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中古購入したCiscoWLCを修理した話

Last updated at Posted at 2024-05-10

■記事作成背景

数年前にヤフオクで購入したWLCを修理したので
ぼんやりとした記憶を頼りに考え方を記載していこうと思います。

■筆者の知識(資格ベース)

【LPIC Lv1】

  • 一般的なコンピュータのブートプロセス
    BIOS→ブートローダ→カーネル→init

【CCNA R&S】

  • cisco機器のブートプロセスは下記リンクを参考にしました

■HW情報と発生していた事象

HW: AIR-WLC2112-K9
事象:電源を入れてもPower LEDは点灯するが、コンソールの標準出力が何もない。

下記画像のように起動後、ずっとStatusランプがオレンジ点灯になっていました。
※カバーを外した画像
IMG_2613.jpg

■原因究明手順と解決

①ストレージ内のOS有無を確認する

HWを分解してストレージの種類を調べました。分解には+ドライバーを使いました。
剝き出しになっているネジ(3つ)を外せば、外装が取れるようになります。

image.png



分解後
画像向かって左がIF側, 右はフロントパネルLED側

BB76A5A7-0E76-4FDA-847D-DCBDAAB91676.jpeg

どうやらコンパクトフラッシュ(以降、CFと呼ぶ)のようだったので
CFリーダーを購入して、中身を読み込んでみました。

読み取り方法

LinuxとUSBのCFリーダーを接続して下記コマンドを実行する

$ lsusb
 Bus 001 Device 001:ID 1d6b:0001Linux Foundation 1.1 root hub
 
    →USBデバイス認識の有無
    
$ dmesg
    →USBデバイス認識のログを確認する
    
$ sudo parted -l    
   モデル: Generic- Multi-Card (scsi)
   ディスク /dev/sdc: 259MB
   セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
   パーティションテーブル: msdos
   ディスクフラグ: 
   番号  開始    終了    サイズ  タイプ   ファイルシステム  フラグ
    1    32.3kB  10.3MB  10.3MB  primary  ext3             boot
    2    10.3MB  246MB   235MB   primary  ext3
    3    246MB   255MB   9290kB  primary  ext3
    4    255MB   256MB   1548kB  primary
    
    →CFのファイルシステムが不明だったので、容量を基にCFを認識しているデバイス名を調べる。
         ※筆者の環境では 259MBで /dev/sdc として認識されていた。

$ mount
   /dev/sdc1 on /run/media/user1/cb95c85a-2d83-4d23-b62d-b6a75498821a type ext3 
     (rw,nosuid,nodev,relatime,seclabel,data=ordered,uhelper=udisks2)
     
   /dev/sdc2 on /run/media/user1/9379838e-104f-45b6-99c0-9ce7e9f9924b type ext3 
     (rw,nosuid,nodev,relatime,seclabel,data=ordered,uhelper=udisks2)
   
   /dev/sdc3 on /run/media/user1/bd84971f-f814-4f16-a65b-868846755e7c type ext3 
     (rw,nosuid,nodev,relatime,seclabel,data=ordered,uhelper=udisks2)
     
      →mountコマンドを使用して
      /dev/sdcがどこにマウントされているのか確認する。

実はここまで実施しても、OSファイル本体を見つけることができませんでした。
CFを読み込めているので、一旦OSがCFにあると仮定しRAMのトラブルシュートから開始しました。

上記から、OSは入っていると仮定したのでOSを展開できていない。
→Linux的には初期RAMdiskのマウントまでいってないと考えました。

※OS起動しないならrommonが起動してきそうなもんですが
rommon = BIOSの認識だと間違ってるんですかね。

②ブートプロセスを疑う

一般的なコンピュータのブートプロセスを基に考えて
①からOSファイルは存在するのにコンソールに表示がされなかった。

ということはカーネルがRAMにOSを展開しようとして、失敗していると考えました。

③RAMを疑う

ciscoのブートプロセスとLEDランプを見ると、POSTは成功しているはずなので
RAMも問題なく使えそうなものでしたが
POSTにRAMの検査って含まれてないんでしょうかね?

いずれにしても理由は不明ですが 次はRAMが怪しいので
ここで自宅にあった ASA5505 を分解してRAMを拝借しました。
※ASA5505と本記事のWLCは同一サイズの機器だったことや構造もそっくりだからです。
(どうせRAMも同じpin数だろうとざっくり考えました)

BA5ADE7E-6362-40D6-A882-C07F8F1824A2.jpeg

そして、怪しいRAMをASAに、元ASAのRAMをWLCへ差し込んで起動しました。

結果

ASAがWLCと同じでコンソールへの出力が無くなり、起動不可に。

WLCは出力がされ、正常に起動,ログインまでできました。

■買ったもの

  • CFリーダー
    →下記リンク
  • RAM 256 or 512MB 92pin
    →ハードオフで110円のジャンクメモリをテキトーに5本くらい

■感想

あてずっぽうなやり方でしたが、意外と何とかなるものですね。

個人的に、CFのファイルシステムは特殊なものかと思っていたんですが
まさかのext3で少し親近感がわきました。

実はCFをマウントしたあと、ディレクトリを漁っていたのですが
Linuxを起動してからWLC機能をサービスとして読みだしているように見えるファイルがありました。
なのでext3を使用しているのもなんとなく納得がいきました。

またジャンクNW機器を修理したいですね。

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