この記事はeeic Advent Calendar 2015の21日目の記事になります。
それで何点上がったんですか?
商社の面接でこんなことを訊かれました。
内容はeeic(Electric, Electoronic, Information & Communication Engineering:東京大学電気系2学科-電子情報工学科・電気電子工学科)のPVについて。
やった行いに対して結果の検証をすべきだといわれました。よく考えれば当然の話。
とはいえ、学科PV(Promotion Video)を作ったのは2年前。
自分の院試(大学院入試)の点数さえ覚えていないのに、下の代の底点(進学予定者の最低点)なんて覚えているわけがない。
…エントリーシートに書いた内容の周辺については最低限まとめておいた方がいいぞ☆
そもそも何で学科PVの話なんて書いたんですかね?
eeicの人気の変遷については、eeicアドベントカレンダーの2日目の記事のなかちゃんさんの投稿があるのでそちらをどうぞ。
進学振分けの情報は、公益財団法人東京大学新聞社が毎年発行している東大20XXシリーズに記載されている情報も参考になります。
週刊東京大学新聞でも例年進学振分け特集号や進学振分けに関するニュースを掲載しているので、興味のある学生にはご購読をおすすめしたいです。
昔制作に関わっていたので、紹介しました。
eeicが駒場生、もとい未来のeeic20XXに関心を持ってもらうためにやっていることについては、
数代上の先輩が精力的に力を入れ始めたことに端を発する五月祭をはじめとして、未来発見フォーラムへの参加、駒場生向けの全学体験ゼミナールの開講等挙げられると思います。
最近は矢谷研の学生が五月祭(iOS・Android)・駒場祭(公開終了?)のアプリの制作も担当しています。
各研究室の公開も知名度upに貢献していると思われます。
また、駒場生向けには毎年ガイダンスが開かれます。
私が電気系のガイダンスを受けた時は「まだ見ぬ明日へ」というコピー用紙で作られた小冊子が配られました。
電気系の学生生活に触れ、また他の学科の人の話も載っていたこの冊子に私はぐっとくるものがありました。
学科PVは私の代のそれであるといっていいかもしれないですね。
資料を見る限り、進学振り分けの点数については微増というところでしょうか。PVの効果についてはやや怪しいかも。
前述の通り、電気系全体として多くの取り組みをしてアピールをしていますし、まぁ成果の取り分なんて…。
底割れさえしなければ…、と思わないこともないです。
私自身、電子情報工学科に行きたかったのですが、第一段階で落ち、第二段階で点数の低い電気電子工学科に志望を切り替えた経緯があるのです。
きらめく学科でまた会える
学科PVはAdobeのAfter Effects CS5を用いて作られています。
私の出身中高では、高3の運動会の時に200ページ程度のパンフレットを作る伝統があり、
それに憧れ、中学の時からパンフレットを作ったりしていました。
そのとき触っていたのがAdobe Creative Suite 2 Professional Academic版、とりわけInDesign CS2。
大学に入ってからAdobe更新するか、と思って買ったのが映像編集ソフトも入ったAdobe Creative Suite 5 Master Collection Student and Teacher Edition。
昔はニコニコ動画を頻繁に見ていて、特に御三家といわれていたもの(東方、アイマス、ボカロ)のうち、アイマス(THE IDOLM@STER)のMAD動画(通称ニコマス)にはまっていた時期がありました。
ニコマスはノベルや手書き、楽曲のRemixなどいろいろあり、私が好きだったMAD動画(im@sコラボPV)は当初、アーケードより画質が大分向上したXBOX360の初期版のゲーム映像を編集したものに別の楽曲をのせていたものが
大半だったように記憶しているのですが、続編のL4U!(THE IDOLM@STER LIVE FOR YOU!)で「七夕革命」というブルーバック背景ステージが利用できることが明らかになった事件があり、状況は一変しました。
ブルーバックというのは、その名の通り背景が一面の青で色情報をもとに切り抜きできてしまうものです。「電波少年」や「YOUは何しに日本へ?」で使われてる(た)クロマキー合成みたいな感じです。
ライブシーンの雪歩のみが抜けてしまうわけですよ。自動で!
