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【JWT】 入門

Last updated at Posted at 2019-02-04

JWTとは

  • 公式サイト
  • JSON Web Tokenの略  
  • 電子署名により、改ざん検知できる。
  • 認証用のトークンなどで用いられる。

構成

  • ヘッダペイロード署名の3つから成る。
  • それぞれは、Base64でエンコードされている
  • それぞれは、 . (ドット) で結合されている。
JWTの構文
[ヘッダ].
[ペイロード].
[署名]
実際のJWT
eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9.
eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwibmFtZSI6IkpvaG4gRG9lIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ.
t42p4AHef69Tyyi88U6+p0utZYYrg7mmCGhoAd7Zffs

作り方

 1. アルゴリズムTokenのタイプを、ヘッダに設定

アルゴリズム 説明
HMAC SHA-256 256ビットのハッシュ値を生成する関数
ヘッダ
{
  "alg": "HS256",
  "typ": "JWT"
}

 2. ヘッダをBase64でエンコード

ヘッダをBase64でエンコード
echo -n '{"alg":"HS256","typ":"JWT"}' | base64
Base64エンコードされたヘッダ
eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9

 3. ペイロードを設定

クレーム名 説明
issued at JWT を発行した時刻
subject JWT の主語となる主体の識別子
ペイロード
{
  "sub": "1234567890",
  "iat": 1516239022
}

 4. ペイロードをBase64でエンコード

ペイロードをBase64でエンコード
echo -n '{"sub":"1234567890","iat":1516239022}' | base64
Base64エンコードされたヘッダ
eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ

 5. ヘッダとペイロードを . (ドット) で結合し、署名なしTokenを生成

署名なしトークン
eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9.
eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ

 6. 署名なしTokenに対し、秘密鍵とHMAC-SHA256を用いて署名を生成

署名なしTokenに、HMAC-SHA256を適応
echo -n 'eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9.eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ' | \
openssl dgst -binary -sha256 -hmac 'secret' | \
base64
署名
t42p4AHef69Tyyi88U6+p0utZYYrg7mmCGhoAd7Zffs

 7. 署名なしTokenと署名を . (ドット) で結合

JWT
eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9.
eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwibmFtZSI6IkpvaG4gRG9lIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ.
t42p4AHef69Tyyi88U6+p0utZYYrg7mmCGhoAd7Zffs

実装

JWTの生成と検証を、Javascriptで実装する。

前提条件

秘密鍵の値を、secretとする

JWTの生成

JWTの生成
const crypto = require('crypto')

const base64 = json => {
    const jsonStr = JSON.stringify(json)
    const jsonB64 = Buffer.from(jsonStr).toString('base64')
    const jsonB64NoPadding = jsonB64.replace(/={1,2}$/, '')
    return jsonB64NoPadding
}

const HMAC_SHA256 = (key, data) => {
    const hash = crypto.createHmac('sha256', key).update(data).digest('base64')
    const hashNoPadding = hash.replace(/={1,2}$/, '')
    return hashNoPadding
}

const header = { alg: 'HS256', typ: 'JWT' }
const payload = { sub: '1234567890', iat:1516239022 }
const key = 'secret'
const unsignedToken = `${base64(header)}.${base64(payload)}`
const signature = HMAC_SHA256(key, unsignedToken)
const jwt = `${unsignedToken}.${signature}`

console.log(jwt)
出力結果
eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9.
eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwibmFtZSI6IkpvaG4gRG9lIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ.
t42p4AHef69Tyyi88U6+p0utZYYrg7mmCGhoAd7Zffs
  • JSONをBase64エンコーディング
    alt

  • HMAC-SHA256より、JWTを生成

alt

JWTの検証

JWTの検証
const crypto = require('crypto')

const HMAC_SHA256 = (key, data) => {
    const hash = crypto.createHmac('sha256', key).update(data).digest('base64')
    const hashNoPadding = hash.replace(/={1,2}$/, '')
    return hashNoPadding
}

const key = 'secret'
const jwt = 'eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9.eyJzdWIiOiIxMjM0NTY3ODkwIiwiaWF0IjoxNTE2MjM5MDIyfQ.t42p4AHef69Tyyi88U6+p0utZYYrg7mmCGhoAd7Zffs'

const splits = jwt.split('.')
const unsignedToken = [splits[0], splits[1]].join('.')
const signature = splits[2]

console.log(HMAC_SHA256(key, unsignedToken) === signature)
出力結果
true

alt

認証におけるJWTの利用

新規登録/ログインより、ユーザはJWTを取得する。
APIを利用する際は、JWTを付与してリクエストを行う。
例として、JWTを利用し、ユーザ照会APIにリクエストを行う。

前提条件

  • ペイロードは、ユーザIDと有効期限の情報をもつ
ペイロード
{
  "user_id": "1234567890",
  "iat": 1516239022
}
  • APサーバは、以下のAPIを提供している。
Method URL Parameter Response 説明
GET /user Authorization ユーザ名を返す ユーザ情報を返す
Method URL Body Response 説明
POST /register id, password Tokenを返す ユーザ登録を行う
POST /login id, password Tokenを返す ログインを行う

新規登録する場合

  1. ユーザ登録
    name=hoge, password=hogeとし、 /registerにPOSTリクエストする。
    ② APサーバは、DBに対し、新規登録をリクエストする。
    ③ DBは、ユニークなIDを設定しつつ、name, passwordの登録を行う。
    ④ DBは、APサーバに対し、ユーザIDを返す。
    ⑤ APサーバは、ユーザIDと秘密鍵より、Tokenを生成する。
    ⑥ APサーバは、ユーザにTokenを返す。
    alt

  2. ユーザ情報をリクエスト
    AuthorizationにJWTを設定し、 /userにGETリクエストする。
    ② APサーバは、秘密鍵を用いてTokenを検証する。
    ③ APサーバは、TokenからユーザIDを取得する。
    ④ APサーバは、DBに対し、IDに対するユーザ情報をリクエストする。
    ⑤ DBは、IDに対するユーザ情報を返す。
    ⑥ APサーバは、ユーザにユーザ情報を返す。
    alt

ログインする場合

  1. ログイン
    name=hoge, password=hogeとし、 /loginにPOSTリクエストする。
    ② APサーバは、DBに対し、ユーザの確認をリクエストする。
    ④ DBは、APサーバに対し、対応するユーザIDを返す。
    ⑤ APサーバは、ユーザIDと秘密鍵より、Tokenを生成する。
    ⑥ APサーバは、ユーザにTokenを返す。
    alt

  2. ユーザ情報をリクエスト
    AuthorizationにJWTを設定し、 /userにGETリクエストする。
    ② APサーバは、秘密鍵を用いてTokenを検証する。
    ③ APサーバは、TokenからユーザIDを取得する。
    ④ APサーバは、DBに対し、IDに対するユーザ情報をリクエストする。
    ⑤ DBは、IDに対するユーザ情報を返す。
    ⑥ APサーバは、ユーザにユーザ情報を返す。
    alt

まとめ

JWTを実装しました。実装することで、理解が深まると思います。
また、認証におけるJWTの利用方法についてまとめました。
間違い・指摘等があればコメントお願いします。

参考文献

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