動機
私も最近良く採用面接官をしていて、この記事にとても感銘を受けたので早速パクらせていただきました。
http://ledsun.hatenablog.com/archive/2018/02/01
私が面接した中には自分の持ち味を発揮しきれずに落ちてしまっている人もいると思っています。それも実力だと言えばそうなのですが、私が思うにそれはとても残念なことでもあります。だって、良い人材を逃がしてしまっているということですから。
特に初対面の人とのコミュニケーションの苦手なエンジニアの場合はそれは本当にもったいないと思うのです。フィードバックしたいなと思っているのですけど、落ちた面接者の方と会う機会というのはほぼ無く、悶々としていたのです。
というわけで私なりに「面接でこの辺を整理しておいていただけると」と思ったことを自分の経験に基づいて書きます。
一応書いておきますが、この意見、考え方等は所属する組織を代表するものではなく私個人のものです。
ネトゲでパーティーに入ってクエストに行くつもりで
私は良くマニアックなメタファーを使うのですが、今回はネトゲのメタファーを使います。面接が苦手な人は結構いると思うのですが、こう考えるとちょっと気楽になれませんかね?
1. 会社はギルドかパーティーだと思う
就職/転職しようと思っているあなたは、冒険者募集のポスターを見て酒場にやってきたわけで、「僕と契約してパーティーに入れてよ」というのが就活ですよね。
当然入りたいパーティーのことはリサーチするでしょうし、わからなかったらそのパーティーの人に直接聞くでしょう。
- どんなレベルの冒険者で構成されているのか
- どんな職種で構成されているのか
- ガンガン行くタイプなのか、まったり派なのか
- クエスト報酬の分配ルールはどうなっているか
こういう目で相手の会社を見たら良いと思いますし、見てもらいたいです。
2. 会社の事業はパーティーが挑もうとしているクエスト
さて、パーティーメンバーの人となりや、パーティーの方針などがわかりました。パーティーが求めているのは戦力です。「僕は戦力になれます」ということをアピールせねばなりません。
効率的にアピールするためにはそのパーティーが直近どんなクエストに挑もうとしているかを知っておく必要があります。
- レッドドラゴン討伐なら火属性のレジスタンスが役に立つ
- クラーケン討伐なら雷属性の魔法が良く効く
こういうことですね。
当然、勝ち目のあるクエストなのか、負けてもなにかそれなりに得られるクエストなのか、楽しめるクエストなのか、などはあなた自身のために知っておく必要があります。あなたがLv10の戦士なのに、スライム狩りに出掛けてもあなたはあまり楽しくないと思います。(パーティーにとっては大助かりでしょうけど)
という目で会社とその事業について調べてみましょう。
クエストそのものではなく「この人と一緒に働きたい」という動機もあると思います。面接としての伝え方の工夫は必要ですがそれも立派な動機ですが、会社は仲良しクラブにはならないのでやはり自分が「何をしたくて、何ができるのか」は持っておく必要はあります。
3. 自分は何の装備/スキル/呪文を持っているのか
さて、パーティーの雰囲気や構成と、挑むクエストがわかったら次は自分が具体的に次のクエストでどう役に立てるのかをロジカルに組み立てましょう。
- レッドドラゴン討伐に行くなら火竜の盾を持ってる僕が前衛やります!
- 見たところヒーラー足りてないですよね? 全員回復魔法使えるですよ私!
会社や事業と自分の強みをマッチさせて話せるようにするのです。一番ココが重要です。
ここで難しいのがゲームと違って現実は装備一覧やスキル一覧を明確に示すことも、見ることも出来ません。面接以外にテストをするという方法で測ることもありますが基本的には過去のエピソードであったり、事象に対する考え方であったりを言葉にして伝える必要があります。ここに注力するために的はずれなことに面接時間を費やすのはやめたほうが良いでしょう。例えばレッドドラゴン討伐に関係ないゴブリン狩り自慢とか。
このスキル一覧を聞き出すところが面接官の手腕なのですが、運が悪いと面接官の質問力がイケてない時があります。面接官はほとんどの場合それが本職ではなく、人事に協力要請されて面接官をするので経験が浅い人が出てくる場合もあります。
その場合は逆に質問をして自分の強みを話せるように誘導しましょう。先に述べた通り関係ない自慢話逆効果なので「先程、レッドドラゴン討伐に行くと伺いましたが長期戦になると想像します。その場合、回復のプランはどのようになっていますか?」などと聞いて「でしたら私の回復魔法がお役に立てると思います」というふうに持っていきます。
その他
コミュ力
ウェーイする必要はありません。ただ会話のキャッチボールが出来ないと一緒に冒険することはできません。話が通じないと変なタイミングでファイヤーボール打ち込まれるんじゃないかとかそう思ってしまいます。
自己研鑽
パーティーに入って、一緒に戦ってレベルを上げるのはとても良いことですし、会社に入ってそうやってスキルアップをしていくものです。
しかし、おんぶに抱っこでパーティーにレベルを上げてもらおうとしている意図が見え見えなのはげんなりします。教えてもらう気マンマンというか、学生気分というやつです。
呪文の勉強のために魔道書を読んだり、剣の素振りをしたり自主トレは大事です。今はLv1でもクエストをクリアするための一員なんだという気持ちは必要です。
チームプレイ
自分のレベル上げにしか興味のない、「パーティーはレベル上のための道具です」感が出ていたら一緒には働きたくありませんよね?
前のセクションと同じであなたはクエストをクリアするための一員なのですから仲間とクエストに興味を持ちましょう。持てないなら同じパーティーに入るべきではないのです。
身なり、清潔感
一緒に冒険するメンバーですからきついスメルだったり、やばそうな格好の人は敬遠されるでしょう。相手は初対面です。格好は自分のキャラをわかってもらってから徐々に攻めましょう。
結び
いかがでしたでしょうか。以上が私の面接観というか就活観です。どうしようもない駄文ですがお役に立てれば幸いです。
最後に、私はネトゲをやったことがありません。ここにあるネトゲ観は全部想像ですw
追記:最近FF14始めましたがまだ若葉マークでソロでしかやったこと無いのでやっぱりまだ妄想です。