ちなみに、それ以前も切り抜きしていた人はいて、ステージを撮影するカメラが動かないバグを利用して検出したり、手で切り抜いたりしていたようです。
アイドルだけが抜けると、今度はステージ・背景を自前で用意して組み合わせることができるようになってAfter EffectsやFinal Cutを用いた動画制作が盛んになりました。
有名なのが、わかむらPです。ニコマスでの成功を足掛かりにして、プロとして今は八王子Pの初音ミク曲のMV制作や霧島レイの3Dモデリング等をしている方です。
プロになったときにニコマスの動画は著作権的にアレだといって自主的に全削除されてしまったのですが、合同作品のため削除されなかったニコマスメドレー等で現在もその技術力を見ることができます。
ニコマスの制作の様子はNHKのネットスターで紹介されたこともありました。
deadblue238PとかシラカワPとか好きでした。空想メロウがおすすめなのですよ><
mmtsgzkwys氏のPerfumeのエレクトロ・ワールドを組み合わせたMADが結構流行ってそれがPerfumeの人気につながったという話もあります。
みてれぅチャンネルでチラッと見たら、もうゲーム映像を使ったニコマスMADも下火なのかなぁ、と。
アイマス自体、アイマスSPの時に美希がプロデュースできなかったり、L4UのKosmos, Cosmosの配信の時にごたごたがあったり、2の時に竜宮で3人抜けたり、男アイドルがいたり、主題歌のアーティストを投票で選ぶと言ったり、
XBOX360からPS3に移ったり、ゆりしーが降板したり、ごたごたが多かった印象があります。
最近はアニメとソーシャルゲームで盛り返した印象はありますが、もっと全体的に上手くプロデュースできなかったのかなぁと思わざるを得ません。プロデューサーさん?
話を戻すと、かつてのニコマスMADへの憧れが私をAdobeCS5MCの購入に向かわせたわけです。Design Premiumではなく。
まぁ、購入したものの三日坊主というか、結局ほとんど触らないまま、学科PVやるぞ!という現Twitchのアユハさんの一声に乗っかってようやく登り始めたわけです。はてしなく遠いAE坂をよ…
キはκihonのキ
3 ・ 2 ・ 1 どっか~ん! なぜなにえ~い~!
お~いみんな集まれ~。あふたーえふぇくつについての解説がはじまるよ~。
先ほどからAfter Effects(AE)という名前が出てきているのですが、何をするためのソフトかというと、紙芝居です。
FPS(Frame Per Second)という単位をご存知でしょうか。1秒間に約24枚、約30枚といった静止画を高速で切り替えているのが動画です。
AEは位置やエフェクトの大小などのパラメータを設定した「キーフレーム」を打つことができます。
図形を描いて、
00:00の時点でx=200の座標
、
01:00の時点でx=1200
の座標というキーフレームを打つとしましょう。
その設定で動画をレンダリング(各コマ描画)したとき、00:30の時点でx=700の座標に図形が来ます。
(写真だと来てないけど気のせいだよ…)
このように設定したキーフレーム間を補完することによって動画にするのがAfter Effectsの役割です。(本当に?
補完方法は線形だけでなく、出だしが早く徐々に遅くなるものを選ぶこともできます(イージーイーズ)。
コマの補完が本質といって差し支えないと思います。
駒場キャンパスで図形科学IIをとる(あるいはとった)方はCAD、CGについて講義を受ける(た)ことと思います。
CGの制作時に、2Dの作業とは大きく違った項目があったのではないでしょうか。
カメラと光源です。
After Effectsは3Dで作業することもできます。カメラを設定すると、オブジェクト側を動かさずに映像を変えることができます。
PVでいうとくるくるしてる箇所です。あそこの場面ではカメラ側が回っています。
(そしてなぜかカメラを切り替えている…座標関係がめんどくさかったのかも…。
このカットだとヌルオブジェクトも面白いです。
ぬるぽ…ガッ!!
