私と精算部門のDX推進担当を中心にPower Platformをいじり倒しているのが現在の状況。
私はキャンバスアプリで申請用のフォームを作成する担当になったものの、
キャンバスアプリ初めてだったのでいろいろと検証した際にTipsとしてQiitaに残しておいたものが
Tips #001~#022になります。
今回はプロローグという事で前提のお話でしたが、
次回から実際にキャンバスアプリを作っていく過程を残していきます。
それではまた次回。