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【AWS】NATゲートウェイ・NATインスタンスの違い

Last updated at Posted at 2025-05-10

NATゲートウェイとNATインスタンスは、AWSでプライベートサブネットからインターネットへアクセスするための2つの異なる方法である。両者は目的が同じであるが、管理方法やパフォーマンス、コストなどにおいて違いがある。

特徴の比較

特徴 NATゲートウェイ NATインスタンス
マネージメント 完全にマネージド(AWSが自動的に管理) ユーザーが手動で設定および管理
スケーラビリティ 自動スケーリング機能あり、需要に応じて拡張 スケーラビリティは手動で調整する必要がある
可用性 高可用性(AZごとに冗長構成される) 自分でHA構成を設定する必要がある
パフォーマンス 高性能(AWSが提供するインフラに基づいて最適化されている) パフォーマンスはインスタンスタイプに依存
料金 データ転送および時間単位で課金される(使用量に応じた従量課金) インスタンスタイプによる課金、データ転送も発生
サポートされる帯域幅 高帯域幅(最大45Gbps) 帯域幅はインスタンスタイプに依存、通常は低帯域幅
設定の容易さ 非常に簡単、数分でセットアップ可能 手動でのインスタンスセットアップが必要
セキュリティ デフォルトでセキュリティが強化されており、管理不要 セキュリティ設定(セキュリティグループ、ネットワークACL)を手動で行う必要がある
適用ケース スケールが必要で、シンプルに運用したい場合に最適 コスト重視、または高度なカスタマイズが必要な場合

1. NATゲートウェイ

特徴

  • 完全にマネージド: AWSがバックエンドで自動的に管理・スケーリングを行うため、ユーザーは基本的にインスタンスの設定に関する管理を意識することなく利用できる。
  • 高可用性: 各アベイラビリティゾーン(AZ)に対して冗長化されているため、可用性が高く、通常は特別な設定なく利用できる。
  • 高性能: AWSインフラに最適化されており、大規模なトラフィックにも耐えることができる。
  • 管理が簡単: 設定は非常に簡単で、数分で使用を開始できる。ユーザーはセキュリティやスケーラビリティに関する懸念が少なくて済む。

使用場面

  • 高トラフィックの処理が必要な場合や、可用性・スケーラビリティを重視する場合に最適である。

2. NATインスタンス

特徴

  • ユーザー管理: EC2インスタンスとして自分で管理・設定が必要で、OSやパッチ、セキュリティ設定を含めたすべての管理を行う。
  • スケーラビリティ: ユーザー自身でスケーリングや負荷分散の設定を行う必要がある。必要に応じてインスタンスサイズを変更することができるが、自動でスケールすることはない。
  • コスト管理: NATゲートウェイよりもコストを抑えることができる場合がある。特に、トラフィックが少ない場合や小規模なシステムではコストパフォーマンスが良いことがある。
  • 柔軟性: セキュリティグループやカスタマイズが可能で、特定のニーズに合わせて設定できる。例: ログの収集や特定のセキュリティ設定。

使用場面

  • コストを最優先したい場合や、NATインスタンスに対するカスタマイズが必要な場合、または低トラフィックの環境で使用することが適している。

3. どちらを選ぶべきか?

  • NATゲートウェイは、スケーラビリティ、可用性、簡単な管理を求める場合に適している。特にトラフィックが多いシステムや、高可用性を求めるシステムではNATゲートウェイの方が圧倒的に便利で安定している。

  • NATインスタンスは、コストを抑えつつ、自分でカスタマイズが必要な場合や、比較的低トラフィックなシステムで利用することが適している。

まとめ

  • NATゲートウェイは、管理が簡単で高可用性とスケーラビリティに優れたサービスで、AWSが提供するマネージド型のソリューションである。
  • NATインスタンスは、ユーザー管理が必要でカスタマイズ性が高いが、トラフィック量が少ない環境やコスト重視の場合に適している。
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