Ubuntu StudioでArdour6.2.0をビルド
ビルド環境
- Ubuntu 20.04 LTS(Ubuntu Studio)
- Linux enoki 5.4.0-40-lowlatency #44-Ubuntu SMP PREEMPT Tue Jun 23 01:32:24 - UTC 2020 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
(Ardour6.7.0もビルドできる事を確認した)
aptで事前インストールを要するパッケージ
パッケージ名 | メモ |
---|---|
libasound2-dev | |
libglib2.0-dev | |
libboost-all-dev | |
libglibmm-2.4-dev | |
libsndfile1-dev | |
libarchive-dev | |
liblo-dev | |
libtag1-dev | |
librubberband-dev | |
libfftw3-dev | |
libaubio-dev | |
libxml2-dev | |
liblrdf0-dev | |
libsamplerate0-dev | |
liblilv-dev | |
libgtkmm-2.4-dev | |
libjack-jackd2-dev | jack出力の際に必要 |
libsuil-dev | [LV2プラグインのGUI表示に必要(後述)](#1-Processor BoxでのLV2プラグインのGUI表示) |
libdbus-1-dev | optional? |
libeadline-dev | optional? |
libusb-1.0-0-dev | optional? |
libwebsockets-dev | optional? |
libudev-dev | optional? |
libcppunit-dev | optional? |
libpulse-dev | optional? |
build-essential | 当たり前過ぎて書き漏らしていた模様 |
libcurl-dev | 書き漏らしていた |
vamp-plugin-sdk | 書き漏らしていた |
ビルドの際にjackのみを使用するように明示的に指定しても、libasound2-dev
は必要である。
ビルド手順
$ cd ~/Ardour-6.2.0
$ ./waf configure --prefix=$HOME
$ ./waf build
$ ./waf install
出力先ドライバ
必要な出力先のドライバを明示的に指定したいのであれば、以下のようにオプションを与える。
(jackのみを有効にしてビルドする例)
$ ./waf configure --with-backends=jack
Processor BoxでのLV2プラグインのGUI表示
Mixer画面での各チャネルストリップのProcessor Box内でプラグインをダブルクリックした際、LV2プラグインが独自のGUIを実装していた場合にはそれが別ウィンドウで表示されるというのが正しい動作である(Ubuntu Studio 20.04のArdour5ではそのような動作になっている)
この機能はLV2 UI embedding
と呼ばれているようであり、Ardourのビルド時に組み込まれているかどうかは、メニューを追えば確認できる。
Help > About > Config
で表示されるテキストボックスにLV2 UI embedding:
の列がある。
この値がTrueになっていればプラグインのGUIが使用可能であり、そのためにはlibsuil-dev
の導入が必要である。
使用感
動作が不安定な部分が見られる。
Ubuntu Studio 20.04標準でインストールされているArdour5ではスムースに再生できているプロジェクトを、今回ビルドしたArdour6で再生するとXRUNが発生する。- Buffer sizeを大きめに取ればXRUNが改善するかと思ったが、サイズを変更した瞬間にsegmentation faultで終了してしまう。
ミキサー画面からLV2プラグインのパラメータを変更しようとしても、プラグインのGUIではなく汎用GUIが表示されてしまう。汎用GUIでは設定できない項目もあるので困る。
当初6.0.0をビルド・使用していたが、6.2.0が最新である事に気付き、ビルドし直した。
6.0.0でCPU負荷が高いと感じられる(アイドル時においてさえ!)という記事がArdourのフォーラムにも投稿されていたが、改善されている模様である。
バッファサイズ変更時にsegmentation faultが起こる問題は改善されていない模様。