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【初心者向け】Pythonとjupyterの環境構築手順2021年版(Mac編)

Last updated at Posted at 2021-05-28

前提

  • 本記事はMacユーザーが対象となりますが、M1搭載のMacについては未だ未知数なことも多いため対象外です。anacondaは問題なく動作するそうです。
  • デフォルトの状態のMacから環境構築していきます。bashではなくzshの人などは適宜、読み替えてください。
  • windowsもそのうち書きます。

はじめに

Mac上にPythonでのデータ分析環境を整えることを目的とします。
ひとまず、MacにPython3系をインストールしてJupyter Notebookで作業できるようにすることを目標にします。Jupyter Notebookとは、ブラウザ上で動作するPythonの対話型実行環境です。
以下の2種類の方法を紹介します。

  • 手っ取り早く始めたい方向け
  • 長く使い続けたい方向け

手っ取り早く始めたい方へ

手っ取り早く始めた方は、AnacondaさえインストールしてしまえばOKです。
Pythonそのものとよく使われるライブラリを一括で管理できるパッケージです。これを入れておくとひとまず必要なモノはすべてそろうので、ある意味オススメではあります。
ただ、Anacondaというものは、Python環境をそれひとつで形成しきってしまっているため、その外部のことをやろうとすると、途端に難しくなります。(筆者の感想も入ってます)
あと重い...。

検索すると様々な記事が出てきますが、公式がおすすめなのでこちらを参考に
インストールしてみましょう。

#長く使える環境を作りたい方へ
なるべく開発環境が汚れないような構成にしつつ、不要なモノを使わないように構築していきます。
poetryだけでも十分強力なので、anyenvとpyenvのインストールはとばしても構いません。

Homebrewのインストール

これは必須です。
Homebrewの公式ページはこちら
アプリケーションの中からターミナル(黒い画面に文字が書いてあるアレです)
を用意して、スクリプトを貼り付けて実行してください。

ターミナル
$ /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

image.png

anyenvのインストール(とばしてもいい)

**env系のツールをまとめて管理できます。後にJavascriptやRubyを使いたくなったときにも、バージョン管理ツールを管理できるので入れておくことをおすすめします。
公式はこちら

ターミナル
$ brew install anyenv
$ echo 'eval "$(anyenv init -)"' >> ~/.zshrc
$ anyenv init
$ exec $SHELL -l
$ anyenv install --init

pyenvのインストール

何かと便利なので紹介します。
Pythonそのものバージョン管理に使います。

ターミナル
$ anyenv install pyenv

or

# anyenvをinstallしなかった人は
$ brew install pyenv
$ echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.bash_profile
$ echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile
$ echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.bash_profile
# 適用
$ source .bash_profile

続いて好きなバージョンのPythonを入れます。

$ pyenv install -l

でインストール可能な一覧が出てきます。
おすすめは3.6~3.8くらい。
その後、インストールしたいバージョンを指定して実行(以下の例はpython3.7.5)

$ pyenv install 3.7.5

あとは環境を適用させるだけです。

ターミナル
# PC全体に適用させたい場合
$ pyenv global 3.7.5

#ディレクトリ下だけの場合
$ pyenv local 3.7.5

poetryのインストール

Pythonのモジュール管理を行います。
公式ドキュメントはこちら
日本語もありました。こちら

ターミナル
$ curl -sSL https://raw.githubusercontent.com/python-poetry/poetry/master/get-poetry.py | python
ターミナル
$ echo '$HOME/.poetry/bin:$PATH' >> ~/.bashrc
#zshの場合これだけだとエラーする可能性があります。その場合は以下のコマンド
$ echo '$export PATH="$HOME/.poetry/bin:$PATH"' >> ~/.zsh

$ source ~/.bashrc

# 環境を各ディレクトリ直下に作るためのコマンド
$ poetry config virtualenvs.in-project true

実際に使う場合

新しい作業ディレクトリを作成し、移動したら

ターミナル
$ poetry init

対話型で、質問に答える形で環境を作っていきます。
これを行うことでpyproject.tomlというファイルができます。環境の設計図だと考えてください。
ここで入れ忘れたモジュールがあっても後に追加できます。

ターミナル
$ poetry add モジュール名 
$ poetry install

jupyterを使う場合

ターミナル
#少し時間がかかります
$ poetry add jupyter
# 起動
$ poetry run jupyter notebook

個人的にはnotebookよりもjupyterlabの方が使いやすいのでおすすめ。

ターミナル
$ poetry add jupyterlab
$ poetry run jupyter lab

起動の際はjupyterlabの間に空白が必要です。

poetryの便利なその他のコマンド

ターミナル
# poetry自身のアプデ
$ poetry self update

# poetry内の.pyファイルの実行
$ poetry run python hoge.py

# 環境内に入る(出る時はexit)
$ poetry shell

最後に

Googlecolabも非常に強力ですが、最初から環境が用意してあるがゆえに、中で何が行われているか理解しにくいです。ローカルに一度でも環境を構築した経験があれば、この先も非常に強い武器となります。ぜひ臆せず挑戦してみてください。質問はいつでも受け付けています。

余談

序盤でも触れたAnacondaの話を少しします。インストール時にパスの設定するのですが、Anacondaの/bin下の設定がOSのもともとの環境と干渉しあい思わぬ不具合を生みやすいです。UNIXベースのOSということもあり、自分の実行環境がよくわからなくなるなどの欠点がWindowsと比べ多いという問題点があります。Windowsの場合は干渉するものはありませんし、最初からPythonが入っていないため環境の準備が少々面倒です。なのでMacに比べてAnacondaの利用は実用的だと思ってます。(筆者がMacユーザーのため、偏見は少し入ってます)
あと必要のないツールも有無を言わさず大量に入っているため、容量の圧迫は余儀なしです。

参考

zsh環境でpoetryのインストール(エラー対処)方法

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