ヌルオブジェクトは透明なオブジェクトです。
AEはオブジェクト同士で親子関係を持つことができます。
ヌルオブジェクトに対して座標を固定することで、軸に対する回転等の表現がしやすくなります。
グループ化的な意味もあったかな…。
だんだん疲れてきたので紹介が雑になってまいりました。
電気系縦断飲みのあとのテンションで書いてます。
基本を知ったところでほとんど役にも立たないわけです。
一番よい勉強方法は実際に触って何か作ってみることですね。
幸いにも、今はAdobe Creative Cloudというサブスクリプション(定額制サービス)があります。
PhotoshopやIllustratorを使う目的で契約している人も多いのではないでしょうか。
After Effectsも使えます。触ってみるしかないですね。
消されるな、この想い 忘れるな、我が痛み
AEはプラグインを入れることで表現幅が広がるのですが、有名なプラグインの一つに、Trapcode Particularがあります。
貴方の知り合いや友人ももれなくTrapcode Particularを使用しています。
普段はあどけない顔して世間話してるあの娘もTrapcode Particularを使用しています。
貴方が片想いしているあの綺麗な女性もTrapcode Particularを使用しています。
っていうぐらい、メジャーなプラグインです。アカデミックなら安く買えますね。
3D Strokeもおすすめで、いろいろプラグインがあると技が増えるので、Suiteを買うのもいいと思います。
Particularを用いたチュートリアルで私が好きなやつ「+α TUTORIAL Particularによるロゴの消滅」がありまして、それを用いて作ったのが次の動画になります。
とりあえず丸で蒸発
Particularはパーティクルをいろいろ設定できます。Twitter学科にちなんで、Illustratorで羽と胴体で素材を作り分けて軽くコンポジットにまとめて、twitterの鳥が羽撃く様子をつくり、これをパーティクルに設定することで、鳥が一斉に羽ばたきながら建物が消えていく様子を作ることができます。
鳥で蒸発
ただ、ここに一つの闇があって、4秒の動画をつくるのに、1つ目はレンダリング&エンコードが1分で済んでいるのに対し、2つ目は95分かかっています。世間では数日かけて動画をレンダリングすることもあるようです。
こんな感じでParticularを使えばZEGAPAINのOP(第一話だとED)の冒頭部分が再現できそうじゃないですか?
そうだ、コミケに行こう
わからなかったらStack Overflowで訊けばいいと思った?残念でした!と思ったけど、Stack OverflowでもAE系の質問があるっぽい…。
AEの書籍は割と漁ったつもりだったのですが、数が少なく、一冊が高いうえに、使えないものは本当に使えないです。方向性の違いというか。
とりあえず、基本のエフェクト集は持っておいた方がいいと思います。
AfterEffects Standard Techniques 4 Advanced Opening Worksは面白かったです。
コミケでエフェクトやプラグインの同人誌を出してるサークルさんがあるので、そこで本を入手するのもオススメです。
具体的な映像については、美少女ゲームのOP等を見て、頭の中で要素に分解してみて再現してみるのが近道かもしれません。
参考になるページ
videocopilotがすごいです。良質なチュートリアルが沢山あるので、是非一度ご覧になってください。
バカ・アフター
ayato@web
AEP Project
After Effects Style
AFTER EFFECTSのネ申降臨
After Effects STUDY
-IS- composite
animeの道具箱
Flashback Japan Effect RECIPE
[マイナビニュース 映像編集者が番組制作の観点から「After Effects CS5」を解説(その2)] (http://news.mynavi.jp/articles/2011/04/18/aecs52/)
学科PV よくある質問
Q1 曲のボーカルと半田ごて持って歌ってる人は同じ人?
違うよ☆
Q2 MONSTERから緑色のパーティクル出てるけど色違わないですか?
おまえは今までエナジードリンクをコップで飲んだことがあるか?
まぁ、レッドブルのカクテルとかありますね。
Q3 エレベータの映像速くない?
工学部2号館のエレベータは最高だね!!(しろめ
Q4 東大のロゴ入ってるんですね?
表現規定に則った上で、所定の手続きが必要だぞ☆