私は、昨年度に新卒で入社し、2022年10月にServiceNowを扱う部署に配属されました。
配属されてから勉強の一環として、ServiceNowの入門記事を自作しました。
元々は、自分の勉強と今後新人が入ってきたときに使うことが目的でしたが、
せっかくなので社外の方々のお役にも立てればと思い、Qiitaに投稿することにしました。
題して、 【超初心者向け】ServiceNow超入門! です。
<目次>
1.本記事の説明
2.ServiceNowってなに?
3.ServiceNowの全体像~Now Platform~
4.ServiceNowでできること
5.ServiceNowの特徴
1.本記事の説明
「【超初心者向け】ServiceNow超入門!」は、ServiceNowを知らない人に向けた記事です。
ServiceNowって何??何用のシステムなの??と思っている アナタ に、
ServiceNowとは何なのか、についてご説明していきたいと思います。
2.ServiceNowってなに?
ServiceNowとは、アメリカの「ServiceNow」という会社が販売しているアプリケーションです。
ServiceNow社は2004年に創業し、企業の近代化と変革を実現するクラウドサービスとして、SaaSやPaaSの ビジネスモデルを提供しています。
世界中に拠点があり、日本では東京に「ServiceNow Japan合同会社」があります。
世界中で社員数は14000人、顧客企業は6800社以上です。(2023/3 時点)
「誰がどんな仕事をして、どのように仕事が流れているのか、 会社全体で把握 しよう!」が目標として掲げられています。
また、ServiceNowは クラウド上(ServiceNowのデータセンター)に置かれている ため、
会社や自宅等、どこからでもアクセス可能です。
要するに、、
ServiceNowは、アメリカ生まれの世界中で売れているクラウドアプリケーションなのです!
3.ServiceNowの全体像~Now Platform~
ServiceNowには、 Now Platform という基盤があります。
Now Platformと呼ばれるアプリ開発プラットフォーム(aPaaS)のを使って開発されたのが、業務用アプリ(SaaS)の製品群です。
それぞれの便利機能が、ITサービスマネジメントや、セキュリティオペレーション、カスタマーサービスマネジメントなどの製品群に分けられています。
※詳しくは、製品ドキュメントに記載があったので、ご参考にしてください。
4.ServiceNowでできること
ここからは、ServiceNowを使うことで何ができるのか、具体的に説明していきます。
1.IT業務生産性の劇的な改善、従業員体験の高度化、お客様/代理店体験の高度化
2.PCブラウザからの操作が可能
3.Platform of Platforms
4.One Platform
5.Digital Workflow
1.IT業務生産性の劇的な改善、従業員体験の高度化、お客様/代理店体験の高度化
ServiceNowは企業の業務用アプリケーションとして、以下の4つのサービス群から構成されています。
Technology Work Flow(社内ITを楽にするアプリ群)
使う人:IT部門
できること:ITサービスマネジメント(ITSM)、ITオペレーションマネジメント(ITOM) 等
Employee Work Flow(社内人事業務や法務業務を楽にするアプリ群)
使う人:人事部門、法務部門
できること:HRサービスデリバリー(HRSD)、法務サービス提供(LSD)
Customer Work Flow(社外顧客対応業務を楽にするアプリ群)
使う人:カスタマーサービス部門
できること:カスタマーサービスマネジメント(CSM)
Creator Work Flow(ServiceNowアプリを簡単に開発する)
使う人:ServiceNowを使って仕事をする社員
できること:アプリ開発(ローコード/ノーコード)
2.PCブラウザからの操作が可能
役割ごとで違う画面を出すことができます。
⇒同じServiceNow上で、それぞれの社員に合わせた画面を作ることが可能です。
例えば、、、
一般社員
→Portal ・・・一般向けの、誰もが使いやすいWebサイトのような画面
専門部署(IT部門やCS部門等)
→Work Space ・・・業務アプリに特化した画面
ServiceNowで仕事をする専門部署の人向けの専門業務画面
アプリ管理者
→Platform UI ・・・ServiceNowの全ての機能&データにアクセスできるメイン画面(通常メニュー)、新しい機能の作成も可能
また、スマホアプリでもServiceNow内のデータや機能にアクセスが可能です。
(Android / iOS向けのアプリ「Now mobile」を提供)
⇒外出先でもServiceNowを確認することができます。
3.Platform of Platforms
従来
部署ごとに異なる業務用システム/サービスを使用すると、それぞれの部署がバラバラの画面を使って作業することになります。
ServiceNow導入後
プラットーフォームを統一することで、どの部署も同じような画面で業務データや機能の操作ができます。
4.One Platform
従来
部署が持っている情報をExcelなどのファイルにまとめて、他部門に連携することになります。
ServiceNow導入後
様々な部署の業務データが1つの場所(Now platform上)に集められるため、
・作成したデータをリアルタイムで他部門に連携することが可能になります。
・他部署の業務データを利用した、分析や業務ができるようになります。
要するに、、 情報の漏れがなく、部門を跨いだ情報の連携が無駄なく行えるようになります!
