Twitterでは書ききれなかった部分も多いので、Qiitaでも改めてテックキャンプを受講した感想を投稿。結論としては、Webアプリ開発の基礎を学び比較的早く転職を決めることができたので、受講してよかったと思います。
経歴
前職は技術系の公務員。設備工事の工事設計や施工監督が主業務で、プログラミング関係の知識は一切必要なし。ただ、Excelでマクロを作ると便利だったため、Excel VBAでのプログラミングはある程度行っていました。
テックキャンプに入校したきっかけ
テックキャンプについての情報は 公式HPなどをご覧ください。
簡単に説明すると、IT業界未経験者向けのプログラミングスクールで、WEBエンジニアとしての基礎を学習することができます。また、学習後にはITエンジニアへの転職支援も行ってくれます。
私としては年齢的な問題もあり、とにかく早く必要最低限の技術を身につけ、ITエンジニアへと転職したかったため、前職を退職して短期集中(10週間)でのテックキャンプへの入校を決めました。
テックキャンプでの活動は、大きく分けてカリキュラム内容を学習する期間、オリジナルアプリを開発する期間、転職活動を行う期間の3つに分割できるため、次からそれぞれの感想を書いていきます。
カリキュラム学習期間についての感想
Webアプリを作成するために必要な知識を、基礎的なWebアプリを開発しながら学んでいきます。学べる技術としては、HTML/CSS, ruby (Ruby on Rails), GitHub, javascript, mysql3, AWS(S3)でRuby on Railsの比重が大きいです。次のオリジナルアプリ開発に時間を割きたかったので、Webアプリ開発の考え方の要点をおさえてサクサク進めました。
良かった点
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カリキュラムをこなせば、WEBアプリケーションの基本的な部分を効率よく理解できる
Webアプリケーションの作成・テストからHerokuというサービスを使った一般公開まで、カリキュラムをこなせばWebアプリケーションを開発する基礎的な部分の内容は一通り学習することできた。難易度の違う複数のWebアプリケーションを順に開発することで、前のアプリ作成で学んだことを復習したり、段階的に技術や考え方を身につけることができるので、理解しやすかった。 -
期限が決められているので、進捗状況を把握しやすい。1日の学習も時間割で管理されているので、集中しやすい
カリキュラムの項目ごとに目標時間が設定されているので、進捗管理がしやすかった。ただ、未経験者を対象にしているためか目標時間が長すぎると感じたので、オリジナルアプリ開発時間を長めに取るためにも目標時間の半分程度を目安に学習を進めました。
また、1日の学習も学習時間と学習内容発表時間、休憩時間のサイクルを繰り返し行うテックキャンプオリジナルの方式となっていた。そのため、アウトプットや休憩の時間を通して学んだことを整理したり頭を休めることができたので、効率的に知識を定着させることができた。
悪かった点
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技術的な質問を相談するメンターさんの力量のばらつきがとても大きい
多数の受講生の質問に答えるために大勢のメンターを雇っている以上仕方のないことかもしれないが、納得できる回答を得るまでにかかる時間にかなり差があった。受講生6人でチームを作って学習内容を発表しているのでその中で聞くこともできるが、全くの未経験者から多少プログラミングの知識がある人まで混在しているので、同程度の進捗の人がいないとチーム内で解決することも難しくなってしまうこともあった。結果として自分で調べて、自走力がつくので悪いことばかりではないのかもしれないが… -
擬似的なものしかチーム作業を体験できない
カリキュラム時間の都合上、チーム作業はGithubでメンターさんにコードレビューをもらう擬似的な体験のみとなっている。10週間という限られた期間で、かつチームメンバー同士で進捗も違うため仕方がないが、より実際の現場に近い形での作業があるとなお良かった。
オリジナルアプリ開発期間についての感想
カリキュラムの学習で学んだ知識を元にオリジナルアプリを開発します。開発したアプリが就職活動で使うポートフォリオになるため、技術的・内容的に興味を惹くものにしたいと思って時間を掛けるようにしました。独自性をアピールしたり、テックキャンプで習っていない技術や機能を実装すると、次の就職活動でアピールポイントになると思います。
良かった点
- 個人作業になるため自走力がつく
原則メンターさんには質問できず、また初期から学習計画を相談しているライフコーチさん、就職活動を支援してくださるキャリアアドバイザーさんもプログラミングを現役でしている方は少ないと思うので、技術的な課題については自分で調べて解決することがメインになります。そのため、課題解決するための自走力はここで鍛えられると思います。なお、アプリ案を相談したり、チーム内で技術的な相談をすることはできるので、そこも良かった点だと思います。
悪かった点
- 個人作業になるためサポートの恩恵を受けにくい
良かった点にも記述しましたが、個人作業になるため、テックキャンプだからこその強みというものは見つけづらいと感じました。
転職活動期間についての感想
これまでの学習で得た知識や作成したポートフォリオを生かして就職活動を行います。テックキャンプからも求人を紹介して貰えますが、数は限られているため転職サイトからの求人も探すことを推奨されます。また、面接は場数を踏んだ方が慣れるので、練習という意味でも少しでも興味を惹かれた求人には応募していました。
良かった点
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キャリアアドバイザーさんに活動状況を相談できる
オリジナルアプリ開発期間の内から職務経歴書の添削や面接対策を受けられ、就職活動期間中も週に1回程度は相談が出来るので非常に助かりました。一人きりで就職活動を行うと、技術的な面でも精神的な面でもしんどい部分があるので、相談できるキャリアアドバイザーさんがいるのはとてもありがたく感じました。 -
紹介してもらえる求人には魅力的なものが多く、選考突破率も高い
転職サイトと比較して担当する業務内容や勤務形態が魅力的な求人が多く感じられました。また、書類選考や面接の突破率も高く感じました。とはいうものの求人数は限られているため、転職サイトの求人も探した方がいいと思います。
悪かった点
- 紹介していただいた求人の選考状況がわかりにくい
書類選考の結果が出る時期が企業によってかなりバラバラで、場合によっては2週間以上経ってから応募受付が終了していたとの連絡が来るので、転職サイトで自己応募した求人の面接とのスケジュール調整がしにくい点は、少しやりずらく感じました。
転職活動を終了して
約3ヶ月でWebアプリケーションの作り方を学んでITエンジニア転職を成功させることは、自力独学では難しかったと思います。なので、私自身はテックキャンプを活用できて良かったと感じます。ですが、万人におすすめできるかと言われるとそうではありません。
まず、全てプログラミングスクールに任せきりにする人にはオススメできません。わかりやすいカリキュラムやポートフォリオを作るまでの道筋、学習に集中しやすい環境は提供して貰えますが、課題をただこなしているだけでは就職活動の段階でこれまでの成果をアピールして転職を成功させることは難しいと思います。就職活動では課題を自力で解決できる自走力を重視される場面が多いと感じました。
また、全て自力でポートフォリオまで作れる、という方も受講の必要はないと思います。テックキャンプの受講は決して安くないため、例えば転職保証のためだけの費用としては高く感じます。
転職のための道筋さえ分かれば自走して課題を乗り越えられる、とにかく早く転職への道筋を決めたい、という方にはテックキャンプの受講をオススメできます。