利用環境
BIサービス:Oracle Analytics Cloud 機能セット(Enterprise Analytics)
Oracle Analytics Cloudのメール送信機能を活用する際のメールサーバの設定方法
Oracle Analytics Cloud EnterpriseのClassicホームページには、レポート(分析やダッシュボード)を任意の宛先にメール送信する機能が備わっています。この機能を使えば、配信スケジュールが設定できるので、定型的なレポートをユーザに配信することもできます
今回は、Oracle Cloud Infrastuructureに標準で用意されているE-Mail Deliveryの機能を使って、Oracle Analytics Cloudの電子メール機能を活用する設定手順を試します
承認済送信者の登録
まず、approved-sendersのリソース権限を持ったユーザーでOCIのコンソールにログインし、送信元の登録を行います。
approved-sendersのリソース権限を与えていない場合は、下記の要領でユーザーが所属するグループに権限を与えてください。
Allow group <グループ名> to manage approved-senders in compartment <コンパートメント名>
OCIのコンソールから開発者サービス⇒電子メール配信を選択します
次に、承認済送信者に移動し、承認済送信者の作成アイコンをクリックします。その際、コンパートメントが正しく選択されているか注意をしてください。
承認済送信者の作成画面で、電子メールアドレスに任意の送信元メールアドレスを入力の上、承認済送信者の作成アイコンをクリックし、登録します
SMTP資格証明の生成
ユーザーの一覧から送信元ユーザのユーザー名をクリックし、ユーザーの詳細画面に遷移します。左下のSMTP資格証明のリンクにアクセスし、SMTP資格証明の生成をクリックします。
任意の説明を入力の上、SMTP資格証明を生成します
SMTP資格証明の生成ボタンをクリックすると、資格証明が生成されて、ユーザー名とパスワードが表示されます。こちらは再表示されないため、必ずコピーしておきます。
SMTPサーバー情報の取得
”電子メール配信の構成からSMTPサーバー情報を確認の上、控えておきます。リージョンによってエンドポイントが変わります。
パブリック・エンドポイント: smtp.email.ap-tokyo-1.oci.oraclecloud.com
SMTPポート: 587または25 ※SMTPポートは587で良いと思います
Analytics Cloudでのメールサーバの設定
ここからは、Oracle Analytics Cloudのコンソールにアクセスして、メールの配信設定を行います。コンソールからメール設定を選択します
メール設定画面で、必要情報を記入の上、保存します
SMTPサーバー:”電子メール配信の構成から取得したSMTPサーバーの情報(東京リージョンの場合は、smtp.email.ap-tokyo-1.oci.oraclecloud.com)
ポート:587を指定
送信者の表示名:任意の表示名
送信者の電子メールアドレス:送信元のメールアドレス
認証済:チェックをする
ユーザー名、パスワード:SMTP資格証明の生成で、生成されたユーザー名とパスワード
接続セキュリティ:STARTTLSを選択
TLS証明書:デフォルトの証明書を選択
動作確認
クラシックホームページに移動し、カタログを開きます。任意の分析のその他メニューから電子メールを選択します
宛先に、任意の電子メールアドレスを指定し、OKボタンをクリックします
送信タイプとして、後でを選択すると、任意の繰り返し間隔と、配信日時を指定することができます。
Analytics Cloudのコンソールの配信のモニターから配信の結果を確認することが可能です
まとめ
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Oracle Analytics CloudのEnterprise Editionでは、電子メールによる分析レポートの配信を行うことができる
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メールの配信については、Oracle Cloud Infrastructureが提供するE-Mail Deliveryの機能を活用することで、容易にSMTPサーバのサービスを利用することができる。E-Mail Deliveryはマネージドのサービスなので、メールサーバの管理をする必要もないので便利