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PCを捨てるのでディスクのデータを完全に削除する

Last updated at Posted at 2024-10-21

なぜPCを捨てるにあたりディスクのデータを完全に削除する必要があるのか?

PCの(ハード)ディスクには、データが保存されています。
ファイルをゴミ箱に捨てるなどしてデータを削除しても、実際にはデータは消えず、「このデータは削除されたことになっているので、あとで他のデータで上書きしてもいいよ」というフラグが立っているだけ、ということがしばしばあります。
このことを理解せず、データを削除したつもりで安易にPCを捨てると、捨てた先でディスクからデータを復元・抽出されてしまうおそれがあります。
多くの場合、データの中には、個人情報や機密情報が含まれます。そういったデータが第三者の手にわたった場合、大変なことになります。

PCの廃棄・リサイクル業者の中には、「データの完全削除までやります!」というサービスを提供しているところがありますが、果たしてどれほど信用できるでしょうか?

今回は、安心してPCを廃棄するために、自分自身でデータを完全に削除する方法を紹介します。
ここでいう「完全に削除する」とは、ディスクの全ビットを「0」で埋め尽くす、ということです。
最近、自分がPCを捨てたので、そのときに実施した手順になっています。

他にも、物理的にディスクを破壊する方法もあります。
この手順に失敗した際の最終手段としてご検討ください。

やること概要

  1. 削除ツールをUSBメモリに書き込む
  2. 捨てたいPCをUSBメモリからブートする
  3. 削除ツールが立ち上がるので、削除する

利用したツール

ハードディスク消去ツール『wipe-out』 ~超消「わいぷたん」~

を利用させていただきました。

必要なもの

  • 捨てたいPC(デスクトップでもノートでもOK)
  • 作業用PC(代わりに捨てたいPCで作業してもOK)※ここではMac想定
  • USBメモリ(8GB以上)
  • ゆっくり待てる時間の余裕(1台あたり数時間かかります)

私はMacでやったのでその前提での手順になっていますが、Windowsでもほぼ同じ手順でいけると思います。

1.ツールをダウンロードする

ここ↓から「.usb」とついたファイルをダウンロードします、が、

普通にダウンロードしようとするとMacOSだかChromeだかのセキュリティ機能がダウンロードさせてくれません。

そこで、Terminalを開いて、コマンドからダウンロードしていきます。

# 作業用フォルダを作成してそこに入る
$ mkdir ~/wipe-out
$ cd ~/wipe-out

# 例1:削除対象が Windows 10 の場合
$ curl -OL http://www.wheel.gr.jp/~dai/software/wipe-out/wpout20t-2021-08-10.usb

# 例2:削除対象が Windows 7 の場合
$ curl -OL http://www.wheel.gr.jp/~dai/software/wipe-out/wpout16t-2017-03-13.usb

後述のツール起動の際に動かなかった場合は、捨てたいPCの雰囲気から適切そうなwipe-outのバージョンを選んでダウンロードしなおしてください。

作業用PCにUSBメモリを挿す

挿してください。

USBメモリのデバイスファイルを特定する

以下のコマンドで、USBメモリの名前が出てきます。

$ diskutil list external
/dev/disk4 (external, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:     FDisk_partition_scheme                        *31.0 GB    disk4
   1:             Windows_FAT_32 KIOXIA                  31.0 GB    disk4s1

KIOXIAのUSBメモリだったので、NAMEにKIOXIAと書いてありました。
今回は disk4 として割り当てられているようです。

USBメモリをアンマウントする

アンマウントしないと書き込みの際に「resource busy」といわれ、書き込みができません。

# 対応するボリューム名を確認
$ ls /Volumes
Macintosh HD@			KIOXIA

# アンマウント
$ sudo diskutil umount "/Volumes/KIOXIA"

もし書き込みが2回目以降であれば、ボリューム名が変わっていることがあるので、以下のようにアンマウントします。

$ sudo diskutil umount "/Volumes/NO NAME"
$ sudo diskutil umount "/Volumes/NO NAME 1"

USBメモリにツールを書き込む

if=of= のところの引数は、ご自身の状況に応じて書き換えてください。

# 例1:Windows 10
$ cd ~/wipe-out
$ sudo dd if=wpout20t-2021-08-10.usb of=/dev/disk4 bs=1048576
# 例2:Windows 7
$ cd ~/wipe-out
$ sudo dd if=wpout16t-2017-03-13.usb of=/dev/disk4 bs=1048576

Windowsでのやり方はググってください。

作業用PCからUSBメモリを抜く

抜いてください。

捨てたいPCにUSBメモリを挿す

挿してください。

捨てたいPCをUSBブートする

USBメモリに入ったツールでPCを起動します。
捨てたいPCの電源を入れたら、F2を連打してBIOSを起動してください。
F2ではなく他のキーの場合もありますが、PCをつけた瞬間の画面にどのキーか書いてあります。

BIOSが立ち上がったら、起動オプションからUSBメモリを指定して起動してください。BIOSの雰囲気でわかると思います。

ツールから削除を実行する

ツールが起動すると文字文字した画面になりますが、放置 or Enterで進んでいきます。
あとはツールの手順書にしたがって削除をしていきます。こちらをご参照ください↓

待つ

捨てたいPCのマシンスペックにもよりますが、1 TBのディスクで2-3時間くらいかかりました。

削除完了

削除が終わると、マザーボードに備え付けのブザーから、学校のチャイムのビープ音が鳴ります。
夜中に鳴るとびっくりするのでご注意ください。

おつかれさまでした

ディスクがすべて0で埋め尽くされ、データが完全に削除されました。
安心してPCを捨てに行きましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました。
いいねやコメントがあると励みになります。

今後もちょっとしたメモを書いていきます。よろしくお願いいたします。

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