Android XR で新たに出てきた用語の解説をいくつか書いておきます。
Home Space(ホームスペース)
XR ではアプリを 2 つのモードで動かすことができ、その片方が Home Space。
Home Space は複数のアプリを並行して実行できる、マルチタスクなモードです。
互換性のある Android のモバイルアプリは基本的にはこの Home Space モードで動作します。
Space Panel や 3D モデルはサポートされません。
Full Space(フルスペース)
Home Space とは別のモード。
一つのアプリに没入して実行するモードです。
既存の Android アプリは追加実装することで Full Space に対応することができます。
Space Panel や 3D モデルや空間オーディオを用いることで有効活用できます。
Environment(環境)
Android XR での Environment は、ユーザーが XR デバイスを装着しているときに見る現実または仮想の空間のこと指します。
Spatial environment(空間環境)
Spatial environment はユーザーの物理空間を占有する、完全に没入型の仮想空間のことです。
Passthrough environment(パススルー環境)
Passthrough environment はユーザが見えている現実世界にデジタルな要素を追加する環境です。
Spatial panels(空間パネル)
空間パネルは Android XR アプリの基本的な構成要素で、UI 要素、インタラクティブ コンポーネント、没入型コンテンツのコンテナとして機能します。
アプリを複数の Spatial panels に分解し、任意にレイアウトすることもできます。
Dmm, distance-independent millimeters(距離に依存しない mm)
ユーザーと仮想オブジェクトの距離に関係なく一定のままである角度単位です。
1 dmm は 1 メートル離れたところから見たときの 1 mm を指します。
ある地点に配置した仮想オブジェクトへ近づくときに、見えているサイズを固定にしていた場合は仮想オブジェクトに近づくにつれてコンテンツが大きくなりますが、それだと見えにくいためにこの距離に依存しない mm が考えられました。
システムでは 0.868 dp-to-dmm を使用します。
Dmm 自体が Google が考案したもので詳細は過去の Google I/O で解説されています。
Orbiters(オービター)
Orbiters は Spatial panels 内のコンテンツを制御するフローティングの UI 要素です。
NavigationRail や NavigationBar などのナビゲーションコンポーネントを Orbiters に適応させることが推奨されています。
Spatial elevation(空間高度)
空間パネルに対する Z 軸上の elevation 。
Spatial elevation は将来のリリースで変更される可能性があります。