0.0 はじめに
Scroll Viewは限られた領域で多くの情報をあつかうのにとても便利なUIです。
HierarchyからScroll Viewを作成すると、作成されたScroll ViewオブジェクトにはScroll Rectコンポーネントが付いています。ここではこのScroll Rectコンポーネントの各項目の内容、使い方を説明します。
初期の段階ではScroll Rectコンポーネントは下記のようになっています。
1.0 Content(内容)
スクロールしたい情報を入れる箱です。UIでScroll Viewを作ると孫(Viewportの子)にContentが生成されます。このContentに情報を入れてスクロールします。インスペクターに見えるのはスクロールする UI 要素の RectTransform への参照です。
2.0 Horizontal(水平方向)、Vertical(垂直方向)
Horizontalは横方向へのスクロールを有効にするかどうか、Verticalは縦方向へのスクロールを有効にするかどうかです。最初はどちらもチェックが入っています。チェックをはずすと横に動かない、もしくは縦に動かなくなります。
3.0 Movement Type(動作タイプ)
スクロール動作の種類を設定できます。
3.1 Unrestricted(規制なし)
無制限に横または縦にスクロールします。あまり使う機会はないと思います。スクロールし過ぎると情報が枠外に行き見えなくなります。
3.2 Elastic(弾性)
スクロール動作に弾性がつきます。
情報の最初、最後の位置でビヨーンって感じでバウンドします。タッチでのスクロール動作では余白が見れます。バウンドのスピード/量はその下にあるElasticityで調整できます。
3.3 Clamped(制限付き)
scrollの動きに制限をつけます。 Contentに入れた情報が占める幅以上に動かしたくない場合はこれを選んで下さい。動く範囲が決まっているので綺麗に止まります。
4.0 Inertia(慣性)
慣性が付けられます。手で移動させた後、手を離した後にそのまま移動し続けます。
ここにチェックを入れるとDeceleration Rateを設定できます。
4.1 Deceleration Rate(減速度)
どれくらい早くスクロールの慣性を止めるか、値が0ですぐに止まる、1で全く止まりません。
5.0 Scroll Sensitivity(スクロール感度)
ホイールのスクロールとパッドのスクロールイベントに対する感度。数字が大きいほど感度が高く、移動距離が長くなります(よく動く)。
6.0 Viewport(見える範囲)
親となっているViewport(ビューポイント)のRect Transformへの参照が入ってます。
さわる必要は無いかと思います。
7.0 Horizontal / Visibility Scrollbar (水平、垂直のスクロールバー)
水平及び垂直のスクロールバーの調整ができます。
最初のHorizontal / Visibility Scrollbarにはスクロールバー要素への参照が入っています。
7.1 Visibility (見た目)
常に表示(Permanent)、スクロールバーが必要ではない場合は非表示(AutoHide)、バーを自動的に非表示するかどうか さらに任意でビューポイントを適切に拡大する(AutoHideAndExpandViewport)オプションがあります。
7.2 Spacing (スペース)
スクロールバーとビューポートの間の空白スペースです。最初は-3になっています。