要約
- ロボティクスの分野で最近,カンファレンス(ICRA,IROSなど)への論文投稿と同時に,レター(Robotics and Automation Letters: RA-L)に投稿できるようになったので,その情報共有
- RA-Lにリジェクトされても,カンファレンスにアクセプトされることもある
- RA-Lの採録の基準は,カンファレンスの採録基準より高そう
なお,筆者は3回RA-Lに同時投稿し,戦績は以下の通りです.
- 1発リジェクト,カンファレンス(ICRA)もリジェクト
- リバイス&リサブミット→リジェクト,カンファレンス(ICRA)はアクセプト
- リバイス&リサブミット→アクセプト,カンファレンス(IROS)もアクセプト
RA-Lとカンファレンスの査読
私が投稿した経験だと,RA-Lの1回目の査読とカンファレンス側の査読は同じです.なので,RA-Lでの査読の評価がそのままカンファレンスの方の評価にも繋がるのだと思います.
なお,RA-Lとカンファレンスの採録基準は,RA-Lの方が厳し目だと思います.「RA-Lにアクセプトされたが,カンファレンスにはリジェクトされた例もある」と聞いたことはありますが,私は査読のときに「RA-Lのアクセプトには認められない」という言葉をもらいながらも,カンファレンスにはアクセプトされたことがあります.
RA-Lの査読プロセス
基本的には2ヶ月で1度めの査読が返って来て,リジェクトか,リバイス&リサブミットになるのだと思います.リバイス&リサブミットの場合は,約30日で対応することになります.その後1ヶ月程度で最終通知が来ます.なので,トータルで4ヶ月程度で最終的に採録されるかどうかの結果がわかります.
RA-Lが1発リジェクト,カンファレンスもリジェクトのとき(カンファレンスはICRA)
RA-Lで1発リジェクトになると,おおよそICRAとIROSもリジェクトになる気がします.少なくともここでリバイス&リサブミットぐらいはもらっておかないと,カンファレンスへの望みも薄くなるような印象があります.
RA-Lがリバイス&リサブミット→リジェクト,カンファレンスはアクセプトのとき(カンファレンスはICRA)
RA-Lの方は最初にリバイス&リサブミットという結果でしたが,最終的にリジェクトになりました.そして,RA-Lの1回目の査読結果と同じものがカンファレンスの査読結果として返ってきて,こちらはアクセプトになりました.やはりRA-Lはジャーナルカウントされるので,査読結果が厳し目になるなという印象です.
RA-Lがリバイス&リサブミット→アクセプト,カンファレンスもアクセプトのとき(カンファレンスはIROS)
RA-Lのプロセスでリバイス&リサブミットを行い,アクセプトの連絡をいただきました.その後,カンファレンス側からもRA-Lの1回目の査読結果が来て,アクセプトになりました.こちらも,やはりRA-Lはジャーナルカウントされるので,こちらが通るならカンファレンスも通るのかなという印象です.
まとめ
ロボティクスの分野で最近できるようになった,ICRAやIROSなどと同時投稿できるRA-Lに関して,3回投稿してみてどんな結果になったかを書いてみました.やはり,RA-Lはジャーナルカウントされるのでカンファレンスより査読が厳し目という印象です.
この記事が,RA-Lへ投稿しようと思っている人に対して少しでも参考になれば幸いです.