5.Digital Workflow
仕事の流れ全体の 効率化・見える化・自動化 が可能です。
従来
・問い合わせに対し、作業の割り当てや他部署連携をマニュアルを使って実施
・部署横断のプロセスが管理されていない
・問い合わせの全体状況を誰もリアルタイムに把握できない
⇒全体で仕事をしているのに、誰がどういう状況なのか把握できるシステムがない・・・
例えば、、、
◇インシデント管理の仕事だけでも、様々な部門が関わっている
◇連絡手段も様々だと、各部門が分断されてしまう
ServiceNow導入後
・部署を超えた”作業の割り当て/連携”を自動化!作業自体も自動化できます
例えば、、、
◇担当タスクのステータスが変わるとメールが送られてくる
◇社内申請を出したら自動的に、室長→部長→本部長の順に承認申請が回る
・問い合わせの状況をリアルタイムに更新・把握することが可能です
⇒誰がどういう状況で、自分にどのような仕事が回ってきているのか把握できます
・誰もが同じ画面から分かりやすく、担当部署に問合せ/依頼を行えます
→ ”サービスカタログ” を使えば、申請や依頼を全て “サービスカタログ” の画面から簡単に行うことができます
⇒部署ごとに異なる申請フォームを使う必要がない
申請者・担当部門ともに、どこまで仕事が進んでいるのか把握が可能!
要するに、、、
メールなどで連絡をわざわざ回すことなく、全てServiceNowの画面から見て把握することができます
(ServiceNowを利用したすべての内容が自動的に記録されるため、
データの見える化、自社の課題などを容易に分析することができ、DXを促進することができます)
5.ServiceNowの特徴
1.ローコード/ノーコード
2.バージョンアップ
3.ライセンス
1.ローコード/ノーコード
プログラミング不要で、誰もが簡単に、かつ、直感的にアプリ開発を行えます
⇒ユーザー側からだけでなく、開発者側からでも、直感的にServiceNowを使用することができます
※NowPlatformに様々な部品が用意されており、同部品をGUIにて直感的に組み合わせることでアプリ開発が可能となります
また、市民開発を促進するための機能も具備されています
2.バージョンアップ
ServiceNowは、半年に1度のバージョンアップがあります
バージョンアップをすることで、新機能を享受することができます
バージョンにはアルファベット順に世界の都市名が使われています
※本稿を作成している2023/10時点は、Vancouverバージョン
3.ライセンス
ServiceNowを使うには、ライセンスが必要です
ServiceNowを使うユーザ全員ではなく、ServiceNowのシステム運用担当者や申請の承認をするユーザにそれぞれライセンスが必要となります
おわりに
いかがでしょうか?
ServiceNowについて、少しは理解いただけたでしょうか?
ServiceNowからも初学者用のコースが用意されているので、本稿と合わせて勉強していただけたらと思います。
みんなで目指せ!ServiceNowマスター!!